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【東日本大震災・原子力災害伝承館訪問】

 昨年双葉町に完成した東日本大震災・原子力災害伝承館を初めて訪問しました。東大の関谷直也さんや岡本正弁護士も関わり出来たと聞く本格派の研究資料展示施設。海の近く再開発工事後の中野復興拠点に立つ巨大な伝承館、長時間かけて見学、正直素晴らしさに驚きました。
 東日本大震災・原子力災害伝承館、館内展示は撮影禁止のため中身の画像は紹介できませんが、事故実物の展示や動画、プロジェクションマッピングなど技術的にもその展示は素晴らしく原発事故のリアリティとインパクトが衝撃的に伝わってきます。この展示企画力も高い。
 内容的にも時系列に展示。地震津波、原発事故発生、対策本部、住民避難開始、復旧作業、被災者生活、除染活動、長期避難、廃炉と網羅。反原発でもなく、東京電力寄り政権広報でもなく、バランス良く問題点を指摘・整理しています。
 特に①想定外をもたらした安全神話崩壊、②SPEEDI避難に活用できず、③オフサイトセンター機能せず、④繰り返された避難移動による関連死増加、⑤ホープツーリズムの可能性など、強く指摘。これらは拙著『大震災とメディア』でも指摘。
 東日本大震災・原子力災害伝承館、素晴らしいのでゼミ生院生たちも連れて行きたいくらい。東京大学大学院時代の後輩の関谷直也さんが上席研究員で明日ここで講演、一日違いで参加できず残念です。展示だけでなく研究報告会や講演、語り部伝承などもあり素晴らしいです。たくさんの方々に東日本大震災、福島第一原発事故を伝える社会教育の場として続いてほしいと思います。


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