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ふくちにっき(旅)

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2019年3月の記事一覧

⓮歴史修正主義(余談) Auschwitz-Birkenau編7

⓮歴史修正主義(余談) Auschwitz-Birkenau編7

大学のころ、単位が楽に取れるという理由で文化人類学の授業を取っていた。
遅刻して、大きな講堂の1番後ろの席に着くと、ちょうど室内が暗くなりスライドが下され映像が流れ始めた。
赤と黒の強い色彩が画面に映り、白人の坊主頭の若者たちが右手を挙げ叫んでいた。
別に暴力映像でもないのに、赤と黒とスローガンの様に腹の底に響くような声が不穏で、なんだか恐怖を感じた。
それが私にとって、初めて見るネオナチだった

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⑬コルベ神父(2018/6月) Auschwitz-Birkenau編6

⑬コルベ神父(2018/6月) Auschwitz-Birkenau編6

高校の倫理の授業で、コルベ神父のことを初めて聞いた。
不思議なことに、仏教の章で、菩薩は実在するのかというところでの話だった。

アウシュヴィッツと聞くと、歴史や文学よりも、その倫理の授業を思い出す。
その時、私は心を動かされ、ノートの隅に、その情景のイラストを簡単に描いていた。
その頃の私は、ナチスと言えば、イコールでヒトラーだったので、ヒトラーの憤慨した顔を描き”餓死刑(ともぐい)”と書き、相

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⑫黄色い星(2018/6月) Auschwitz-Birkenau編5

⑫黄色い星(2018/6月) Auschwitz-Birkenau編5

ナチス政権下、満6歳以上になると、ユダヤ人とわかるように黄色い三角形を重ねて星型にしたワッペンを常に付けることを法律で義務付けられたのは、アンネの日記の序盤にも出てくる。
それのせいで、お店や公共施設や公園にも入れず、公共の乗り物や自転車さえ乗れなくなり、外出時間の制限までされる。

(※映画『黄色い星の子どもたち』から/Menemsha Films) 

そして、そのすぐ後には、それを目印にゲッ

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