文化人類学カフェ便り2013年7月号

「大人の雑談」

 文化人類学カフェでは毎回お題を決めて、参加者たちとちょっとまじめで楽しい「雑談」をしています。世代も所属もばらばら。20代から90代まで、グレイス村のみなさん(特別養護老人ホームグレイスヴィルまいづる職員・入居者の方々)はもちろん、学校の先生やフリーター、会社員までいろんな方が来られています。

 6月21日のテーマは「髪の毛」。髪の毛と持ち主を同一視するという考え方は古くから世界で広く共通しています。古代ギリシャでは散髪された毛は厳重に保管されたそうです。呪いをかけられるのを恐れたからですね。僕のそんな話からなぜか、リンスとコンディショナーの違い、介護における髪の洗い方の話まで。活発な議論になりました。

 目標にしていることは、話をまとめないで開いたままで終えること。参加したみなさんにgood question(気になるもやもや)を残すこと。まとめるのは簡単だけど、まとめず開いたままでいるのは難しく、そして楽しい。そんなことを確認しているわけです。

 次回7月25日のお題は「サイボーグ」です。


※特別養護老人ホーム グレイスヴィルまいづる発行の『ぐれいす村便り(2013年7月号)』掲載分を加筆修正しています。
              

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