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複業を始めるか1年間迷っていた男が、あの時の自分に教えてあげたい複業のリアルな感想

富家(ふけ)です。
いつもお世話になっているみなさん、ありがとうございます!

現在、コニカミノルタジャパン株式会社で働かせていただいておりますが、実は、2020年9月から、個人事業主としても活動をしていました。ちょうど1年を迎えたこのタイミングで、複業をはじめた想いや感想を共有することで、誰かの参考になればと思いnoteを書きました。(ちなみに複業は会社に申請を出し、認めてもらっています!)


複業として、BtoBマーケティング関連のお仕事を手伝わせてもらっています。もし、一緒にお仕事させていただけそうであれば、最後の方に連絡先を載せています。お気軽にご連絡ください!


簡単なプロフィールとこれまでの経歴

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1990年生まれ、大阪出身、2人の男の子のパパです。
転職は2回経験しています。
某通販会社でインハウスのマーケティング担当からキャリアをスタートしました。その後広告代理店に転職し、日本で一番大きい総合代理店に常駐しながら、Webマーケコンサルタントとして経験を積みました。集客施策のプランニングやコンサルティング、オペレーションを担当した後に、お誘いいただきコニカミノルタジャパンに入社しました。

現在は、BtoBマーケター兼プリセールスとして、リード・商談機会創出を目的としたマーケティング施策の企画・実行と、BtoBマーケティング支援事業の立ち上げ、中堅~大手のお客様を担当している営業への営業活動・提案のサポートを行っています。2021年4月からは、プリセールスグループとマーケティングチームのリーダーとして、マネジメントの役割もいただきました。ご縁をいただいたこともあり、イベントやセミナー等でお話させていただくことも増えました。いつもお世話になっているみなさん、ほんとうにありがとうございます。(2回目)


もともとは「複業」を始めることにかなり迷いを持っていました

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複業してみたいなと思ってから、実際にはじめるまで、1年以上ありました。行動してみてから考える!っていう自分にしては、結構な時間をうだうだ迷うことに使いました。迷う理由はたくさんありました。不安に思っていたことと実際どうだったのかについて、できるだけ正直に自分の言葉で書きます。

1:本業も忙しいのに他でも仕事するって、頭おかしいんか?俺。
私は社内の中でも特に残業が多い部類です。マーケターとプリセールスを兼務している都合上、遅い時間になることの方が多いです。顧客都合で波が来るプリセールスの仕事に、締め切りがしっかりしているマーケ業務が合わさるとどうしても、といった感じです。楽しく仕事をしている自信はあるのですが、毎日遅くまで仕事をしているのにさらに仕事をするなんて無理なのでは・・・?と思っていました。

ですが、実際に始めてみたら、仕事に投下できる可処分時間の中で、本業と複業のバランスを取ることができました。たとえば、本業は21:00まで!と決めてその中で最大限やる、そしてその前提でスケジュールを組んだり、タスクを管理する、などです。限られた仕事時間の中で複業分を確保しないといけない緊張感が生まれたこと、物理的な制約があったおかげで「〇〇時まで本業、以降は複業!」といったことを行動に移すことができました。と言いつつも両方のピークがぶつかったときは、深夜までの仕事が続き、ちょっときつかった時もありました。

それ以外にもメリットはありました。それは、普段抱えている仕事から離れて別の仕事に向き合うことが、とても新鮮に感じられたことです。BtoBマーケティングを推し進めるという意味では、本業も複業も同じです。大きな捉え方では同じような仕事なのですが、複業で行った議論や、課題のとらえ方、解決のためのアプローチが、本業の方にもいい刺激をもたらしてくれました。東大生は勉強の息抜きに勉強するって言いますが、そんな感覚がありました。(これは想像なだけで、勉強の息抜きに勉強をする人の気持ちは1ミリもわかりません。)


2:あいつ、複業始めたらしいで。ずいぶんと余裕ですな。と思われるのでは?という不安。
周囲からどのように思われるんだろう?っていうのは想像できなかったので、不安要素の1つでした。そもそも、社内に複業している人もほとんどおらず、身近にモデルケースがいなかったこともその理由のひとつです。複業やるくらいならもっと本業に集中しなよっていうご意見は、複業を始めて1年経った今も、もっともなご意見だと思っています。とある方がTwitterで「複業をしている人は、本業で成果を出すチャンスを逃している」とツイートされているのを見て、少し胸が痛んだのも記憶に新しいです。

ただ、結論で言えば「だれも富家の複業になんて興味ない」が答えでした。本業でのパフォーマンスが落ちていなければ、そもそもそんな話にすらならないってことを実感しました。「ぐへへ、実際にどれくらい稼いでるの?」って聞いてくれた方がいましたが、「ぐへへ、それは事業主秘密です」と答えておきました。そんなもんでした。ただこれは、企業規模や社風、文化にかなり依存すると思います。「複業なんてやってるから」なんて言われるような環境だと厳しいと思います。私の場合は、組織やメンバーに恵まれました。


3:自分のスキルって、そもそも通用すんのか・・・!?問題。
結論で言えば、その時に自分が持っていたスキルだけでは無理でした。抱えている課題を解決するためのアクションを検討・実行していくにあたって、本を買って勉強したし、人に会って話も聞いたし、セミナーや勉強会にも参加したし、世に出ているnoteや記事を読み漁りったり、資料もいっぱい作りました。

あとから思えばずいぶんと勝手なイメージだったのですが、複業は自分がその時にできることを提供してお金をもらうものだと思ってました。もちろんベースは、自分が知っていること、できること、経験したことなのですが、お客様はやりたいことを実現することや、課題を解決することにお金を払われています。可能性や期待、未来への投資にお金をいただいている以上、その責任を果たすために全力を出すのは当然です。それに向き合った時、自分が持っているものだけで補えないなら、足りないものを埋めて期待に応えるというのは当然なことでした。

当たり前ですが、自分ができることを提供するのではなく、お客様がやりたいことの実現を提供するってことを身をもって学びました

ここで身に着けた知識や経験が、本業に活かされたのは言うまでもありません。


4:生活・家事・育児・趣味、どうなるんや?
結論から言うと、やっぱり常にバタバタしてます。気を抜くと、すぐに「物理的に時間が足りない!」っていう状況になります。やらないといけない家事や育児、掃除や買い出し、趣味のゲームやキャンプ、読書・勉強も加わります。あとは、話したい人、会いたい人とのコミュニケーション、ですね。
なので、オンとオフを分けるというよりかは常にオンな人で、いわゆる「自分の時間」の中に仕事を入れられる人であれば複業を始められるし、続くと思います。逆にそうじゃない人は、自分の時間の中にどんどん仕事が入ってくるので、つらくなってくるんじゃないかなと思います。妻が、キャンプ場で焚き火を見ながら資料を作っている私の姿を見て、「楽しそうだからいいけど、頭おかしいと思う」って言っていたのは素直な感想だな、と思います。やっぱり、本人が楽しいかどうかと家族の理解が重要だと思います。


5:確定申告がめんどくさそう。やばい。
「やよいの青色申告オンライン」を使っていますが、とても簡単でした。マニュアル見ながらポチポチして出力!ってだけでした。また、Youtubeには参考になる動画もたくさんあり、理解して進めていくのに十分な環境が整っていました。税務署でも10分くらいで手続き終わって、めちゃくちゃ拍子抜けしたのを覚えています。もっとも「案ずるより産むが易し」を体感した出来事でした。思ってるよりもめんどくさくないよ!大丈夫だよ!っていうのを声を大にして伝えたいです。


複業をはじめて、焦ったこと

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むしろ、複業を始めてみてから困ったことがありましたので、紹介させてください。

1:見積書・発注書・作業完了報告書・請求書の手配に焦る
会社が用意してくれていたものを当たり前のように使っていたので、いざ、イチから準備するとなると「見積書に必要な要素ってなに?」と焦りました。「見積書とは」を検索するところから始め、勉強し、テンプレートをダウンロードしてみて、参考にしながら自分用に作成する、みたいなことがすべての書類で発生しました。書類に管理番号を付番するのって自分のためか!と気が付いて、なんだか新卒みたいなだなと笑ったのもいい思い出です。

会社って、業務に集中できる環境を提供してくれてるんだなって実感しました。ほんとに。


2:契約書をまじまじと眺め、焦る
これまでも契約書の中身を見て、法務部にチェックしてもらい、お客様とやり取りするという経験はありました。ただそれが自分個人との契約となると、ダイレクトに自分ゴトなので受け取り方が違いました。

「ほんまにこれで契約して大丈夫なんか?」「そもそも足りてないこと、あるんちゃうか?」となり、何度も読み返す、調べる、書類を見返す、ということを繰り返しました。自分が知らないうちに、分業化されている中で仕事を進めることに慣れてしまっている自分に驚きがありました。同時に、なにも知らない自分にも、です。

会社って、業務に集中できる環境を提供してくれてるんだなって実感しました。ほんとに。(2回目)


3:単価設定と単価交渉のリアルを実感して、焦る
自分が提供する価値の金額ってなんだろう?そんなことに直面したのも「じゃあ、見積もりください!」と言われてからでした。ボランティアではないのでタダ同然の単価でやるつもりもないです。一方で、ふっかけるつもりもありません。ただ、なにをもって金額を提示するのかがとても難しかったです。理屈で言えば、市場の相場を踏まえつつ、お客様の要望や予算と相談しながら決めていくのですが、そんなにスムーズには進みませんでした。

結果的に最初のお仕事は、相場から見るとかなり安い単価でスタートしました。複業の実績がなかったこともあり、いわゆる「いったんトライアル的に3カ月間やってみるか価格」でスタートしたからです。支援内容や結果にはご満足いただけたので、その後も更新していただいたのですが、単価の引き上げはできませんでした。お客様内の業務委託者と比較した単価感と予算が理由です。

単価を引き上げる難しさは営業をやっているので知っていましたし、苦い経験もありましたが、改めて、身をもって勉強することになりました。お金の話って、繊細でシビアなんですね。個人で仕事をすることの大変さを痛感しました。

※ちなみにこれは、お客様に文句を言いたい!とかそんな話ではまったくありません。最終的に合意して契約を結んでいるわけですし、あくまでも「難しかったよ」ってことを伝えたいだけです。この話をnoteに書くことも、お互いに笑いながら合意をいただきました!


ここまでが体験して感じた感想です。
ここからは、なぜ複業しようと思ったかを書きます。

なぜ、複業しようと思ったか

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そもそも、なぜ複業をはじめようと思ったか、理由は3つあります。

1つ目は、BtoBマーケティングを推進していきたい企業や担当者の「まずはちょっとやってみよう」のお手伝いがしたい、と思ったからです。

これまでさまざまな企業の、マーケティング担当者の話を聞いてきました。そこでよく目にすることがあります。それは、検討がずるずると長引く、コンサルティングやツールの提案は受けるものの進められない、明確なNOも出せない、ありたい姿からの逆算から慎重に検討したいと言いながら決断を保留にする、などです。

どれも否定はありません。大事なことです。

私もそれなりに大きな組織に属しており、関係各所の調整に悩まされています。ですので、この事象の裏にある課題が複雑であることは、体感も理解もしているつもりです。だからこそ感じるのは、知識や経験のある人が中にいて状況を整理しつつ、とにかく明日できることを決めてやってみることができれば、進むこともあるのにな、ってことを感じます。フランクに言うと「うだうだ言う前に、まずはなんかやろうよ!」ってことを言える人と、それをやってみようとする人さえいればいいのに、って思うシーンが多いです。

こういう場面で、私自身が、「一緒にやりましょう!」と背中を押し、一緒に歩いていけるような仲間になれたら最高だな、そう思いました。

そしてこれを実現するにために、個人だからこそできることがあるはず!、会社が提供しているサービスに縛られることなく、必要としてもらえるものを提供できるはず!と思ったのが1つ目の理由です。

そして、それが2つ目、3つ目の理由に続きます。

2つ目は、「スキルシェア」へのプレーヤーとしての参加、です。

個人が持っているスキルをどんどんシェアして、企業活動の質をあげ、社会や事業の成長に貢献できるのであれば、自分もそのプレーヤーの1人として参加したいな、という気持ちがありました。それは自身の経験から来る感情でした。

自社のマーケターとして施策を企画し実行していますが、リソースもスキルも足りないことだらけです。それは、私という個人で見ても、チームや部という組織で見ても、会社という規模で見てもです。常に自分たちに足りてないものを自覚しながら、それでも質の高い施策を実行するために、日々悪戦苦闘しています。

そこで、足りないものを埋めるための選択肢として、パートナー企業や個人で活動されている方の力を借りています。助けていただいているのは、コンテンツのライティングやクリエイティブの作成、集客施策のプランニングや出稿、営業活動の代行や、オペレーションのサポートなど、多岐にわたります。優れたスキルを持った優秀な方々の助けがなければ、イベントやセミナー等でお話させていただくような取り組みはできなかったと思っています。

さまざまなスキルを持ったみなさんのサポートを受けながら日々お仕事をさせてもらっている経験から、自分が助けてもらっているので、自分も助ける側になりたい!という想いが強くなっていきました。

そして次の理由へと続きます。


3つ目は、会社に与えられたミッションから離れて、やりたいことを実現・経験したかった、です。

自分が助ける側に回りたい!と思っても、会社や組織から与えられたミッションの中では、お客様を直接的にサポートすることはできません。なので、複業として個人で活動し、会社のミッションから離れることでやりたかったことを実現してみよう!そう思いました。

また、少しずつマネジメントの比重が高まるにつれて、現場で鍛えられる専門性が薄まっていくような恐怖?焦り?も感じるようになりました。マネジメントという専門性を高めているんだ!と頭では理解しながらも、失いたくないマーケティングに関する現場感を養うのにも、うってつけでした。

おさらいですが、複業を始めたいと思った理由は下記の3つでした。

1つ目:BtoBマーケティングを推進していきたい企業や担当者の「まずはちょっとやってみよう」のお手伝いがしたい
2つ目:「スキルシェア」へのプレーヤーとしての参加
3つ目:会社に与えられたミッションから離れて、やりたいことを実現・経験したかった


また、独立ではなく「複業」という選択をした理由についても書きます。

家族と生活を守る責任を背負ったうえで、それでもやっぱり自分がやりたいことをやってみたいわがままと挑戦、あとは、独立を決断できるほどの自信が持てなかったこと、そして、本業の経験が提供価値の源泉になっていることを踏まえて、「複業」という形をとりました。会社からも認められていた制度だったことももちろん理由のひとつです。正直、「甘いなー」と思いますが、合理的な判断だと思っています。


複業をはじめてみて感じたことのまとめ

不安だった「時間」と「スキル」については、始めてみると、まぁなんとかなった!って感じでした。とにかく、身をもっていろいろと経験して、勉強になることばかりでした。

1年間迷っておいて偉そうに言えないのですが、複業をしてみようかな?と考えている人に、アドバイスするなら『やってみないとその不安は解消されることはないので、とにかくやってみましょう!』です。いちばん良いのは、すでに複業をやっている人に話を聞いてみることだと思います。私でよければいつでもお話ししましょう!


さいごに、BtoBマーケティングに関連したお仕事をお手伝いさせていただいております。なにかご一緒できそうなことがあれば、カジュアルな面談からでも大丈夫です、お気軽にご連絡ください!

Facebook:https://www.facebook.com/shohei.fuke
Twitter:https://twitter.com/fuke_tomiya


お付き合いいただきまして、ありがとうございました。
複業を始めてみたいと考えていらっしゃる方の参考になればうれしいです!

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