【体のゆがみの自己修正は要注意】ゆがみを複雑化させないポイント
「体のゆがみが気になる」
「ゆがみを改善するエクササイズをやっている」
という方は、最近増えているように思います。
ネット上に「ゆがみを改善する」というエクササイズの情報が増えているためだと思います。
また、美容のためにゆがみを改善しようと考える方も多いようです。
私自身、ゆがみを改善するワークはご紹介しています。
しかし、専門知識を持たない方が自分の体のゆがみを改善したい場合、注意点があります。
それは下記の点です。
✅体の中心からゆがみを見て修正する
✅どこがゆがんでいるのか、ちゃんとチェックした上で適切なワークを行う
ゆがみを自分自身で修正できるようになること自体はとてもいいことです。
ただし、これから説明するように「自己流のゆがみ改善は、ゆがみを複雑化させるだけ」になる場合もあるため、注意して行ってください。
それでは解説します。
体のゆがみを自己修正する問題点:ゆがみを複雑にする
まず、ゆがみを自己流で修正する場合の問題点を説明します。
以前の記事でも紹介したものですが、たとえば下記のような足のゆがみは多くの方に見られます。
このようなゆがみがあると、体のゆがみに敏感な方は、姿勢を変えてこのゆがみを整えようとすると思います。
しかし、ここに落とし穴があります。
それは、上記のゆがみが「膝から下のゆがみ」なのか「股関節のゆがみ」なのか「背骨のねじれのゆがみ」なのか、知識がなければ判断がつきにくいということです。
ちなみに私の経験上、上記のような足の倒れの左右差のほとんどは「股関節からのゆがみ」で、腸腰筋の緊張の左右差が影響していると考えています。
そのため、このような歪みがある場合、腸腰筋の左右差を整えることで改善できることが多いです。
詳しくは以下の記事で解説しています。
ただ、このような知識がなければ、多くの方が末端を動かすことでゆがみを修正しようとするようです。
実際、私が施術のお客様などにゆがみを指摘すると、その場で末端からゆがみを修正される方が多いです。
具体的にいえば、上記の例でいえば足首の角度をただ単に変えようとするケースが多いです。
足首の角度を変えようとすれば、多くの場合膝を内にねじることになります。
このとき、ゆがみの原因が膝になければ、膝の「ねじり」はよけいなゆがみを新たに作り出すことになります。
つまり「元のゆがみ(股関節を外にねじるゆがみ)+新たに作り出してしまったゆがみ(膝を内にねじるゆがみ)」へと、ゆがみを複雑化してしまうということです。
繰り返しになりますが、この足の倒れのゆがみの多くは、腸腰筋の左右差の問題です。
そのため、腸腰筋にアプローチしなければならないのですが、自分で足の倒れる角度を変えただけでは、腸腰筋にアプローチすることはできません。
そのため、このような自己流の修正は、
・根本解決にならない
・ゆがみを複雑化させる
という二重の意味で問題なのです。
ゆがみの自己修正は無意識に行っているかも
このような「ゆがみの自己修正」は無意識に行っている可能性があります。
たとえば、
・肩の高さの左右差
・首の傾き
・巻き肩の左右差
・反り腰や猫背のような体幹の姿勢の問題
などです。
これらの姿勢のゆがみに対して、気づいたときに姿勢を変えて気を付けるという方もいらっしゃると思います。
しかし、これも自己流の修正では、先ほどの「足の倒れ」の例と同じように、ゆがみを複雑化させるだけである場合があります。
ゆがみの自己修正で、ゆがみを複雑化させやすいのは理由があります。
それは「目に見えるレベルの大きなゆがみ」は、体の中心から起こっていることが多い一方で、ゆがみの自己修正は末端からやりがち、ということです。
末端で自己修正しがちなのは、
・末端(手足)ほど感覚が鋭く、意識しやすいため
・末端ほど視界に入りやすく、意識しやすいため
・末端の小さく軽い部位で動いた方が省エネであるため
といった理由があるのだと思います。
しかし、私はゆがみの多くは体の中心から起こりやすいと思っています。
先ほども書いたように、脚であれば腸腰筋、肩の高さの左右差であれば背骨や背中の筋肉の緊張です。
そのため、末端の修正ではゆがみの改善にならず、むしろかえってゆがみを複雑にしてしまうケースが多いと思います。
ゆがみを自己修正するために知っておくべきこと
「じゃあゆがみを改善するにはどうしたらいいのか」と思われるかもしれません。
結論をいえばゆがみを修正するには正しい知識が必要、ということにつきます。
しかし、多くの方にとって専門的な体の勉強をすることは難しいでしょう。
そこで、簡単に対処法をお伝えします。
①内臓を疲れさせないこと
当たり前のことですが、食事、睡眠、運動のバランスを心がけることは大事です。
実は、体のゆがみは内臓からも起こります。
たとえば、
・消化器が悪い・疲れている
・呼吸器が悪い・疲れている
・肝臓が悪い・疲れている
・横隔膜が緊張している
など、生活の中身によって内臓の疲労度合いなどが変わってきます。
内臓疲労があれば、自律神経の働きによって関連する筋肉や皮膚に反応があらわれ、それがゆがみを引き起こします。
そのため、まずは内臓の疲れを引き起こさないように生活を整えることが大前提です。
②ゆがまないように姿勢に気を付ける
次に、普段の姿勢に気を付けて体のゆがみを作らないようにすることも当然大事です。
多くの日本人は、1日の中で座っている時間が一番長いでしょう。
そのため、まずは座り方から改善することをおすすめします。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
まとめ
ゆがみの自己修正は「根本に改善できない」「ゆがみを複雑化させる」という問題点がある
ゆがみを改善するなら、まずは生活を整えて内面を元気にすること、姿勢に気を付けることが大前提
その他の体のゆがみを自己修正するワークは、今後配信していきますのでお待ちいただければと思います。
私が書いている他の記事も、ぜひ参考にしてみてください。
お読みいただきありがとうございました。
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