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”USEDを拡張する” 古着屋「森」がショッピングの楽しさを思い出させてくれた

こちらのnoteではファッション業界の最新ニュースを1週間に5本程度解説し、その先に起こり得る事や豆知識を盛り込んでご提供いたします。
先週のピックアップニュースは下記の通りです。


”USEDを拡張する” 古着屋「森」がショッピングの楽しさを思い出させてくれた

スピンズを運営するヒューマンフォーラムの新業態「森」が中崎町にオープン。ポップアップ展開でオールユアーズ さんの商品が販売されているという事を聞きつけたので早速行ってみる事にしました!



場所はフーズフーギャラリーの跡地であるチェルシーマーケット内。近隣にはファッション・美容専門学校が立ち並ぶ、おしゃれ好きな若者が多い街です。特に個性の強い古着屋さんが多く、ロケーションが今回のショップと非常に相性が良いと言えるでしょう。


オールユアーズの看板発見…!


木村さんも発見…!Web上ではちょくちょく絡ませてもらってますが、お会いするのは実は2度目。全くの同い年なので勝手に親近感湧いてます(笑)この後、ヒューマンフォーラムの方々とご一緒に店内をご案内して頂きました。


普通の古着屋とここが違う!①:アップサイクル

ファッション業界でも耳にタコができるくらい唱えられております「サステナビリティ」。アップサイクルとはこのサステナビリティの一環で、単なる製品の再利用ではなく、元の製品よりも価値の高いモノを生み出すことを、最終的な目的としています。


◯アップサイクルブランド「MEND」

本来であればボロボロになって使えなくなった物をリペアしたり、違う生地を抜い合わせたりして唯一無二の製品を作ったり、


製品を染め直す事で新たな息吹を与え、全く違うイメージの物として再利用したり(ここで使われているお洋服は 1950年代の物だったりするようです)、、



古着に撥水加工という「新しい機能」を追加する事で、また違ったアイテムとして販売したり。(こちらはMENDとオールユアーズ さんのコラボアイテムになります。)

ショップとして掲げている”USEDを拡張する”を体現した、もはやこれはブランドですね。ベースが古着なだけで、高付加価値の商材と言えるでしょう。うーん、これぞまさしくアップサイクル…。



普通の古着屋とここが違う!②:カスタムの拠点・窓口

店の中央付近にスケルトンでミシンのお部屋があるのですが、ドアにお直しや加工の文言が…。そう、これはまさしくこのサービスをしてくれるお部屋なのです。

資材も豊富に揃っておりますね。てかこのキャビネットめっちゃ格好いい…。


こちらには100年前のボタンもご用意があるようです。資材もめっちゃ豊富。

で、ここの一番すごいところは、あらゆる加工・お直しの窓口になっている点です。ここで出来ない加工でも、ヒューマンフォーラムと繋がりのある業者へのご依頼が可能になっています。もちろん、オールユアーズのような加工もご依頼が可能。(だから特殊撥水加工の文言があるのか。。)文字通り、カスタムの拠点・窓口となっている訳なのです。

更に更に、、

写真にも載ってるミシンは近隣の服飾専門学校より寄贈された物なのですが(僕の母校でもある上田安子服飾専門学校です。)、そこからインターン生が来てお直しや加工の作業も経験できるらしい。。学生さんからしたらめっちゃいい経験ですね。教育に実践が組み合わされていて学習効率が高いですし、ヒューマンフォーラムからしたら青田買いできる可能性もあります。

まだまだあります…!

実はここのサービス、まだまだ未完。というよりは、お客様からの要望があればサービスが拡充される可能性があるようで。まさしくユーザーとの共創をサービスレベルでやっちゃう感じですね。いや本当素晴らしいです。。



普通の古着屋とここが違う!③:世界観の作り込みがブランド並み!

店内を見回して見ると、とにかく内装や什器がしっかり作り込まれているのがわかります。


テーマが「アウトドア」であるなら、テントの中にコーナーが展開されていて、ランタンや脚立などアウトドア用品まで置く徹底ぶり。


ミリタリーコーナーに、


スーツスタイルのコーナーまで…。


各コーナーごとの作り込みが半端ない…。これ実現させるのってめっちゃ人の力が必要だし、どの頻度で展開を変えていくのかわかりませんが想像以上に手間がかかります。人材が優秀で無いと出来ないやり方ですね。頭が下がります。。


僕がまだ10代後半の頃(約20年前)、街にはまだまだ個店で運営している古着屋が多く、そのショップのセレクトを楽しみにふらっとお買い物に行っていた記憶があります。それが今は、古着屋も量販店のように規模が大きいところか、ブランド古着をメインにするショップが増えてきました。InstagramやECを見て、目的買いでショップに行く人が増えている中、こういった「ふらっと行ってみたくなるショップ」が逆に新鮮に感じます。

ファストファッションの台頭により「安くて品質の良い服」が市場に出回り、古着を購入する事にもはや価格上のメリットはそれほどありません。そんな時代に「森」が提案する”USEDを拡張する”というテーマ設定は、新しい付加価値を生み出し、服を買うという体験をより楽しいものへとアップデートしてくれるものになり得るのではないでしょうか。



ストライプインターナショナルがインフルエンサーブランドの会社みたいになっている件


インフルエンサー・あいにゃんの“愛され服” ストライプがECで受注販売

あいにゃんはインスタグラムでフォロワー25万フォロワー、ユーチューブでは28万人のチャンネル登録者を抱え(2019年3月時点)、ファッションやスイーツなどの情報を発信している。ブランド名は、あいにゃんの本名「愛里(あいり)」と「夢(dream)」を組み合わせ、“着る人の夢を叶えたい”という思いを込めた。

ストライプインターナショナルが立て続けにインフルエンサーブランドを出している件について…。

以前にもちらっと書いていますが、ストライプの商品って原価率が相当低いのでは?と業界では噂されています。

MDの佐藤マサさんの見立てでは全体で原価率27.1%と推測。物に対するこだわりが強く無いのは店頭見たらよくわかるのですが、アパレルはイメージさえ良ければ売れたりする産業なのでそれはそれでいいのでしょう。で、その最たるものが巷に溢れるインフルエンサーブランドなのですが、ストライプインターナショナルが最近、ここにやけに力を入れているのをひしひしと感じております。よくよく考えるとストライプさんの企業文化とインフルエンサーブランドって相性すごくいいかも…。もちろん悪い意味で。。という訳で、インフルエンサー系の取り組みを時系列で並べてみました。


○いつの間にか無くなってるイーハイフンの新レーベル

三戸なつめ・中村里砂がブランドの顔に! 『E hyphen world gallery』から新レーベル続々誕生

三戸なつめと中村里砂を起用したイーハイフンのレーベルを見た時に、若干今の動きの兆しが出てきたかな…。と今になっては思います。元々、アースミュージック&エコロジーも宮崎あおいのTVCMで売れたところもありますから、ポスト宮崎あおいを探しているのかな?とも思いましたが。。


ポスト宮崎あおいは広瀬すずで決定ですね。お金かかってそうですが、結局は人気度がものを言うのか…。


話が逸れましたがが、中村里砂について既に退任。


三戸なつめは細々と継続していますが、メディアでもこの起用はあまり大々的に報じられる事はありません。


○インフルエンサーコラボ用レーベルはどこいった?

その後、イーハイフンはインフルエンサーコラボ用レーベルを発表。


起用インフルエンサーに全く統一感がないですな。。

現在は商品が1点もオンラインショップに無いので、期間絞っているのか、もう動いていないのか。昨年の春夏まではWeb上にも履歴がありますが、その後は目立った動きが見られませんね。


○インフルエンサーというより「芸能人ブランド」

藤田ニコルプロデュースの「NiCORON」がストライプより昨年スタートしています。ここまで来るとインフルエンサーというよりもう芸能人ですね。もちろん初速は売れるでしょうから、後はどこまでブランドとして継続できるかは中の人のMDにかかっていますが…。


○最強のインフルエンサーブランド?

インフルエンサーの中でも成功事例としてよく挙げられるゆうこすのブランド「#amic」。個人のインスタグラムの投稿ではビューティー系が多い印象でしたが、既にライブコマースで服を販売してたりと実績がある事からも、ブランドを出せば手堅く売れると予測できます。第一弾は1週間程度の期間限定受注販売。まだ新シーズンの商品は発表されていませんが、今シーズンはまだ継続していくでしょう。

今回ニュースになっていた「あいにょん」や「ゆうこす」がブランドになっているところを見ると、インフルエンサー専用レーベルの「E hyphen world gallery CIRCUS」がちょっとしたラボになっていて、そこで実績あった人がブランドとして昇格してるんでしょうかね。


○プレス出身インフルエンサー?

ストライプインターナショナルが赤澤えるを起用してスタートしたブランド「レベッカ ブティック(LEBECCA boutique)」。インフルエンサーとしてブランドをスタートしたというより、ファッションのお仕事で有名になったパターンかと思いますので、ブランドとして一番地に足がついている印象があります。世界観もしっかりしていますしね。


ブランドも3年継続しています。しかも、3周年記念でインフルエンサーの「佐藤ノア」とコラボ。これは売れそう。

ここまで見てみると、ストライプが戦略的にインフルエンサーを活用しているのがよくわかります。自社ブランドはアース以外でアメリカンホリックがやっとヒットしそうですが、それ以外で好調そうなブランドがあまり無いと言われている中、インフルエンサーブランドは短期的な業績アップに必要なんでしょうかね。


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”USEDを拡張する” 古着屋「森」がショッピングの楽しさを思い出させてくれた

深地雅也

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株式会社StylePicks CEO/アパレル小売店舗ソリューション/ECサイト構築・運用・集客/服飾専門学校非常勤講師/etc ファッション業界を活性させたいと切望。 m-fukaji@style-picks.com http://style-picks.com
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