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備忘録

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難民認定が「賭け」である理由 ダニエル・カーネマン他『NOISE』解説・友野典男

『NOISE』解説(元明治大学教授 友野 典男)難民認定の許可は審査官によって大きく違い、アメリカでの調査によると、ある審査官は申請の5%しか許可しないが別の審査官は88%許可するという例があった。難民に認定されるかどうかは賭けをするようなものなので、この調査のタイトルは「難民ルーレット」である。 経験豊富な精神科医10人が参加した調査では、百人近い患者の診断を行なったところ、2人の医師の意見が一致したケースは57%にすぎなかった。別の調査では、二人の精神科医が患者数百人を

日本は鎖国的か否かについての一考察 前編

スーパーナースマンが面白い問題提起をしていたのでちょっと考えてみたいと思う。日本は本質的に鎖国の国なのではないかということなので歴史的経緯を踏まえちょっと考えてみよう。例によって思いつきの垂れ流しで走行や下書きはしていないので読み辛くても気にしないでね! さて、簡単に日本の鎖国についての私の認識を述べると、ある意味で本質をつき、ある意味ではそうでないのではないかと。そもそも日本の有史以来、大陸文化の影響を多岐にわたって受けているので閉鎖的という意味では違うのではないか。江戸

本を書きました!

なななんと。このたび本を書きました!!! 9月16日に宝島社より発売されます。 12人による共著本です。私以外の11人はすごい執筆陣で、めちゃくちゃ面白い内容です!! ただの会社員が実名でこんな活動をしても私にメリットなんか何もありません。むしろマイナスです。。それでも、今のおかしな世の流れを少しでも変えたいと思って書きました。 企業の環境・CSR担当者や学生さんはもちろん、あらゆる方に読んでいただきたいです。 昨夜はAmazonのエコロジーカテゴリでベストセラー1位で

『独裁の世界史 』(NHK出版新書) 本村 凌二 (著) https://amzn.to/3DUXe6y を読了。 つらつらと有名な独裁者を並べていって特に感想はない。新書でこの数の独裁者を流石に深くえぐるのは無理ね。

亀田先生の騒動の後、『新説の日本史』を読むようになったのだが、日本史の教科書通りの内容が頭に残っていると非常に面白い。こういう解釈があるというのを知る喜び。これを1000円弱で換えるのはありがたいよな。 それにしても長州はクソ 江戸幕府万歳

『ヒトラ-とナチ・ドイツ 』石田 勇治【著】 を読んでいるが、ヒトラーの台頭って結局ドイツ人の自業自得じゃん

『ヒトラ-とナチ・ドイツ 』石田 勇治【著】を読み終わって

教科書の知識の保管には素晴らしく良いが、特別新しい知見というものはなかった。(それ相応にこれ関係のものを読んでいた時代があったので)とはいえ、玉石混交の新書の中では素晴らしい著書だと思う。 雑感としては、 ヒトラーを悪い意味で神聖視してはいけないなということ。(ミュンヘン一揆で死ななかったのもラインラント侵攻で他所の国が静観したのなど色々ツキがあった。ジェノサイドもヒトラーの発案ではない、あくまでも真似) ナチスドイツに責任を全部おっかぶせるのはこれを読む限りでは無理だ

いわゆるKuToo裁判について

 Kutoo訴訟について、自分が原告代理人だったらどうするかを考えてみました。  判決文を見ると、左側ページばかり注目されている感じがしますが、注目すべきは右側ページだと思います。  右側ページでは、「逆が全然逆じゃない系」とのタイトルのもと、「何で靴問題の逆が水着になるんだよ 笑。全然よろしくないわ! 『逆に』の使い方おかしいよ!#KuTooを男性が海パンで出勤する話に繋げるこの人の思考回路どうなっているんだろう。」云々という文章が掲載されています(石川優実「#KuToo

現在よんでいるもの 『観応の擾乱  』https://amzn.to/3upmo8G 『新説の日本史 』 https://amzn.to/2PJtsyc 『世界はシステムで動く 』https://amzn.to/39UIdFd

白人逆差別訴訟今後どうなる

エール大入学「白人逆差別」訴訟を取り下げ バイデン政権がトランプ政策から転換 2021年2月5日 06時00分(https://www.tokyo-np.co.jp/article/84065) このニュースを見た時、あたしは新たな分断の火種になるのかと思ったのです。ただ、実際のところどうなのかと現地にお住いの友人に解いてみたのですが、次の通りの回答をもらいました。 政権のポリシーとしては正しい動き。 個人的には、これはハーバードで中国・韓国系の有志団体が起こした同種

茶人たちの日本文化史(講談社現代新書) を読んでいる。

茶人たちの日本文化史(講談社現代新書)  日本に喫茶の習慣が伝わった頃はお茶は薬というのと中国趣味を楽しむ感じ 遣唐使廃止の頃に一回廃れる 禅僧がまた広める 鎌倉時代の頃から闘茶がはじまる この頃から喫茶の文化的側面が萌芽

某芸能人の商売を見て思ったこと

作家さんに何人か知り合いいるけど、ほんと大変よね。需要の問題があるとはいえどんなに丁寧に調べてちゃんとした本書いても50万とかそこいらしか手に入らなかったりして。近年の出版は売れないからゴミクズみたいな本を出すのか、ゴミクズみたいな本だから売れないのか、悩ましいレベルになっている。 作家でも有料記事とかメルマガとかで稼いでいる人もいるし、或いはちゃんとした内容なんだろうけど、この手の分野って胡散臭さを煮詰めたようなのが幅を利かせていて悪貨は良貨を駆逐するみたいな構図。購入が

梅棹忠夫にちょっと興味を持ってとりあえず、アンリミテッドの『日本文化論名著12選』(中野明)を「文明の生態史観はいま」をばばっと読んだが、うん、要約し過ぎて望んでいたものと違った。