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先週のショートショート【09月26日~10月02日】

■2022年09月26日(月)
妻からのお題は「マジックインキ」。長い時間をかけて考えるが、なかなかアイデア浮かばず。空中に文字が書けるシン・マジックインキの話を書く。途中、国葬中継のシーンを入れたら、妻に浅薄な批判はするなと激しく批判される。「あなたの政治批判はいつも薄い」。該当部分削除。タイトルはそのまま「シン・マジックインキ」とする。

■2022年09月27日(火)
珍しく昼間に書く。妻からのお題は「目玉」。最初に正体のわからない男がたずねてくる話を書き始めるが、なにも事件が起こらないまま終わってしまった。ただの営業話だ。あまりのつまらなさに自分で驚く。書き直し。「大目玉を食う」という諺がそのまま現実化した話を書く。タイトルは「監視社会」とする。妻からの反応は微妙。「当然、ゲゲゲの鬼太郎は踏まえているのよね」。ええと、まあ、いちおう。修正を加え、アップロード。

■2022年09月28日(水)
妻からのお題は「境い目」。ずっと考え続けるが、なかなか話が出てこない。東日本と西日本との境界とか、面白い話題はあるのだが、話につながらず。結局、境界線の話にする。展開に悩む。終盤が長いのはバランスが悪い。バッサリ切る。妻からの反応はふつうの「面白い」だった。タイトルは「見えない」にしてアップロード。この話には元話がある。実家の前の道路が、航空機騒音保障の境界線だったのだ。道が境界線という意識はそこから来ている。

■2022年09月29日(木)
妻からのお題は「オークション」。手軽に使えるはずのネットオークション、じつは一度も利用したことがない。ネットで、オークションのあるあるネタを読み、雰囲気を探っているうちにアイデアを思い付く。アプリを買ったつもりが、操作する人間もいっしょに着いてきてしまったらどうだろう。「便利なExcel」というタイトルにする。妻には好評。

■2022年09月30日(金)
妻からのお題は「樽」。週間の共同のお題でもある。樽がとことこ歩いて行くシーンを思い浮かべ、それだけを頼りに書いていく。処理に困ってしまった。妻からは「なんだろね」と反応がくる。呆れているのである。しかし、なんとなく自信があったので、「樽虫」とタイトルをつけてアップロードする。夜、ショート部屋で朗読したら、「タイトルにもう苦労のあとがあらわれている」とkeikoさんに言われる。ネット上ではわりと好評であった。

■2022年10月01日(土)
妻からのお題は「金木犀」。自分の無能力を棚に上げていうが、あまり広がらないお題だなあ。漢字のイメージから話を組み立てる。また雑学ショートショートになってしまった。無理やり書いた感否めず。なにも思いつかないと叙情で誤魔化そうとするのは悪い癖。タイトルは「街路樹」。

■2022年10月02日(日)
妻からのお題は「テイクアウト」。いろいろ考えられそうなものだが、へんな話を書いてしまう。妖怪が吉野家の牛丼を食いたがる話。タイトルは「ジャンク日和」。妻からの反応は「面白いけど、文章が甘い」。文章が雑、文章が甘いはだいたい毎日言われている。修正を入れて、アップロード。

■まとめ
アイデアもの、不条理もの、叙情ものと、いろいろな傾向があらわれた一週間。一番いいのはアイデアもので、ショートショートである以上、ここを抜かしては成立しない。けれども、出るとは限らないのがアイデアで、いくら考えても思いつかない場合に暴発して不条理に行ったり、叙情に傾いたりする。
今週はこのほかに【縦スク文庫応募】「猫時計」を発表した。以前に書いた1300文字のショートショートを1000文字に縮めたもの。かなり情報密度の濃い話だったので、削れるか不安だったが、やればできるもの。800字にしろと言われてもたぶん対応可能。縦スク文庫というのはミムコさん発案の電子書籍リーダーである。

もう一本、坊ちゃん文学賞に応募する作品も書いた(未発表)。これは10枚で、私にとっては長い。元になる作品はあるが、それは2枚。長くする過程でホラーっぽいテイストとなった。あくまでもぽいであって、ホラーではない。タイトルは「カセットテープ」。発表は来年2月(推定)。毎年、7000編近くの応募があるらしい。

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