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先週のショートショート【01月03日~01月9日】

■2022年01月03日(月)
妻から「珊瑚」というお題がくる。しばし茫然とし、珊瑚がどうやってできるかなど調べる。珊瑚が生き物かどうかという認識もなかったのだ。「珊瑚症」という駄洒落だけを頼りに書き上げた。朗読後、実際に珊瑚が人体で増殖することがあるという話を聞く。人体と海の環境が酷似しているためだそうだ。

■2022年01月04日(火)
群馬県にいる妻からLINEでお題が届く。「横なぐり」。向こうでは横なぐりの雪が降っているらしい。20時まであまり時間がない。とにかく書き出す。地下鉄に乗っていて、いきなり横の者に横なぐりされるシーンだ。そのまま流れに乗って書く。ひねりのない話になってしまった。

■2022年01月05日(水)
ショートショートのお題は「つらら」。目に映っているものを適当に言ってるな。むちゃくちゃなものを書いてやる。前半が長いっ、妻の出番はいらないっと言われる。ついでに、珊瑚症もいい話だったのに、前半が長かったと言われた。うーむと唸って、二作ともぎりぎり削る。1000字はもたないネタということだな。

■2022年01月06日(木)
妻から届いたショートショートのお題は「点滴」。過去を振り返るが、私は点滴を受けたことがない。困った。暇そうな印象しかない。点滴の暇な時間に付き合ってくれるロボットの話を書く。ロボットの名前は「カムイ」とする。

■2022年01月07日(金)
届いたお題は「ボイラー」。しばらく静かにボイラーを調べる。発想を飛ばそうとするが、飛ばない。スチームパンクなんてジャンルもあることだし、なまじなことでは作品になりそうにない。ベタベタな話を書くことにした。どれだけベタになれたか、不安である。作品中に出てくるピザ屋は弟の店「ザ・ローバー」をイメージしている。

■2022年01月08日(土)
妻からお題が届く。「みかん箱」。また変な方向から攻めてきたな。吾妻ひでおを思い出す。ときどき作者が出てくるときにみかん箱に向かっていたよね。マンガ家になる話を書く。ぼんやりとした作品になってしまった。不安なので、もう一本書く。お正月の話である。こちらはみかんからの発想。どちらも30分程度で書けた。

■2022年01月09日(日)
妻から「渡り廊下」というお題が来る。怪談っぽい語感。渡り廊下になにが出たら面白いかなと考えるが、思い浮かばない。渡り廊下がものすごく増殖するシチュエーションを考える。地面がなくなればいいんだな。ということで、町を宙に浮かせることにする。話の中には具体的に書かなかったが、ようは地上から人間が一掃された状態である。

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