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「来年こそ家計簿を!」と思ったら、始める前にこれをしよう

来年こそは家計簿つける!?

この季節、「来年こそは家計簿をつけるぞ!」という人も多いと思います。

「何でも値上がりしてるし、節約しないと…」
「そろそろ教育費がマジで心配になってきた」
私の周りでも、そんな声がちらほら。

そう!そんな方には家計簿をつけることがおすすめです。
家計簿は家計の見える化に最適なツール。
ダイエットと同じという人もいます。
(ちょっと怖くても)現状を認識して、自分のお金の使い方のクセを知ることが家計管理の第一歩です。

じゃあ、来年から頑張るぞ!
お気に入りの家計簿を買って、元旦から、買ったものをさっそく書いていく!?

でも、ちょっと待って!

それだと、たいていの人はそのうち挫折してしまいます。
なぜなら、家計簿はただ付けることに意味があるのではなく、その数字を役に立てるところに意味があるからです。

多くの人は、「とにかく付けないと」という気持ちから、準備を整える前に記帳を始めてしまい、面倒になって、いつしか記帳を忘れるというパターンになりがちです。

この記事では、そんな方へ向けて、家計簿をつけ始める前に、ぜひ確認したり、やっておきたいことを提案します。

意味を感じられないものは、長続きしないもの。ぜひ、始める前の準備を整えて、来年からの家計簿を生活改善の最強ツールにしてください。

①収入を把握する

わが家で使えるお金はいくら?

家計簿をつけ始まる前に、まずやっておきたいことは収入の把握です。
たいていの人にとって、家計簿はお金を上手に使うことができるようになることが目的だと思います。
でも、その前に、何はともあれ、入ってくるお金の範囲で暮らすのが大前提ですね。ですから、はじめの一歩は、自分の家に入ってくるお金を知ることから始めましょう。

収入が給料の形で入ってくる方は、給料明細を見るのが一番です。
最近は紙で渡している会社は少ないようですし、夫が妻の、あるいは妻が夫の給料がどれくらいか知らない人もいるでしょう。
家庭によって管理の仕方はそれぞれですが、収入を把握しないで家計簿をつけても、それが自分の暮らし方としてOKなのか、改善の余地ありなのか、見えにくいものです。
給料から税金や社会保険を引いて、我が家で自由に使えるお金(可処分所得と言います)がどれくらいなのか、しっかり見通してから家計簿をつけ始めると、ただ何となくつけるよりもずっと『使える家計簿』になりますよ。
自営業の方は、収入の見積もりがしにくいかもしれませんが、今年の数字を参考に来年の予想を立てるなど、収入の粗々の予算を持っておくといいと思います。

②予算を立てる

家計にも予算を

「家計にも予算を持つといいですよ」というと、驚かれることがあります。

「どれくらいいるかなんてわからないし…」とか、
「要るものは要るんだし。」なんてよく言われます。

でも、国でも会社でも、PTAも町内会も、お金を使う時にはどこでも予算を立てます。計画的にお金を使いたいなら、家計も予算を立てるのがいいですね。

それに、予算があることで、実はかえって安心してお金をつかえるのです。「要るものは要るんだし」、って本当でしょうか?

要るものは要るけど、要らないものは要らない、ですよね?

自分にとっての要るものと要らないものを見分けるのが、予算立ての目的です。絶対必要なものしか買っちゃだめ、というのでななく、
我が家は何にお金を使いたいのかな、今の「要るもの」は何かな、を考えて予算を立てると、それが暮らしの羅針盤になってくれます。
なので、予算にとっているものは安心して使えますよ。
「これ買って大丈夫かな~?」
「あとで足りなくならないかな~?」
という、わからないことからくる不安がないから、です。

もちろん、予算通りに行かないことも多いのですが、
「こうありたい」という目標を持って家計簿をつけるのか、それとも
ただ、使ったものを記録していくだけなのかには大きな違いがあります。

はじめは何にいくら予算を取ったらいいのか、迷うかもしれません。
でも、とりあえずわかるものを書き出して予算を立ててみましょう。
実際が見えだしたら修正して、だんだんと現実に近づけたらいいのです。
もちろん、収入内に収まるように考えてくださいね。
せっかく家計簿をつけるなら、自分らしい暮らし方、今の我が家にちょうど良い家計のバランスを見つけるつもりで予算を立ててみてください。

私たち、”全国友の会”(雑誌『婦人之友』の愛読者の会)の会員が使っているのは、婦人之友社の「羽仁もと子案家計簿」 です。発刊からなんと100年以上!今では、スマホで記帳できるクラウド家計簿 kakei+もできました。
私もこれにして、楽々で家計簿をつけられるようになりました。
発案者の羽仁もと子(明治の人、日本初の女性ジャーナリストと言われている)が、若い頃に「いっつもお金が足りないなー」と困って、この予算のある家計簿を考えだした様子がこちらのブログに載っています。

③固定費をリストアップする

毎月決まって出ていくお金は?

予算を立てる際に、洗い出しておきたいのが固定費です。
固定費とは毎月決まって出ていくお金のことです。
家計簿をつけるというと、日々、買い物などで出ていくお金を想像してしまいますが、それ以上に把握しておきたいのが固定費です。

皆さんの家庭の固定費には何がありますか?
住宅ローン、家賃、電気代、保険、携帯使用料、子どもの学費や給食費、塾代、などたくさんあるでしょう。
ネットやアプリの月額料金(サブスク)なども、書き出してみると意外と多くなっていませんか?

これを一度整理して、把握しておくだけでも、家計管理には大きくプラスです。もしかしたら、もう要らないのに入っているサービスなども見つかるかもしれません。あるいは、もっと安くできないか検討してみると、もっといいかも。この機会に見直してみてください。

日々変動する支出の予算は、固定費を引いた分から考えることになります。

さらに、おすすめは、ここで貯金を固定費として取ってしまうことです。
余った分を貯金に回そう、と思っていても、実際はなかなか貯まらないもの。この際、貯金を先に取り分けて、残った分で生活すると決めると、確実に貯金できるので、おすすめです。

固定費をリストアップしたら、家計簿と一緒に持っていると、毎月忘れずに記帳できますよ。

私はスマホでつけていて、毎月決まった日に決まった金額を自動で記帳してくれるように設定しています。もし、金額が変わったり、必要なくなったりしたら、その時に数字を変えたり、削除したりします。
例えば、月の最終日には、自動で電気代が0円で記帳されます。電気料金が決まったら、ここの数字を変えるだけ。もし忘れても、後で見直した時に、0円になってるので、付け忘れに気がつきます。
これだと、付け忘れがなくて、とっても楽。以前は、いろいろ抜けていて信頼性に欠ける家計簿でしたが、今はしっかり生活の実際を映してくれるものになりました。

④どこまで付けるか決める

自分なりのルールを

次に想定しておきたいのは、どれくらい細かくつけるか、というところです。

これ、つけ始めると、意外と迷うところです。

この前、福岡友の会の若い会員の人が言っていました。
「家計簿つけようと思って始めるんだけど、いっつも、お正月に帰省した時に細々したお金の出入りがつけられなくなって挫折するんですー。
初詣に行って、お賽銭入れるでしょう。それを忘れたり、数字が合わなくなって、あー、もういいか―、ってなるんです」

ちゃんとつけようとしてて、えらいです。
つけるんならきちんとしたい方かな?

私は、正直、そういう細かい数字はだいたいでつけてしまいます。
あるいは“帰省費”でくくって、だいたいの出費をざっと計算して記帳します。

それじゃ、数字が合わない?
はい。合いません。いいんです。
私の家計簿の目的は、何にどれくらい使ったかを大まかに把握することで、
一円単位できっちり合わせなくてもいいと思っているから。
だいたい、電子マネーでお金として使えるポイントをもらえたりもするし、
現金をきっちり合わせても、ずれることが多いし。
(雑な性格も、もちろん原因(笑))

きっちり合わないからつけたくなくなるというのは、本末転倒。
自分にとってストレスにならない程度の適当さが、家計簿を続けるには必要だと思います。

ただ、友の会には、しっかりと全部つけて、お金を全部合わせている人もいます。お金はその人の生活そのもの。自分の家に入ってきたお金を責任をもって自覚的に使うことは、とても大切な考え方だと思います。
そのことと、自分の使える時間、エネルギー、向き不向きなどを合わせて考え、まずは、どうしたら無理なく続くかを第一優先にしてみてください。

何で家計簿をつけるかも、大きいですね。
紙?PC?アプリ?
今はいろいろ選択肢があります。
私は数字に弱く面倒くさがりなので、”スマホでつける”の一択です。
車移動が多いこともあって、買い物したら、運転を始める前にパパっとつけてしまうことも。ものの数十秒で終わり、とっても楽です。

私の周りには”紙”派の人も多いです。
仕事で毎日PCを使っているIT系の人で、家計簿だけは紙!という人もいます。見渡せる感じがいいんだそう。
自分の感覚や生活スタイルに合った方法を選べるといいですね。

⑤集計の仕組みを確認する

つけて終わりでは家計簿を活かせない

最後は、家計簿を集計する方法を持っておく、あるいは、集計した数字が見られるシステムになっている家計簿を選ぶ、ということです。

「家計簿はつけているけれど、つけるだけで役に立っている気がしない」という人がいます。
どんなふうにつけてるの?ときくと、「毎日使ったものを書いている」、という答えが返ってくることがあります。日にちごとに、ということです。
それだと、毎日どんなことに使っているか、は見えてきますね。
日記みたいな役割としては良いと思います。
ただ、後で見返した時に、全体で何にどれくらい使ったかはよくわかりません。

それに対して、食品にいくら、外食がいくら、健康を保つお金としていくら、教育費がいくら、など、費目ごとに金額が出ると、自分の生活がよく見えるし、改善したいと思ったときに、どこが課題なのかがよくわかります。

せっかく家計簿をつけるなら、ぜひ、月ごとや年ごとに集計をして、振り返ることができるつけ方をしたいものです。
紙でもアプリでも、家計簿はつけた後が大切
その数字は宝物。生活の羅針盤になってくれますよ。

まずは一か月つけてみる

とにかく、まずは1ヶ月を目標に付けてみることをおすすめします。
何なら「1ヶ月でやめてもいい」、って自分に言い聞かせて始めてみてください。そこまで来たら、案外やめるのがもったいなくて、続けたくなるものです。
もし、1ヶ月でやめても、見えてくるものがたくさんあるので、やるだけの価値はありますよ。
家計簿、楽しんでつけられますように!




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