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学べない理由が言い訳に変わる。全国400人が参加した「組織開発の探究」オンライン読書会。

時間が無いから。田舎だから。子育てしてるから。何かを理由に、学ぶことをあきらめていないかーー。

あー、きっと。これからは、いつ、どこでも、学ぶことができる。そう確信した夜だった。

5月9日19時。全国400人をつなぐオンライン読書会(Diamond Book Dialogue)がはじまった。テーマは「組織開発の探究」。なんと共著者の中原淳さんも参加される豪華な機会。参加場所は、鳥取県の自宅。自分の部屋はないので、娘の遊び部屋をお借りした。
 
中原先生は事前に、「5つの壁」として次のような記事をあげていた。

こうしたデジタルでのオンライン読書会が、下記の大人の学びを阻害する「5つの壁」を埋めるメディアとして今後広まっていくのではないか、という予感です。

1.地方と都市の「壁」を乗り越える
2.学ぶための時間の「壁」を乗り越える
3.著者・編集者・読者の「壁」を乗り越える
4.出版不況の「壁」を乗り越える
5.イベント・セミナー・研修中心の「学びのスタイル」の壁を変革する

「大人の学び」を阻害する「5つの壁」を打破せよ!:日本初400名が参加する「オンライン読書会」を実施!
※一部編集して引用 

特にこの1と2については、子どもが生まれてから、鳥取へ来てから感じることがあった。

まず、場所。

言わずもがな、地方ならではの面白い取り組みはたくさんある。ただ人材育成や組織開発など特定分野を学ぶ機会は、どうしても限られてしまう。

よっこらしょっと、地方から学びにいこうとすると、移動費と時間が重くのしかかる。

そして、時間。

たいていのイベントや勉強会の開催は、夜。早くて19時スタート、終わるのが21時。そのまま家にまっすぐ帰っても、移動時間込みで帰宅は22時を超える。加えて...、終わった後にゲストや参加者と語らい飲むときが、至極の学びだったりする。

仕事も遅いと連日深夜帰り...は、家庭の負担が大きい。(とは言え、よく出かけさせてもらっていた。妻には迷惑をかけてます。感謝...。)

かくして、住む場所や時間を理由に学びから遠ざかってしまう...状況がある。

ただこの読書会は、理由が「言い訳」に変わってしまうほどの衝撃を受ける時間になった。

地方と都市の「壁」を乗り越える

全国約400名の参加者は、北海道(旭川)、長野、横浜、奈良、福岡...まさに全国各地。加えて、通信の技術面をサポートするメンバーはマレーシア。この面々が一つの場所に集まるには、膨大な時間とお金(移動・会場費)がかかる。すると参加費も跳ね上がり、気軽に学びへアクセスできなくなる。

ノイズやタイムラグもほぼなく、地方と都市。住む場所による壁は全く感じえなかった。

驚いたのは「地域」だけではない。

学ぶための時間の「壁」を乗り越える

子どもを保育園に迎えに行った帰りの車の中。
晩御飯の支度をしながら。
子どもを寝かしつけながら。
介護をしながら。

参加者のシチュエーションに、度肝を抜かされた。しかもプレゼンターの一人は、上記の車の中の人。え、そんなワザあるんやと。めちゃストイックやん...でもドヤることなく自然にやってるやん...。

「お父ちゃん仕事するから、ここの部屋立ち入り禁止な」といった自分の生ぬるさよ。

確かにこのときは、住む場所、時間に関わらず、学びの機会は均等にあった。

zoomは全国各地をインタラクティブにつなぐ

副次的な気づきとして、通信手段として使われた「zoom」の対応力に驚いた。たびたびオンライン会議に使う機会はあれど、400人の大規模ながら、相互のやり取りを実現してしまうとは...!

オンライン読書会中、参加者同士のディスカッション時間は5分×2回あった。限られた時間だけど、4~6人ごとに「ブレイクアウトルーム」という小グループに分けられた。ここで、各章のプレゼンテーションを聞いて印象に残った言葉やその理由を共有する。

zoomによってまた一つ、自分の壁が壊された。「オンラインツールの限界」という壁だ。



一定人数を超えると一方通行になり、発言者の偏りが生まれる。ノイズが発生し、音声のタイムラグも生じる。通信のもたつきに比例して、イライラも募る。それはオンラインツールの便利さとトレードオフで、仕方のないことだと思ってたけど。

いや、もう使いこなし方次第なんだな。

ちょうど全国の拠点をつなぐオンライン会議の機会があるので、ブレイクアウトルームは大活用したい。



僕にとっては、

1.地方と都市の「壁」を乗り越える
2.学ぶための時間の「壁」を乗り越える

そして、

オンラインツールの限界

という3つの壁。あまりの軽やかさでちょいっとひょいっと越えていった。

いつだって、壁をつくるのは自分の方だ。まだまだ、できることがある。そう思わせてくれたオンライン読書会だった。

最後に、取り扱った著書の紹介。

『組織開発の探究』では、その「手法」のみならず、手法や実践を下支えする哲学や理論、「組織開発」が育まれた歴史的背景に多くの章が割かれています。

「組織づくり」に関わる人やファシリテーターは必読の一冊。下記の解説が詳しく、わかりやすく、おすすめです。

改めて、オンライン読書会。そして、著者とお会いできる機会はすごくよかった。鳥取の本屋さんとできないかな。どんどん壁、乗り越えていこう。

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