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ベトナムで起業する際のビジネスパートナーについて~Part1~

ベトナムでビジネスをする際に「ビジネスパートナー」選びは最も重要で、かつ最も難しいことの一つだと言われています。また、ベトナムでのビジネスは「何をするかではなく『誰とするか』だ」とも言われます。

これは確かに、ベトナムでのビジネスの発展を左右するかなり重要な要素だと思います。

ベトナムで最も多く聞くトラブルが
・【物件トラブル】
そしてこの
・【ビジネスパートナー絡みのトラブル】
です。

具体的に言うと、まず【物件トラブル】に関してよく聞くのは、経営が順調だと見るやいなや大家さんが足元を見てきて家賃を急激に吊り上げる。応じなければ他の人に貸すと言ってくる。また、ほとんど契約に至っていても「やっぱり他の人(親類等)に貸すから」と急に土壇場で契約破棄してくる。こういった話は全く珍しくなく、本当によく聞きます。

ベトナムで起業する前に、視察に来たタイミングでお話しをお伺いしたハノイのコンサルの先生が「ベトナムにおいての契約書は【その時のお互いの気持ちを記したほんのラブレターみたいなもの】だからほぼ拘束力ないと思っておいた方がいいよ」とおっしゃっていました。
当時はなんじゃそりゃと思いましたが、確かにそんなものだから弱い立場の外国人にとっては時に意味をなさないものになってしまう可能性があるのだなと。物件でのトラブルも結局大家さんが強く大家さんの気分次第といったところが多いのではないでしょうか。

次に、【ビジネスパートナー】について。

ベトナムは社会主義で、やはり社会の仕組みは「ベトナム人のための国」です。
なので、外資として会社を作り運営していくにはかーなり面倒で複雑な手続きや高い納税が必要になります。(このあたりは現地の行政書士の先生方や設立コンサルの先生方がお詳しいです)
そのため、現地資本という体(いわゆる名義借り)で法人設立することの方が手続きもかなり容易ですし、実際に飲食店等はその方法を選ぶことが多いかと思います。

ただし、現地資本扱いにするということは、名義上のオーナーはあくまでベトナム人ビジネスパートナー、よって法的には会社はそのオーナーのもの、ということになります。
そこで起こりうる可能性があるというのが、
名義上オーナーによる会社の「乗っ取り」です。

初期投資もかけていざ「ビジネスを始めるぞ!」もしくは「ビジネスが軌道に乗ってきた!」という時。
良いビジネスモデルだと分かると、その会社から実質経営者であった日本人が追い出されて、名義上のオーナーが権利を行使し経営を始めてしまうというもの。そんなことがあるわけが…と思いますがめちゃめちゃあります。
視察でホーチミンを訪問した際、現地で飲食店を経営されている日本人の方も実際にそういうご経験をされたと仰っていました。
ハノイでも業種問わず聞く話です。

確かに法的拘束力を伴わない人間関係は、友人や恋愛を見ても恒久的なものはなかなかないですもんね。なので、ちょっとした気持ちのすれ違いがきっかけでも実際にこういったことが起こりうる、ということなのかもしれません。

ただ、これだけ知られているリスクなので、誰しもビジネスパートナー・名義人選びにはかなり慎重になっているはずです。

それでも後を絶たないトラブル。

では、実際に私がどのように今のビジネスパートナーに出会い今までどのように関わってきているかということを、次回詳しく書いていきたいと思います。

~Part2に続く~

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