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【児童虐待と男性育休】事件にはならなくても

男性育休が広まれば、児童虐待を減らすことができるか?
前回の記事では、「保護を怠ったことによる死亡」について調べてみました。
虐待なのか、虐待でないのか。
事件なのか、事故なのか。

どこの家庭でも、起こりえることなのかも

これらの事件を聞けば、自分の家庭ではあり得ないと思ってしまいます。

でも、当事者の立場になってじっくり考えてみると、あり得ないとは言えないのかもといった気持ちにもなります。

子どもに何かをさせておいて別のことに取り組んだり、子どものことを気にかけながらも他にやらなくてならないことを進めたりすることは、よくある日常です。

子どもが自宅にいる時のテレワーク、忙しい時間帯の家事、突然の訪問者、我慢の限界に達したトイレなど。

私の日常を思い返してみると、ネグレクトだとか、児童虐待などの事件にはならなくても、私の行動がきっかけで事故が起きそうな状況は、日常に溢れているように思えます。

私たちの家庭での日常

夕食後の日常
長男「パパぁ~、お皿きれいにしたよ~。おなかポンポンだよ~。」
私「じゃあ、ぶどうさんで歯磨きしといて~。はい、あ~ん。」

入浴中の日常
私「パパもうアッチッチだから、お風呂出たいんだけど。」
長男「まだ、お風呂で遊ぶぅ~。」

このような長男とのやりとりは、うちの家庭で日常的に行われているものです。

歯ブラシを咥えたまま、歩いたり走ったりしてケガをする事故は毎年起きています。

お風呂に一人で入れていて、溺死する事故も毎年起きています。

「少しの時間だから大丈夫だろう」「声が聞こえるところにいるから大丈夫だろう」と思っている私がいます。

他にもいるきょうだいの育児、育児と同時にまわさないといけない家事などが現実であり、「子どもから全く目を離さないようにする」という方法は現実的な予防策にはなりません。

これらの日常が、保護を怠っていると言われてしまうと、かなりの苦しさを感じます。

起きてしまった事故

私たちの家庭では、長男が4歳の時、ある事故が起きました。

トイレのドアに指挟み事故です。

一人でトイレに行けるようになった長男は、「おしっこ~」と言って、トイレに向かいました。

私も妻も、長男のいたリビングにいましたが、一人でも大丈夫だという気持ちがあったため、いつもの通り、長男一人でトイレに行きました。

ところが、「痛ぁ~い。え~~~~ん。ママぁ~~。」と長男の大きな泣き叫ぶ声が聞こえました。

走って駆け寄ると、左手の人差し指から出血している長男が、トイレの前で立っていました。

梅雨シーズンの天気の良い日だったため、家中の窓が開いており、トイレのドアは軽い力でも閉まりやすい状況がありました。

そこに、トイレに入って、ヒンジ側に手をかけていた長男の指が挟まれたのです。

いたたまれなさ、やるせなさを感じました。

一緒についていけば良かったと後悔もしました。

休日でしたが、たまたま近くの整形外科が休日外来の担当でした。

診断の結果、幸い、骨に異常はありませんでした。

それでも、化膿止めと絆創膏を数週間巻いての生活を続けることになってしまいました。

事件を起こした母親の気持ち

家を建てる時、ドアをできる限り減らしましたが、すべてを引き戸にすることはできませんでした。

ドアの数をできる限り減らしたことで、事故防止対策をしたつもりになっていました。

トイレのドアに指挟み事故の後、家中のすべてのドアに指挟み防止用のカバーを付けました。

トイレのドアに指挟み事故をきっかけに、私たち夫婦はある事件について話をする機会をもちました。

2018年11月、愛知県豊田市で起きた三つ子の次男の傷害致死事件です。



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