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【アフター】男性育休後に私が考えていたこと

前回の記事、ビフォーは、育休に入る直前に書き留めていたものです。
今回はアフター。
育休を終えるころ、残り1週間ぐらいのあたりで、私が考えていたことになります。

育休中に聞いた妻の言葉

「家事をやってくれなくてもいい、ただ抱っこしてくれるだけでいい」

「赤ちゃんフリーな、ひとりになれる時間がほしい」

「次男のことを気にせずにトイレに行ける」

「育児はパパに任せて家事だけができる」

「長男の時は、泣き声が近所に聞こえることに不安を感じてた」

「育児の不安を口にしながら、パパと一緒に育児を進められる」

「なんで泣いてるのかなぁ~と夫に言える。二人で考えられる」

妻の言葉で分かった真実

もちろん、育休中に聞いた妻の言葉は、これ以外にもたくさんあります。

ここに挙げた言葉は、私にとって衝撃的で深く心に残ったものです。

ビフォー育休の私は、家事をこなすことがママの助けになると思っていました。

妻が赤ちゃんとできる限り多くの時間を過ごせるよう、私が家事をこなすことが大切なことだと信じていました。

私の役目は、妻と赤ちゃんのための時間を確保することだと勘違いしていたのです。

私は間違っていました。

私が果たすべき役目は、不安になる妻の心を支えることだったのです。

このことに気づくまで、数カ月の時間を要しました。

痛感したダブル育休の良さ

夫婦でお互いのキャリアを守るために、育休をバラバラに取得するケースがあります。

確かに、夫婦バラバラの育休は、特に女性のキャリアを守るという点において大きな意義のあることです。

でも、私には、バラバラの育休は仕事のための育休だと思えてしまいます。

私は、育児のための育休にしたかった。

なので、妻と一緒のタイミングでダブル育休を取ることにしました。

ダブル育休の良さは、夫婦ともに仕事からほとんど解放されている点です。

どちらかが仕事をしていれば、仕事よるストレスを多少なりとも家庭に持ち込むことになります。

でも、ダブル育休なら家庭に持ち込まれることはありません。

夫婦二人とも、それぞれの能力を家庭のために使うことができるのです。

職場で同僚や部下からの相談に時間を割くのではなく、妻の悩みに耳を傾け、その解決に力を注ぐことができるのです。

もちろん、逆も然り。

思い返してみると、結婚したその日からダブル育休を取るまで、妻と同じ時間に、同じ場所で、同じことを一緒に取り組んだことは、ほとんどなかったのではないかなと。

もちろん、妻と多くの時間を過ごすからこそ生じる問題もありました。

でも、多くの時間を過ごすからこそ、妻のことを理解しようとする自分を引き出すことができました。

夫婦バラバラの育休を取っていたら、このような自分を引き出すことはできなかったと思います。

男性育休を取ったから見えてきたこと

男性育休を取得したことで、たくさんのことに気づかされました。

気づかされたことを端的に表せば、育休取るまで妻ときちんと向き合ったことがなかった、ということになります。

育休中に初めて見えてきた妻の姿がたくさんあったのです。

わが子のことも同じです。

長男の時には、育休を取得しませんでした。

取得しなくても、長男のことは愛おしくて仕方ありませんでした。

でも、それだけでは見えていなかったことがたくさんありました。

ずっと一緒にいるから、見えてきた長男の姿があったのです。

もちろん、ずっと一緒にいることで、見えてきてしまう姿もありました。

見えてきた姿も、見えてきてしまった姿も、自分で受け止めることができました。

受け止められたことで、妻や子どもたちとの家族としての歩み方が変化したと思います。

私が仕事を終えて帰ってきた時に、妻が私に何かを伝えようとしていたとします。

育休を終えた私は、疲れていることを理由に、妻の伝えようとしていることに全く耳を傾けないようなことはしなくなると思います。

いつもなら息子たちが寝る時間に、まだ遊びたいと駄々をこねていたとします。

育休を終えた私は、寝るまでにやらないといけない家事に要する時間と子どもたちと遊ぶ時間を天秤にかけて、「早く寝なさい」と子どもたちに言い放すようなことはしなくなると思います。

多くのパパには、育休を取らなくてもできていることなのかもしれません。

でも、これが、私には男性育休を取ったからこそ見えてきて、できるようになったことです。

多様な考え方を認めること

それぞれの家庭には、それぞれに様々な事情があります。

育児だけでなく、老人介護、障がい者介護、家族の長期入院、特別支援学校への通学、引きこもり対応、きょうだい親子間での諸問題など。

誰もが、いつかは経験するこれら家庭の事情。

他の事情に比べれば、育児はまだ制度が整備されているし、周囲の理解度も高いように感じます。

育児に関係する人だけで括って考えるのではなく、様々な暮らし方、多様な考え方のすべてを括って法が整備されると、小さな会社の経営者も助かるのではないでしょうか。

多様な生き方や考え方を認めることなく、家庭の事情を抱える人々の生活を支える収入の問題が放置され続ければ、日本社会に本当の豊かさは永遠に訪れないような気がします。

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