本朝沙弥聖明

松栄山了法寺徒弟。日蓮宗沙弥。立正大学仏教学部宗学科卒(161期)。

本朝沙弥聖明

松栄山了法寺徒弟。日蓮宗沙弥。立正大学仏教学部宗学科卒(161期)。

最近の記事

法華神道秘訣 現代語訳

法華神道秘訣三巻 日澄記 諸神  天台大師の言葉に曰く「声聞、縁覚、菩薩の三つの段階や性質に依って仏が世に生じても感じる事が出来ない」  妙楽大師の言葉に曰く「感じる事が出来ない、とは、仏はこの世に顕れて人々に成仏の姿を示すが、その姿は必ずしも「仏の化導」と言う訳ではない。」 仏や菩薩としてそのままの姿で人々を救おうとすれば、悪業を積んだ人々やレベルの低い人々は恐れて仏に近づけないものである。故に仏はきらびやかな衣服を脱いで、きれいな肌を隠して九界(地獄、餓鬼、畜生、修羅、

    • 法華神道秘訣 第二巻 現代語訳

      法華神道秘訣二巻 八幡の事。八幡神とは、第十六代の応神天皇である。八幡愚童訓という書には、「第十四代の仲哀天皇(応神天皇の父で、妃の神功皇后は第十五代天皇)の時代、異国から日本へ貢物を捧げる為に塵輪(じんりん)という者がやってきた。姿は鬼神のようで、体の色は赤く頭は八つあり、眼は太陽のように輝いている。黒雲に乗り、空を自在に飛び回り、人々を殺していた。これを射殺そうとしても、弓が折れてしまい、近くに寄れば心が惑わされて逆に殺されてしまう。ついには討伐しようとする人も居なくな

      • 日蓮聖人の地涌菩薩への着眼点の系譜の一考察

        日蓮聖人の地涌菩薩の思想が天台宗円珍の思想及び蓮華三昧経に関係していた可能性について。 日蓮聖人が法華経中心主義に成ったのは比叡山の遊学期間中であったとされているが、法華経中の地涌菩薩への注目に至った経緯は明らかではない。ただ、自らを「上行菩薩の垂迹」(頼基陳状 日興写本 定本1352)と自負するほど地涌の菩薩に対しての意識を持たれているのは事実である。では、法華経中においてこの地涌菩薩たちを重視した思想的な背景や流れというものがあったのか、これについては不明な点が多い。

        • 日蓮聖人の「念仏無間」という名称についての考察

          日蓮聖人の念仏批判で有名な「念仏無間」(念仏を唱えれば地獄に堕ちる)という言葉を使ったのは当時の浄土宗の信徒たちが「法華経を読む者は地獄に堕ちる」と述べた事に対する反論の可能性がある。順を追って説明していく。 まず日蓮聖人の言葉に「念仏無間」という言葉が出てくるのは真蹟遺文の中では(しんせき 日蓮聖人が書いたものが現存していて、本人が書いたものであることが確定しているもの)、『行敏訴状御会通』(ぎょうびんそじょうおんえつう)(文永八年 1271)である。ここに「又云く念仏無

        法華神道秘訣 現代語訳

          『諸宗批判』論文 結論

          結 論

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          日蓮聖人の律宗批判

          第五章 日蓮聖人の律批判    第一節 律教学

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          日蓮聖人の真言批判

          第四章 日蓮聖人における真言批判  第一節 真言教学

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          日蓮聖人における禅批判

          第三章 日蓮聖人における禅批判  第一節 禅学

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          日蓮聖人の念仏批判

          第二章 日蓮聖人における念仏批判  第一節 法然門下の教学

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          日蓮聖人の念仏批判

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          日蓮聖人の諸宗批判 序論

          こちらは、令和二年一月に完成しました卒業論文である「日蓮聖人の諸宗批判」における序論及び第一章の部分です。この部分だけ試し読みとして無料公開致します。 序 論  私が論文のテーマを「日蓮聖人における諸宗批判」とした理由は、私自身が日蓮教学に対しての疑問を抱き、なおかつその解決を志さんが為である。 その疑問とは、久遠本仏というすべての絶対的な根源であり(妙法蓮華経如来寿量品 久遠実成)、一切衆生の主師親(譬喩品)であり、仏界十界を体現する三身即一の存在であると解釈した場合、

          日蓮聖人の諸宗批判 序論

          日蓮聖人の諸宗批判 全掲載版

          序 論

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          法華神道秘訣第一巻 現代語訳

          法華神道秘訣一 日澄記す  神道の大意を示す 吉田兼倶(吉田神道を大成した神道家)らの説もここに加える。 この宗における末法の導師、日蓮聖人の本地である上行菩薩が法華経の教えを託されて以来、今末法の時代に出現して過去現在未来において最も優れた妙法蓮華経をもって諸宗たちの上に法華宗をお建てになられた。その法門は多くの他教他宗を破った。その中の一つに神天上の法門というものがあり、その中の三つの根拠、道理、文証(経論の根拠)、現証(現実的な根拠)をここに示す。  道理を先に示すと神

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