【アート鑑賞】王道はやっぱりカッコいい。開拓してよかったという話【モネ・葛飾北斎】
自分で見て触れる実体験に勝るものはないなと、アート鑑賞を通して実感したことがあります。ずっと興味なかった作品が、実物を見ることで好きになったんです。
自分は、大体の王道は一旦斜めからみるタイプの人間です。有名なヤツなんて大体面白いんだから、素直に享受すれば良いのにね。そして王道や有名どころというのは、やっぱりそれなりの理由があるんですよね。カッコいいのよな。
この記事では、そんな斜め見の自分が見た王道アーティストの「モネ」と「葛飾北斎」の作品の良かったところを、紹介したいと思います。
◆モネの『睡蓮』
見たことある。教科書とか絵ハガキとか。モネあんま知らないなあという人でも、この作品は知ってる、という人が多い印象です。
この作品は、画像ではなくぜひ実物を見て頂きたい。実物だからこそ良いところがあるんです。
まず、作品のサイズ。とにかくデカい!初めて見たのは、西洋画を沢山集めた何かしらの企画展だったと思うのですが、この「睡蓮」どの作品よりもデカくて目立っていました。
後から知ったことで、モネが睡蓮を題材にして描いた作品は200枚以上あるみたいですね。自分が見たのは、おそらくその中の「大装飾画」と呼ばれる大きなサイズの作品群の中の一つ。
縦幅は2メートル。横幅は作品によりますが、10メートルを超えるものもあります。
まずそのサイズのキャンバスに、端から端までバランスとって絵を描けるって凄くないか。真っ白な2メートルのキャンバスなんていざ目の前にしたら、描く内容決めていたとしてもどう描こうか困惑しそう。
そして近くから見るのと、遠くから見るのとでは全然見え方が違う!これは印象派全体に言えることかもしれません。
印象派というのは、モネの作品から始まったフランスの19世紀後半から流行した絵画の手法で、イメージでいうと輪郭があいまいな、ふんわりした絵柄の作品のことを言います。ルノワールとか。
これが近くで見ると、ただ絵の具が点々と置かれているだけなんです。けど遠くから見ると、ちゃんと睡蓮の池になっているんだから不思議。
サイズの大きさと、近くから遠くから、ぜひ本物を見てほしい作品。絵ハガキや写真よりもずっと迫力があるのと、印象派ならではの面白い表現を楽しむことができます。
◆葛飾北斎の『神奈川沖波裏』
はい。これも見たことある。
というより、この作品知らない日本人はいないと思ってる。日本人どころか、海外の方もサムライブルー=葛飾北斎のこの作品を思い浮かべる人もいるんじゃないかというほど、有名ですね。
自分の記事でも、何回も紹介しちゃうくらい好きな作品です。葛飾北斎の観察眼は現代のスローカメラ並みなんていう噂です。波の動きをよく捉えて表現していると聞いたことがあります。
絵師さん全員に言えることだけど、いったいどんな景色が見えてるんでしょうか。葛飾北斎の目を通して世界を見てみたい。
そしてこちらの作品ももちろん凄いのですが、この作品が含まれる「冨嶽三十六景」の富士山シリーズを全部並べて見てみると、もっと面白いです。
富士山のある景色を色んな場所から見て描いてみよう!というシリーズなので、絵のどこかに必ず富士山が描かれています。この「神奈川沖波裏」は分かりやすい方ですが、他の絵ではほんのちょっぴり山頂が見えるくらい、なんてのもあります。
どこに富士山あるの?どこから描いてるの?とじっくり観察しながら鑑賞するのがオススメです。
きっかけを大切に
ちなみに今回紹介した作品は2つとも、友人に誘われて行った展示がきっかけで好きになった作品です。
モネはそもそも好きな部類の絵ではなかったし、葛飾北斎の波の絵はあまりにも有名なので、あえて見に行く必要あるかな?まで思っていたのですが、実物の迫力はやっぱり凄い。有名なだけある。
なんでもそうですが、自分だけだと可能性を狭めがちなので、友人でも会社でも、何かしらのお誘いやきっかけには乗った方が人生総合的におトクなのかも、とこの経験で感じました。特に知識って、多ければ多いほど余裕のある人間に近づく気がします。教養があるのは良いことですね。
きょう何しようかな、という日は、ぜひ美術館へ。そんな時に思い出して頂ける記事になったら嬉しいです。
きょうはここまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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