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気遣いのパッケージデザイン

社会人になってから、他人のちょっとした優しさが沁みるようになったフジプラスコンタクトセンターのとっかりです。

それは人だけでなく、商品からも。
私が出会った"気遣い"を感じるパッケージデザインをご紹介します。


グリコ「GABA」

ここ数年で、「機能性表示食品」をよく見かけるようになりました。腸内環境を整える、睡眠の質を上げる、内臓脂肪を減らす、等々。身体によさげなことが書いてあると、お菓子や飲み物を買う免罪符にしてしまい、ついついレジに…。

グリコのチョコレート「GABA」は【仕事や勉強等による一時的・心理的なストレスを低減する】という謳い文句で有名です。手に取ったことがある方も多いはず。ただこのパッケージ、職場に置いておくにはちょっと躊躇するインパクトです。「あの人疲れてるのかな…」と周りを心配させてしまいそう。

実際に買ってきました。
以前はもっと派手なデザインだった記憶がありますが、リニューアルしたみたいです。

ただこのコピーの部分、封を開けるとちょうど切れるんです!

うれしい!

初めて買ったときは、その気配りに驚きました。
グリコにインタビューした記事によると、このデザインには「ストレスから離れた気分になってほしい」という想いも込められているそうです。開発チームの優しさが伝わりますね。


サントリー「伊右衛門」

自治体によってはペットボトルを捨てるとき、リサイクルのために分別しなければいけませんが、ラベルを剥がすのって結構面倒だったりします。

でも伊右衛門は、積極的に剥がしたくなるようなある仕掛けをラベルの裏に仕込んであるのです。

それは「おみくじ」!この可愛い和風なキャラクターも種類がたくさんあるので、どんな絵柄が出るかな?と毎日の小さな楽しみになってくれます。

面倒ごとを小さなワクワクに変えてくれる、嬉しい工夫です。


無印良品「ごきぶり駆除スプレー」

悲しいことに、何かと人間から嫌われがちな「虫」。絵で見るのも、何なら文字も無理!という方も私の周りには多いです。特に茶色のゴ…

虫が苦手な人が使うのに、そういえば殺虫剤のパッケージって、なぜかでかでかと虫の絵が描かれていることが多かったように思います。そんな殺虫剤界に彗星のごとく現れたのが、無印良品の「ごきぶり駆除スプレー」です。

信じられないほどシンプル!これなら、お部屋に置いてもインテリアの邪魔をしなくてとても良いですね。「ごきぶり」と平仮名を使っているおかげで、悪い印象もちょっと和らぐような感じがします。

ありそうでなかった、無印良品らしいアイデアです。


気遣いは"選ぶ理由"のひとつになる

上に挙げた3つの例は、いずれも商品自体の味や品質、使い心地に関わることではなく、あくまで買った人が「ちょっとうれしい」「助かるな」という気分になるだけのデザインの工夫です。

でも、モノが溢れるこの時代、こういう気遣いや優しさが「今度もこれを買おう」という気持ちにさせる理由のひとつになるのではないかと思います。

パッケージを企画するときは、買ってくれる人に対してほんの一滴の"気遣い"を、どこかに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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フジプラスは、来る8/2(金)に大阪産業創造館で開催される「パッケージ展2024」へ出展いたします!

ブースでは、高品質パッケージを欲しい時に欲しい数だけ注文できるWebサービス「オリジナルパッケージステーション」と、小ロット・多品種生産だからこそ実現できる"付加価値パッケージ"をご提案いたします。
お手に取ってご覧いただけるサンプルパッケージも展示予定です🎁

ぜひお誘いあわせの上、ご来場ください!


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