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【出逢い編 #5】Yさんの場合/夢を語ることに性別は関係ない


Yさんは、当時で おそらく40代半ば。


夢は

お姉さんに認められるだけの立派な経営者になること。


お姉さんは社長さんでした。社長と結婚した社長夫人であり、御本人も社長なのです。ビルを持ち、経営もうまくいっているそうです。


Yさんは、お姉さんに勝ちたかったのです。



出逢いは、とあるBARでした。

自宅に帰ってしまっては仕事が捗らない気分だった その日、わたしは相変わらず 外のお店で軽くアルコールを入れながら 爆発的な集中力で 仕事を片付けるつもりでいました。

気分を変えてのめり込みたかったわたしは、行ったことのない店を探して、いつもは歩かない道をゆきました。朝まで落ちつける場所。手頃なお店に ふらりと入ったのです。


見渡せる広さの店内には 先客がいました。

常連のYさんです。


友人たちと卓席を貸し切り、飲み会をしていました。途中参加のメンバーも来ては、和気あいあいと、ずいぶんな人気者です。Yさんが中心人物だったのですね。


女性がひとりで飲みながら、手帳を開いて写真を切り貼りしていたり、なにやら勉強をしているものですから、自然な流れで会話が発生。偶然、交流をし、一杯 御一緒することになったのです。


Yさんは美容が大好きでした。

お仕事で美容も扱っていますよ!という お話から、すっかり仲良くなり、定期的にお会いできるようになりました。もちろん、お客様にもなってくださいました。


事業のお話にも ずいぶんと興味をお持ちで

先に挙げた内容を話してくださったのです。



環境で、マッチングのよいリーダーを探すことには骨を折りました。なんていったって、Yさんは事業家になりたくて真剣に勉強してきた人物。実際に、それから数ヵ月後、繁華街に3店舗同時にお店をオープンさせました。フランチャイズのステーキ屋さんと、焼肉屋さんと、BARです。仲間の溜まり場にぴったりですね。笑


なかなか環境を開けないわたしに しびれを切らしたYさんは、先に事業を展開してしまったのです。そりゃ、そうですね。


今でも、たまに、お店に顔を出しています。

ふつうに話してくださいますが、わたしとしては若干、申し訳ない想いです。チェーンのお店を1店舗ずつ、合計3店舗経営したとしても、Yさんの夢を叶えるような収入にはならないことを、わたしは知っているからです。わたしも、世界を舞台に事業をしている事業家から経営を学んだのですから。



男性が、歳下の女性に そういった相談をしてくださることに衝撃を受けました。『お姉ちゃんに負けてるのが悔しい』。Yさんは、爽やかに言ったのです。すがすがしく、笑っていました。

行動が 真剣さを 現しています。


いつか、また御一緒できる日があったなら

今度こそ、一緒に 夢を叶えることができたらいいな。


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