![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59667403/rectangle_large_type_2_f5eadecb517965529ad091889086b9d1.jpg?width=1200)
頭痛キャラメル 第七話【お嬢様育ちのおばあちゃん】
母方のおばあちゃんは、小学生の僕に、なぜだか、よく謝っていた。「おばあちゃんは、知らないことが多いからね、ごめんね。」と、謝っていた。僕は、心のなかで、「おばあちゃん、そんなことで、謝らなくていいよ。」と思っていたが、おばあちゃんは、ことある毎に、僕に謝っていた。でも、おばあちゃんは、僕の母親を育ててきた、立派な大人だし、僕なんかより、いろんなことをいっぱい経験している。それなのに、謝るおばあちゃんは、きっと辛い経験があって、それを引きずっているのだろう。
おばあちゃんは、とっても裕福な家の子供だったことから、ことある毎に、何もできないし、何も知らないと、起こられた経験があるのかもしれない。おばあちゃんがかわいそうになってきた。
僕は、当時、それを察知することができなかった。あのとき、「おばあちゃん、大丈夫だよ。」と、抱き締めてあげれば良かった。
しかし、おばあちゃんは、もう天国にいってしまった。
おばあちゃん、ごめんね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?