アンプチパケと運転免許【ケーキ日記】
あ、アンプチパケのケーキが食べたい
誰でも週に2回はそう思うでしょう。
何を隠そうフジノシンも毎週月曜日と木曜日にそう思います。
ジャンプとヤンジャンを見るとアンプチパケのケーキが食べたくなる特異体質なのです。
ただし月曜が祝日の時は土曜に食べたくなるし、2週間に1度しか食べたくならない合併号の時もあります。
あれですね、最近始まった島袋先生のビルドキング面白いな〜と思っていたんですが、みるみる掲載順が後ろになっていってます。完全に打ち切りペースです。頑張ってくれ島袋先生。いまだにトリコのクライマックスには納得がいっていないが頑張ってくれ。そして早くハンターハンター連載再開してくれ。
あれ、なんの話してたんでしたっけ?
そうそう、アンプチパケです。
アンプチパケのケーキは美味しいって道徳の授業で習ったよねって話をしていたんでした。
小学生の頃のあだ名が「心のノート」だったフジノシンは休日にアンプチパケに行くことにしました。
今までは江田駅で降りて、お店までの坂道をゼェゼェ言いながら登っていましたが、以前フォロワーさんに
「あざみ野駅からバス出てますよ」
と教えられましたので今回はそっちのルートで行くことにします。
バスという乗り物に乗るたびに思い出す歌があります。
スピッツの『運命の人』です。
「バスの揺れ方で人生の意味が解った日曜日」という歌い出しで始まる曲ですごい好きな曲なんですよね。
バスの揺れ方で人生の意味が解っちゃうスピッツの世界観に圧倒されます。
フジノシンがバスの揺れ方で何か解ることがあるとすれば、運転手の運転技術くらいでしょう。いや、フジノシンは免許を持っていないので運転の良し悪しも正直解りません。
運転免許を持っていないと言うとけっこうな確率で
「え!持ってないの!?なんか持ってそうなのに!」
と言われるんですが、
免許持ってそうという謎の印象はなんなのでしょうか?
俺が自己紹介の時に
「趣味は二段階右折、好きなランプはハザードランプです」
とか言ってるなら納得するんですが、もちろんそんなことは言ってない。
しかし複数人から免許を持ってそうと言われるということは、俺になにかしらの”運転免許性”があることは確かなのだろう。
なんだよ運転免許性って。運転免許の特徴ってやたらと写真写りが悪くなることくらいしかねぇよ。
あれですか?免許持ってそうって
免許=写りが悪い
写りが悪い=ブサイク
免許持ってそう=ブサイク
という遠回しなディスだったんでしょうか?
許せねぇ。これでも学生時代は「ジャガイモ」とか「ニワトリ」とか言われるほどの顔面を持ち合わせてる俺に向かってそんな新種のディスをかましてくるとは。
ひとりバスで憤慨していると目的のバス停に辿り着いた。
みすずが丘
昔この一帯は篠竹が多く見られた。その篠竹の別名を「みすず」という事と、この辺りが高台で、なだらかな傾斜地が多いことから、「みすずが丘」と名付けられた。
※Wikipedia参照
さて、このバス停からアンプチパケまでの道のりをご紹介しましょう。
まずは左向け左をしてください。
到着です。
これは楽ちん。バスでの行き方を教えてくれたフォロワーさんに感謝です。
そういえばアンプチパケがどういうお店かってまだ紹介していませんでした。無駄にみすずが丘の紹介はしたにも関わらず。
アンプチパケとは
「ひとつの小さな包み」という意味です。
お客様が色んな思いを包んで家族や友人にプレゼントしてほしいという思いからこの名前になったそう。
シェフの及川太平さんが物凄い人でして、
なんとパティシエの世界大会で2大会連続個人部門1位という超チート級の偉業を成し遂げた方なんです。
まず世界大会に出るだけでもとんでもないことなのに、連続で個人優勝。凄すぎてワケがわからん。
そんなとんでもないシェフが作るケーキは当然めっさ美味しいです。ごっさ美味しいです。
熊本弁で言うと
「だごうみゃ〜!(めっちゃ美味い)」です。
アンプチパケのショーケースは美しい。
ケーキひとつひとつが輝いてる。私の特技は「即決」なんですが、アンプチパケのショーケースを前にするとなにを買うかいつも長考してしまいます。
それほどに魅力的なケーキたち。なんと悩ましいことか。
「端から端まで全部ください」
そのセリフを言えるだけの財力と胃袋を持ち合わせていないことへの自己嫌悪を感じながら、断腸の思いで3つを購入。
レジでお会計をしようとしたその時、事件は起きた。
「当店は現金のみとなっております」
店員さんの一声でクレジットカードを差し出そうとした手を引っ込める。
俺の財布には野口英世がお一人と、診察券しか入っていない。
足りひん。野口1人の力じゃケーキ3つ+お土産で買った焼き菓子諸々は買えへん。詰んだ。完全に詰んだんだ。こんな状態でも入れる保険はありますか?
あるんです。こんな時でも入れる保険が。
実はアンプチパケの隣にはローソンがあります。
このローソンはアンプチパケで予想以上の散財を強いられた者がATMでお金を降ろすために建てられています。
コンビニエンスストアというよりもアンプチパケ専用ATMです。商品が置いてあるのはついでです。
ローソンで降ろしたお金を即アンプチパケに還元。
しかしアンプチパケでの買い物は終わらない。
アンプチパケのレジではルレデセールの会報誌を購入できます。
こんな感じのやつ。
ルレデセールってなんぞやって思った方のために説明しますと、
「フランスのすげぇパティシエの会」です。
ちなみに日本人のルレデセール会員は及川シェフを含め現在7人しかいません。
この会報誌になにが書いてあるかといえば、なんかお菓子の作り方やらなんやらが書いてあります。当然フランス語で書いてあり、俺は読めません。
読めずとも買います。こういうのは雰囲気が大事。
会報誌とケーキたちと一緒に我が家へ帰還。
さっそく食べていきましょう!
まず、ひとつめ。
ラルク・アン・シエル
ピスタチオのダクワーズ、ピスタチオのマジパン、フランボワーズのバタークリーム、杏のコンフィ。
これを見た瞬間誰もがL'Arc-en-Cielの歌を心の中で歌うことになる。
ちなみにフジノシンは毎回乾いた風を絡ませている。
L'Arc-en-Cielは置いといて、
この層、この色合い、美しすぎる。
マジパン、クリーム、コンフィと食感の異なる三層が美味しさの波状攻撃を繰り出し脳の処理が追いつかなくなる。
この三層は単体で売ってても買いたいくらい美味しいんですよね。
見た目、味、ともに最高。
アンプチパケを代表するケーキです。
ふたつめ
ルーロー・ノワゼット
ヘーゼルナッツの生地、ヘーゼルナッツのバタークリーム、フランボワーズのジャム。
いや、うめぇに決まっとるやんこれ。
この上にも贅沢に散りばめられたヘーゼルナッツといい最高でしょ。
ラルク・アン・シエルにも共通することですが、バタークリームの口溶けがめっちゃ良い。一流のパティスリーって基本のクリームからまず違いますよね。しつこさを感じさせず、しっかり余韻を残したままいつの間にか消えている。まるで一夏の思い出のようなバタークリームです。
生地もね、噛めば噛むほどだよ。
噛めば噛むほどナッツの旨味が溢れ出してくる。
いつまででも噛んでいたいけど、気付いたら飲み込んでるんだよな。守ろうとした手の平で大切な人を傷つけてしまう悲しい怪物のような気分になる。
でも最後にはフランボワーズのジャムが寄り添ってくれる。
まるで美女と野獣のようなケーキです。
美女と野獣見たことないけど。
みっつめ
クレメ・ダンジュ
メレンゲ、カスタードクリーム、食感の軽いチーズケーキ、フランボワーズジャム。
商品の説明には書かれていなかったけど、表面はパッションフルーツのなにかしらだと思います(食べたのが割と前なので覚えていない)
上部はもちろんうまピヨ侍なわけですけども、下のメレンゲも美味しいですね。土台がメレンゲだと崩れて食べづらいってことが往々にして起こるんですが、このメレンゲはサクッと簡単に切れるのでめちゃくちゃ食べやすい。そして美味い!
アンプチパケのモンブランって食べたことないですが、是非とも土台はこのメレンゲであってほしい。
よっつめ
え〜、お菓子の名前が思い出せない…
なんだっけ?クイニーアマンだったかな…?
分かる人教えてください…
まぁ名前は分かりませんが、くるみのクイニーアマンって感じでした。
噛んだ瞬間にくるみの香ばしさを強く感じます。
外側のザクッとした食感と中のモチっとした食感の対比が楽しい。
噛むほどに感じるバター。くるみのえぐみが良い具合に働いて、甘ったるさを感じない。
こいつぁうめぇや!
パリセヴェイユのクイニーアマンとはタイプが違うけど、並ぶくらい好きだな〜。
いや〜どれもうまピヨ。
アンプチパケのケーキって全体的に重めなんですけど、今回紹介したケーキはそれほど重さを感じませんでした。
いや、ほんとアンプチパケのケーキって2個食べるくらいがちょうど良いんですよね。
重たいのってなんとなくマイナスなイメージがあるような気がするけど、俺は重厚感のあるフランス菓子って感じで好きなんですね。骨太でゴリゴリのフランス菓子やってんな〜感じがアンプチパケを好きな理由のひとつです。
ちなみにアンプチパケは焼き菓子も美味しいです。
この間同僚にプレゼントしたら、
「この間もらったアレめちゃくちゃ美味しかったんだけど!?」
と鼻息荒く詰め寄られました。
好きな人から鼻息荒く詰め寄られたいって人は、是非アンプチパケのお菓子をプレゼントしましょう。
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