小説:フェスティーヴォ
【2000字ジャスト】
冷凍庫を開けると、それはあった。
僕はそれを手に取り、冷凍庫を閉めた。
こんなものがあるなんて、祖父もまだまだ元気だな、と僕は思った。
こんなタイミングで夏休みを与えられたって困る。
なに休みだよこれ。
とは言え、然るべきタイミングで夏休みを与えられてもそれはそれで困る。
あとでさんざん恩着せがましく言われるのだ。
ちゃんと夏に夏休みのシフト組んであげたでしょ?と。
そして正月に言われるのだ。
夏休みしっかり休ませてあげたんだから、年末年始出られるよね?と。
かと言って夏も