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熊野古道・西国三十三所

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#黒田官兵衛

書写山・圓教寺 秀吉、和泉式部、弁慶、赤松満祐……人物描写が愉快な山寺

書写山・圓教寺 秀吉、和泉式部、弁慶、赤松満祐……人物描写が愉快な山寺

 西国巡礼でたずねた姫路市郊外の書写山圓教寺を、「三大特別公開」にあわせて2023年9月はじめの猛暑の日、再訪した。前回気づかなかったあらたな魅力がみえてきた。

松がしげる修験の山

 姫路駅から路線バスでふもとまでいき、前回と同様、「東坂」という登山口へ。登山口には丸石がまつられている。山梨の丸石のように道祖神の一種だろうか。
 「一丁」からはじまる丁石や地蔵さんをみながら、汗をふきふきのぼっ

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西国27番圓教寺 秀吉と弁慶の暴力の跡 

西国27番圓教寺 秀吉と弁慶の暴力の跡 

墓地に立つ観音バスのバス停

 西国三十三所の27番圓教寺は姫路市の郊外にあり「西の比叡山」と呼ばれている。

 青春18切符が余ったから訪ねることにした。

 約20年ぶりに姫路駅に降りると、目の前に姫路城がそびえている。白鷺城と呼ばれるだけあって美しい。

 姫路城から北へ7キロ、書写という風変わりな名前のバス停で降り、動物除けのネットをくぐって山際の墓地に入ると、片隅に「バス停」がある。

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