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公認心理師さんとレッスン改善ディスカッション

今日は公認心理師さんであるMさんに生徒さんとのレッスンの改善についてアドバイスをいただきました✨

レッスン動画は計8本(240分...長っ!笑)、そして私のブログまで読んでいただいたみたいで、感想や改善点をシェアして頂きました。彼女はビジョンを持っている方で、彼女の生涯を通して、未就学のお子さんから大人の方までサポートできるようになりたいとおっしゃっていました。特別支援学校や放課後等デイサービスでの勤務をへて、現在は就労支援に携わっておられます。

そんなMさんが、発達障がいに一人でも多く関わってくれるのが嬉しいと、私に協力してくれました。ありがとうございます✨

さすがは公認心理師さん、褒めるのが上手です。(笑) 褒めていただいたことも含め、記録していきます。

1) まずは、公認心理師さんの感想から。

発達障がいの有無に関係なく、その子自身の性格とか、その子そものと接しているのが伝わってきます。それが実は一番大切だと思うんですよね。ブログも見ましたが、「その子のツボを探す」とか「二人三脚」ってほんとその通りだと思うんです。楽しい授業だなぁって見ていて思います。

2)そして、レッスン試聴で気づかれたこを教えて頂きました。

学習に惹きつけるにはお子さんの動機づけというかやる気を高められるようにすることがいいんですが、よくお子さんを観察されてますね。好きなものを取り入れたり笑いのツボを押さえたり

間違えたところやお子さんが答えに詰まったところ、止まってしまったところは、それ以上追求しないで一旦保留、後からちょこっと戻ってくる手法もとてもいいと思います!障害のあるお子さんは失敗経験が多いので、自己肯定感が低い場合が多く、ちょっとした指摘も過敏に受け取ってしまうことがあるので。
(もちろん、機会を伺いつつ「失敗しても大丈夫マインド」を育むことも重要です。)

センスの塊だ〜!って思いました(笑) 
楽しいだけじゃなくて、きっとその辺りが点数アップにつながっているんだろうと思います。アセスメントが重要なんですよね。リタさんは手元や表情を見ながら授業をされていて、お子さんの状況に合わせて「できた」、「難しいけど頑張ればできそう」、「難しすぎるので今日はやめておく」を判断して進めてくれるので。

途中で生徒さんが揺れ出す場面がありましたね。あれは常同行動と言って、落ち着かなかったり不安な時に心理的安定を求めるためにすることがあるんです。
例えば、問題がわからない、今何をしていいかわからない、雑音が聞こえて集中できないなど。お子さんによっては自分の指に刺激を与えるようなものでグリグリするとか、歌のようなものを口ずさんだり手をひらひらさせたり、飛び跳ねたりする場合もあります。

この子の場合は、「どんな歌が好きなの?」って聞かれた時にこれが出ていましたね。もしかしたら、「どう答えたらよいか分からない」などの困り感があったのかもしれません。

3)具体的なレッスン改善点について

解決策としては、まず、レッスン中には、画像などを画面共有し、視覚的な手がかりを用いることをお勧めします。発達障害の中でも特にASDのお子さんは曖昧なものや目に見えないもの(人の表情や感情など)が苦手で、「視覚優位」と言われることが多いです。

言葉ってそれ自体が曖昧で、声の大きさ、イントネーションや言い回しなど、すべてが人によって違いますし、言葉は言った瞬間から全て消えていきます。それが絵や文字になると視覚的にも残りますし、曖昧さが少なくなります。

「どんな歌が好き?」の質問も知ってそうな歌をいくつかピックアップして画面共有で見せ、そこから選んでもらうだったら、もしかしたら答えられたかもしれません。

※一般的に、発達障害のある方は視覚優位か聴覚優位かに偏っていると言われています。なので、「発達障害=視覚優位」というわけではなく、(時折誤解されがちですが)聴覚優位で困っているお子さんもたくさんいるので、そこもまたアセスメントが必要です。

また、レッスン中に共有するマテリアルとして、このようなスケジュールの形にしてはどうですか?
ASDのお子さんは特性として「何を」「どのように」「いつまで」するのかに見通しが持てないと不安になりやすいです。まずは、今日やることの一覧と、どこまですれば休憩になるかわかるように書くんです。そうすれば、子供自身、見通しがついて安心します。

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そして、次に、1つ終わったら、二人で確認します。
「よくがんばったね、ここまでできたね。じゃ終わったから消そう。」
「そして、次は2番目のWhereをするよ〜」
このような感じで、その子が「今、自分がどの時点にいるのか」を認識してもらいます。

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子どもがつまずいたり、逆に学びが広がったりした際に「時間内にスケジュールがすべて終わらない」となった場合は「できなかった」「スケジュールをこなせなかった」で終わりにならないよう、途中で課題量を調整するなどして、「できた、楽しかった」で終わらせてあげると良いかなと個人的には思います
リタさんが言っていた、「少なめに設定してできたらもっと!!」というのもとても良いアイディアだと思いました。

4)時間の調整

リタさんからお話があった「決まった時間に始まり、終わらないと気が済まない」といった時間のこだわりについてですが、時には「こだわり崩し」が必要なこともあります。
ASDの方で時間のこだわりを持つ方は結構いますが、世の中は曖昧なので、そういうことは結構あります。電車の到着が遅れた!とか、授業中が伸びてしまった…とか。
その度にパニックになっているとその子にとって社会的な不利益も大きいので、信頼関係のもと、安全な場で崩していきます。たとえば、レッスンが終わる少し前にあえてその子が好きなもの(電車とか)の話をして、あれ、いつの間にか時間が過ぎている・・・でも大丈夫だったね。みたいに、いかにも偶然!を装って楽しい感じで時間をやり過ごさせてあげるのも一つです。

についt

5)最後に

私は、リタさんの北風と太陽で言う、「太陽のアプローチ」に共感しました。「こうしなさい」と冷たく風を吹かせて結果を出すのではなく、ぽかぽかとした中で楽しく自然に結果が出る…。そんな温かいアプローチだと感じました。

私が今回言ったことが正解というわけではなく、子どもたちにとって良い結果となったことが正解です。引き出しの一つとして捉えて、子どもたちと二人三脚でいろいろと試してみてください。

太陽のアプローチ・・・!!ありがとうございます。Mさん、今後とも、よろしくお願い致します✨ 本日は本当にありがとうございました✨

※ 2022年4月7日追記
Mさんが、私のブログの文章を読んで「公認心理師さんのお話」部分を手直ししてくださいました。ただのブログであっても"公認心理師の言葉として"という使命感や責任感などからお時間をとってくださったと推測しています。こういった情熱を持つ方が、やはりこの世界にもたくさんいて、私はその中の一人に出会えたことをとても幸運に思い、私が太陽に出会ったようにぽかぽか温かい気持ちになりました💓💓
✨✨Mさん、多謝✨✨
本当にありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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