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「未来を築く、健康経営」公表

みなさん、こんにちは。

健康経営エキスパートアドバイザーのフジガッキーです!

きょうは先月7月19日に経産省より公表された、

「未来を築く、健康経営」
  ー深化版:これからの健康経営の考え方についてー

こちらにフォーカスして書いてみたいと思います。

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◆「健康経営深化版」公表の経緯について

まず「健康経営」は2006年にNPO法人健康経営研究会が提唱したものです。

健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味しています。
従業員の創造性の向上、企業イメージの向上等の効果が得られ、かつ企業におけるリスクマネジメントとしても重要です。従業員の健康管理者は経営者であり、その指導力の下、健康管理を組織戦略に則って展開することが、これからの企業経営にとってますます重要になっていくものと考えられます。
NPO法人健康経営研究会(2006)

その後の社会的な変化として、
SDGsに代表されるように、各ステークホルダーのサステナビリティ(持
 続可能性)を高める企業戦略の一つとして、従業員の健康と幸福への投資
 を通じて社会をより活性化させる必要が生じてきた。

・見えない健康問題等に対する従業員のダイバーシティ(多様性)に対し、
 多様な働き方などのインクルーシブ(包摂性)な経営を創造していく必要
 性が生じてきた。

少子化により労働力人口を確保していくためには、働き手を共有する副業
 や兼業等の雇用形態や、企業間での仕事のシェアや共創など、新しい共創
 関係を経営に取り入れていく必要性が高まってきた。

そして現在、VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)といわれる先行き不透明な時代に突入したことに加え、現下猛威を振るうCOVID-19の発現は、社会経済に大打撃を与え、医療崩壊をもたらすことになり、心理的不安による多くの自殺者の増加をも招いています。

今後、2025年には団塊世代が75歳以上の後期高齢者となり、さらに2030年には人口の3分の1が65歳以上の高齢者となることが想定され、労働人口が圧倒的に不足し、膨大な社会保障費を支えきれない事態となります。

こうした中、企業が経済活動を維持していくためには、労働力確保を目的に、高年齢従業員が働き続ける仕組みをつくるとともに、兼業や副業、複業などの多様な働き方を導入し、仕事や会社をシェアする仕組みを構築していく必要があります。

こうした社会情勢の変化を踏まえ、
これからの健康経営を企業戦略として捉えたとき、「人資本」という視点がなにより大事なテーマとなる。ということで、先のNPO法人健康経営研究会から、深化版が示されたものです。

健康経営とは、「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康を経営的視点から考え、戦略的に実践することを意味しています。
今後は、「人という資源を資本化し、企業が成長することで、社会の発展に寄与すること」が、これからの企業経営にとってますます重要になっていくものと考えられます。
NPO法人健康経営研究会(2021)

後段が変化していることが読み取れます。

また以下に概念図を示します。個人的には最上位にウェルビーイングがきていることに納得しています。

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「未来を築く、健康経営」(NPO法人健康経営研究会)より


◆ 「人的資源」から「人的資本」への転換

健康経営は、経営者が自社の特徴を生かし、

「人の健康」「企業(仕事)の健康」「社会の健康」

の3つの健康を戦略的に組み立てることが求められます。中でも「人」

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「未来を築く、健康経営」(NPO法人健康経営研究会)より

「人」は消費されるものではなく、人財としての「投資」対象であり、決して使い捨てではありません。

従来多くの企業では、人は「人的資源」と捉えられてきました。これは、「いまある労働力を消費すること」とも解釈され、財務諸表においての人は「人件費(コスト)」と見なされています。

しかし、現在は人を資本として捉え、従業員のエンゲージメント(企業と従業員が相互に貢献し、成果を出す幸せな関係)の向上を通じて付加価値を向上させることが、働き方改革の目的となってきています。

さらに、経営者には「人」がもつ創造力、生産性などの大切な無形のエネルギーをいかに育むことができるか、今その手腕が問われています。

以上のように、健康経営においては、

「Cost to Capital」(「人的資源」から「人的資本」への転換)

これが戦略テーマ、つまり「人的資本」に重点を置いた戦略立案が求められるということになります。

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長くなってきましたので、今回はここまでといたします。

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いかがだったでしょうか。

今回で、note投稿は連続200回目となりました。ということで、節目にあたり、「健康経営シリーズ第7弾」として書いてみました。

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まだまだ続きますが、ぜひ次回もお楽しみに!ではよい週末を!!


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