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"みやてる坊主”とともに地域に潤いを!門前町・富士宮にある我が社のコロナ対策

新型コロナウイルスとの戦いは、長期戦になることが予想されています。今後は、感染拡大の抑制と経済活動の両立が重要です。不二バイオファームを運営する不二工芸製作所では、対策本部を設けて独自の対策を講じています。飲食店のテイクアウトやデリバリーを利用した従業員の食費を補助する「みやてる&Take Out」という制度も新設しました。我が社がある富士宮市は富士山の世界遺産登録に取り組んできた地域です。異業種の連携や支え合いが大切だと、改めて考えています。

まだまだ油断できない

世界的な猛威を振るっている新型コロナウイルス。5月に入ってから感染拡大のペースは緩やかになり、全国を対象として3月下旬に発出された緊急事態宣言は、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・大阪府・京都府・兵庫県・北海道を除く39県で解除されました。緊急事態制限の解除に伴い、新規感染者の波は今後、少しだけ大きくなるかもしれません。冬の第2波を懸念する専門家の声もあり、油断はまだまだ禁物です。

不二工芸製作所は、静岡県富士宮市にあります。静岡県内における感染者は、この記事を書いている5月14日の時点で10人と報告されています。緊急事態宣言の発出を受けて、弊社では3月下旬に対策本部を設置。関係者全員が一丸となって、難局を乗り切る体制づくりを進めてきました。

ゾーニングと入室者管理を徹底

食品を取り扱っている不二工芸製作所は、新型コロナウイルスの拡大を4段階に分けて捉えています。国内で感染が確認されたら第1段階、静岡県で感染が確認されたら第2段階、富士宮市で感染が確認されたら第3段階、そして社内で感染が確認されたら第4段階といった事態の深刻度に合わせたアクションを定めました。現在は第3段階と認識しています。

第3段階では、社内のゾーニングを徹底しています。ゾーニングとは、仕事をする場所を区分けして人の動きなどを管理することです。不二工芸製作所には3つの工場があります。まず、3つの工場をまたいだ感染の発生を未然に防ぐため、工場間の移動を禁止しました。さらに、社内に立ち入る人には氏名・連絡先・体温・体調を記入してもらい、出入りした人の動向を把握しています。「GMP認証」という厳しい国際基準で健康食品の生産管理を行っていることが、緊急時の管理徹底に活かされました。

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アルコール消毒液と入室者記録。来訪者にご協力いただいています

ゾーニングの徹底により、万が一、1つの工場で感染が発生しても残りの工場の安全を確保して操業できるようにしています。

社員教育の徹底と感染を隠さずに言い出せる雰囲気づくり

新型コロナウイルス対応では、社員一人ひとりの意識が大切です。

不二工芸製作所は、「ソーシャルディスタンス」「濃厚接触者」といったキーワードや、感染拡大の予防策を社員全員にレクチャーしました。例えば、ワシントンポストに掲載された爆発的な感染拡大抑止のシミュレーションを社内で紹介して、8割の外出削減が医療崩壊の防止につながることを理解してもらいました。

新型コロナウイルスの情報は逐次更新されるので、全社員が必ず毎日目にする場所に情報掲示板も設置しました。これを不二工芸製作所では「ヘルスボード」と呼んでいます。国の専門家会議から発信された情報のうち社員に関係する話題だけをピックアップして、ヘルスボードにわかりやすく掲載しています。4月9日に設置してから、ヘルスボードはほぼ毎日更新しています。社員教育を通じて、感染が疑わしい症状を自覚したときに各々が適切な行動をとれるようにしたのです。

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「ヘルスボード」を設置。写真奥が社長の前島正容

社員教育とあわせて重視しているのが、不調を相談しやすい雰囲気づくりです。現場の各班長を中心に「感染したとしても誰も悪くない」という考え方を浸透させました。社員が相談しやすいように対策本部に相談窓口を設置し、緊急事態に伴う家庭内の問題なども含めて相談に乗っています。

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イラストを使って最新情報をわかりやすく共有

地域に感謝!

新型コロナウイルスへの対応にあたり、地域での支え合いの大切さを改めて感じています。地域の皆様から情報をご提供いただいたり、不二工芸製作所の取り組みにご協力いただいたりと、お陰様でスムーズな対策ができています。

富士宮市は、地域一丸となって富士山の世界遺産登録に取り組んで綿密なアクションプランを進めてきました。地域内の連携がうまくいっている背景には、そうした経験があると考えています。

みやてる坊主

富士宮青年会議所が発案した「みやてる坊主」。ご家庭で簡単に作れます

不二工芸製作所では5月11日、従業員が5月中に富士宮市内の飲食店のテイクアウトやデリバリーを利用した費用のうち、1人3,000円を上限に補助する「みやてる&Take Out」という制度を新設しました。富士宮青年会議所が発案した新型コロナウイルス流行終息祈願のシンボル「みやてる坊主」の作成に協力してくれる全従業員が対象です。地域経済の落ち込みを防ぐとともに、従業員の家庭の閉塞感を和らげることを目的としています。

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コロナが終息しますように。「みやてる坊主」の1例

静岡県は緊急事態宣言が解除されましたが、状況が急変するかもしれません。今後も気を抜かず、一人ひとりにできることを続けていきたいと思います。関係者全員で力を合わせ、困難な状況を打開していくつもりです。

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