見出し画像

売れない理由は、あなたが売りたい理由で売っているからです。売れている理由は、顧客の合理性に適合しているからです。[事業編 #19]

顧客は合理的である。不合理であると考えるのは危険である。(中略)顧客の合理性に適応すること、あるいは顧客の合理性を変えようとすることが、メーカーや供給者の仕事である。そのためにはまず、顧客の合理性を理解しそれを尊重しなければならない。

創造する経営者』第Ⅰ部 事業の何たるかを理解する
第6章 顧客が事業である p122より


良い商品なのに、顧客に手に取ってもらえない……。
「良い商品なんだから」と押し付けたとしても、その商品価値は、顧客側にはありません。
売り手側が、売りたいものを売っているだけで、顧客が求めているものを売っていない、という事実が隠れているだけです。

その事実を直視する勇気が必要ですよね。
顧客側には、その商品を手に入れるために代金を支払う理由がないのですから。

良い商品だから売れるわけではありません。
顧客が求めている状況に、その商品が当てはまるから売れるのです。

よく、「顧客はドリルを買っているのではない、穴が欲しいのだ。」というドリルの話が引き合いに出されます。

顧客の立場だと、他の道具で穴があけられるという情報がない限り、ドリルを買いに行っているという行動の裏には、自分が「穴をあけたい」という要望がある、ということを認識しているか……というと、わたし自身は認識できていないと思います(;^_^A

でも、お店で店員さんとお話をしていた時に、「穴をあけたいだけなら、この方法もありますよ」と別の方法を提案されたりすると、「この店員さんは、わたしのことをわかってくれている!!」という大きな感動も一緒に手に入れることができます。

自分がこのモノ・サービスを手に入れたいとき、どんな要望が隠れているのか、常に意識する訓練が必要なようです。
その訓練が、売りたいモノ・サービスが購入されるモノ・サービスに替わるんだと思うのです。


合理的といえば、生き物では!? ということで、今回は『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える野鳥のひみつ』 (川上和人 / マツダユカ 著 西東社) のご紹介です。

普段生活しているご近所に暮らす野鳥のトリビアがぎっしりと詰まっています。
野鳥とひとくくりにしても、食べるものも違えば、巣の作り方も、子育ての方法も違います。
すべては生存競争を勝ち抜くための独自の進化を遂げた結果によるものです。
生きていくために合理的な方法を選択し続けた結果とも言えますよね。
人間が勝手に抱いたイメージと実際の生態は違うお話とか、種別によって雄雌の役割が変わってくるお話とか、思わずへぇ~!! と声に出してしまうトリビア満載です♪
ヒトが自分たちが生き物であることを脇において、決め事や伝統を作り上げてしまった結果、その中からはじかれる人の生きにくさを無視してきたのがこれまでです。
その無理をこの先も続けるのか……そろそろ生き物としてある姿、当たり前を取り戻すタイミングがきてほしいなぁ、という想いも込めて、たくさんの「へぇ~!!」をお届けします(*'ω'*)


合理的、というと、自分が考えていることが一番合理的に見えます。
でも、人それぞれに合理的な考え方があります。

モノ・サービスをつくるとき、日本のように成熟した市場なのか、まだまだそのモノ・サービスがいきわたっていない市場なのか、販売する場所が変わることでも合理性は変化します。

同じ商品を、相手の合理性に合わせて売り文句を変えることで購買意欲を高めることもイノベーションですよね。
記事をお借りします♪

「顧客は合理的である」と考えることで、視点が逆転します。
売りたいと思っているモノ・サービスの価値を、顧客に適切に届けるためには「顧客は合理的である」という立場から世界を見ることを忘れてはいけません。

あなたが提供しているモノ・サービスは、顧客からどんな理由で購入されていますか?
あなたが提供しているモノ・サービスは、顧客からどんな理由で購入されていないのでしょうか?
購入してもらえないモノ・サービスは、あなたが売りたい理由をつけて提供していませんか?
購入してもらえないモノ・サービスを、顧客が認識していない要望を満たせる理由を探してみたら、どんな理由が見つかりますか?



実践するドラッカー【事業編】』 
PART1 理論編 chapter2 顧客が事業である p45 #19


#18 ←

→ #20


実践するドラッカーシリーズは、膨大な数のドラッカー先生の言葉を選りすぐり、5つのテーマ別にまとめられた書籍です。
編著者の佐藤等先生は、札幌を中心に全国各地でドラッカーの書籍を中心に読書会を開催されてきました。
ドラッカー先生の言葉と佐藤先生の解説が1セット、そこかしこに「今のあなた」に必要な言葉が散りばめられています。
佐藤先生の解説は、ぜひそれぞれの書籍で確認してください(*^ω^*)
ここではわたしが感じたことをお伝えしていきます。
自ら考え、決定し、行動するあなたのためのドラッカー、一緒に探してみませんか?

【事業編】は、時間軸を意識し、自らを変革させていく姿勢と方法を習得するため、自らの事業を明確に定義するための補助線として書かれています。


よろしければサポートお願いいたします!! いただいたサポートは新しい学びに投資させていただきます!!