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杉(スギ)でつくった家具は新生活にいかが?

ライター達で日々更新しているマガジン「日刊かきあつめ」。今回のテーマは「花粉症」です。

ブタクサやヒノキなど、さまざまな花粉症がありますが、最もメジャーなのは2~5月にかけて多くの日本人が苦しむ「スギ花粉症」ですよね。そのため、花粉症に悩まされている人にとってあまり良いイメージのないスギの木ですが、それが身近な家具になったとしたらどうでしょう?

スギの木が家具の材料として使われることはまだ少ないですが、そんな珍しいスギ家具を新生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。家具に愛着がわいてくれば、スギ花粉症がちょっと憂鬱じゃなくなるかもしれません!

なぜスギの木の家具が少ないの?

そもそも、日本に大量に生えているはずのスギを、なぜ家具や小物づくりに活用していないのか、疑問に思った方も多いでしょう。

スギは、ヒノキ科スギ亜科スギ属の針葉樹です。樹木は、大きく分けて広葉樹・針葉樹とありますが、広葉樹のほうが硬く丈夫なものが多いです。一方、針葉樹は、柔らかくキズが付きやすいため家具には不向き…と業界で考えられてきました。

家具は、強度・耐荷重・キズの付きにくさなどが求められるもの。スギをはじめとした針葉樹は、家具材としては敬遠されてきたのです。今お使いの木製家具を確認してみれば、オーク・ウォルナット・ビーチなどの広葉樹材がほとんどだということがわかるでしょう。

広葉樹と比較すると、残念ながら強度の面では劣ってしまうスギ材。デザインの面でも制限が多く、家具職人やデザイナーにとっては、いまいち使いづらい木材なのです。

最近流行している、スタイリッシュな細い脚のチェアやテーブルなどは、針葉樹で作ることは難しいです。スギの家具となると、どうしてもある程度の太さや設計上の工夫が必要になってきます。

スギの木ならではの魅力

じゃあ、スギの家具はダメじゃないか!と思ってしまいそうですが、決してそんなことはありません。スギやヒノキなど、針葉樹ならではのメリットもたくさん!

スギ家具の魅力・メリット
・(広葉樹と比較して)軽いので、持ち運びが容易
・調湿性に優れている
・良い香りがする
・針葉樹ならではの、柔らかくあたたかな雰囲気がある

家具として使ううえで、魅力的なポイントがこんなにあるんですよ。キズの付きにくさやスタイリッシュさより、スギの木のもつあたたかな風合いが魅力に感じると、あえて選んでいる方も最近増えてきているんです。

スギの家具はどこで買えるの?

スギの家具は、ニトリや島忠などの家具量販店では、まず見かけません。合板やプラスチック製の安価な家具が多いうえ、木製家具でも広葉樹材の家具がほとんどでしょう。

そのため、やや高級なインテリアショップや、職人さんが経営している家具工房的なところで取り扱っていることが多いように思います。

スギ家具を扱っているオススメのインテリアブランドをいくつかピックアップしてみました。

・WISEWISE(ワイス・ワイス)
宮城県のスギを使用した「KURIKOMA」シリーズを展開。グッドデザイン賞も受賞。

・杉家具工房takemitsu
国産スギを燻煙熱処理をした木材でつくったさまざまな家具を販売。ダイニングからテレビボードまで取り扱っている。

・飛騨産業
強度がいまいちというスギの弱点を克服した、特殊技術による「スギ圧縮材」を開発。老舗の高級家具メーカー。

・ディノス
カタログ通販で有名なディノスでも、国産スギの家具を取り扱っている。オンラインでも注文できる。

この他にも、たくさんの素敵なスギ家具があります。花粉症の人もそうでない人も、スギの家具のあたたかみを感じてみてくださいね!

編集:円(えん)
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