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2020年に購入した植物本を振り返る

植物と本が大好きな私にとって、植物本ほど読んでいて楽しいものはありません。今回の日刊かきあつめのテーマは「#2020年の振り返り」ということで、2020年に購入した植物本の中からおすすめの5冊を紹介したいと思います。

ナナメから植物を愛でるユニークな本から、硬派な図鑑、育て方の手引き書までリストアップしてみました。

なるべく2020年またはここ数年内に発売された本を選びましたが、一部古いけれどおすすめな本も含んでいます。

コロナ禍で植物ブームに拍車!?植物本も増えているような…

2020年といえば思い出すのは、コロナ・コロナ・コロナ・コロナ・鬼滅の刃といった感じでしょうか。

コロナウイルスの発生で外出自粛が求められ、ガーデニングや家庭菜園、植物観察を始めた方も多いようです。また、密を避けるために自然のなかでのアクティビティの需要が高まったこともあり、植物に興味を持つ方も増えたはず。

ここ数年の植物ブームで植物本が書店に多く並ぶようになったなあ…と感じていた矢先、コロナの流行でその流れに拍車がかかっているような気がします。

そこで、まずは2020年に発売されたホヤホヤの新刊から見ていきましょう。

『たのしい路上園芸観察』村田あやこ著

路上園芸鑑賞家の村田あやこ氏による『たのしい路上園芸観察』は、民家や商店の軒先、路地裏などで育てられている植物たちの写真をまとめた書籍です。

まず、路上園芸鑑賞家ってなんだよ!?というツッコミが聞こえてきそうですが、著者の村田氏は2010年ごろから「日本路上園芸学会」(入会したいんですが!)を名乗り、路上園芸の撮影・記録の活動を行っている方だそう。

「路上園芸」という言葉は初めて聞きましたが、私も街中に存在する謎すぎる植物(一面ツタで覆われた家屋や、道路にこれでもかと植木鉢を並べているお家など)を眺めるのがもともと大好きだったため、雑誌の新刊案内で見つけて即買いしました。

全ページカラーで、村田氏が撮りためた数多くの写真がギュッとつまっています。「この植物は、どんな人がどんな思いで育てているんだろう」と1枚1枚想像しながら見ていると、時間がいくらあっても足りません。

『やけに植物に詳しい僕の街のスキマ植物図鑑』瀬尾一樹著

2020年12月に発売されたばかりの『やけに植物に詳しい僕の街のスキマ植物図鑑』。13万人のフォロワーを持つTwitterアカウントやけに植物に詳しい悟空の運営者である瀬尾一樹氏の著書です。

Twitterアカウントでは、アスファルトの割れ目などからたくましく生える雑草とその豆知識を悟空がつぶやいています。変なところに生えている雑草好きとしてはたまらない&勉強になるな~と思っていたところ、本を出すと知り迷わず購入しました。

先日楽天から届いたばかりで、まだ全て読み切れていないのですが、雑草がもっともっと好きになれる本という印象を受けました。よくある植物図鑑のように「○○科○○目で、秋に花を咲かせ云々」といった内容ではなく、その植物の個性がよくわかる面白エピソードや生態がたくさん書かれているからです。

たとえば、「スミレは夏に咲かない花を付ける」「ニラは雑草として道端に良く生えている」などなど。その理由を知りたいと思った方はAmazonの商品ページへ!

なお、瀬尾氏が同い年だと知っていろいろ驚愕しています…。めちゃくちゃ会ってみたい…。

『カラーリーフプランツ』土橋豊・椎野昌弘著

私は観葉植物が大好きで、そのなかでも特に、葉がカラフルだったり面白い模様が入っている「カラーリーフプランツ」がお気に入り。

そんなカラーリーフプランツに焦点を当てた唯一無二の書籍が土橋豊氏と椎野昌弘氏による『カラーリーフプランツ』です。

観葉植物の育て方や図鑑は数あれど、カラーリーフに特化した書籍は、今のところこれ以外存在しないのではないでしょうか。カラジューム・カラテア・ベゴニア・ペペロミア・クロトン・ダニアなどなど、このあたりにピンときた方は買って損はしないでしょう!

カラフルな写真が非常にきれいなので、植物にあまり興味がなかったとしても、美しいものが好きな方なら楽しく眺められると思います。色彩関係のお仕事や趣味をお持ちの方にもおすすめです。

『手軽に楽しめる春から夏に咲く草花』平城好明ほか著

私は古本屋巡りも好きで、しょっちゅう古い植物本を探し歩いています。「これは良著だ!」と思ったのが『手軽に楽しめる春から夏に咲く草花』です。

1990年発刊の古い本ですが、植物を育てるうえで知りたい疑問や困りごとなど、絶妙なポイントをおさえているんですよね!たとえば「チューリップにつぼみが付いたけど、咲かずにそのまま枯れてしまうのはなぜ?」など、割とあるあるな問題なのに、ネットや他の植物本には答えが書いていないような疑問へのアドバイスが多く、非常に勉強になりました。

園芸の手引き書は数多くありますが、詳しく書いてあるようで意外と表面的なことしか書いていなくて、実際栽培するときには役に立たないものが多いと常々感じていたんです。

30年前の本ですが、園芸の人気品種はほとんど変わりがないようで、(こういうこともわかるから古本は面白い!)掲載されているのは今でも定番の品種ばかり。「春から夏に咲く草花」なので、秋植え球根や秋まきの品種が多めです。

写真や絵も多くてわかりやすいですよ~!おそらく絶版本ですが、Amazonで中古を1円から購入できます。

『新・雑草博士入門』岩瀬徹・川名興・飯島和子著

私は小学生のときに雑草観察に目覚め、夏休みの自由研究でも雑草を題材にしていました。そのときに最も参考にさせていただいた書籍が『たのしい自然観察/雑草博士入門』で、その新版が『新・雑草博士入門』です。

旧・雑草博士入門は、お気に入りの本だったくせに無くしてしまい(泣)、新しいものを買おうと検索してみたところ、新版が出ていることを知ったんです。内容が刷新され、サイズも大きくなっていました。

雑草の本は数あれど、掲載品種の多さ・写真のきれいさ・解説の細かさなど、内容の充実度では確実に5本の指に入る本だとふんでいます。

ここ数年、雑草関連の本がすごいペースで増えていますが、何を買おうか迷ったときは『新・雑草博士入門』がおすすめです。初心者でも玄人でも楽しめる内容なので、1冊持っていて損はありません!

【番外編】2021年に読みたい!『園芸有毒植物図鑑』

2020年に読んだおすすめの植物本を5冊紹介しました。

来年2021年にまず読みたい植物本は『園芸有毒植物図鑑』です。私は犬を飼っていて、犬が万が一食べても大丈夫な観葉植物と危険な観葉植物は何なのかが今非常に気になっています。

大量の観葉植物を育てているのにも関わらず「サトイモ科やユリ科は毒がある」くらいのボヤっとした知識しか持っていないことに危機感を感じました。

ペットが食べたら危険な植物については、インターネット上にも信ぴょう性のある情報がほぼなく、こういうときは専門書の出番です!2020年に買った本で紹介した『カラーリーフプランツ』の土橋豊氏による著作なので、内容の充実度もまず間違いなさそうです。

犬・猫・鳥などを飼っている人は1冊持っていてもいいかもしれませんね。

編集:真央

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