良いものから一旦離れて”失ってみる”
私は4月からなんとか大学生になりました。「大学はいった方がいい」という大人がいるけれど、今の時代、大学に行ったからといっていい会社にいけるという訳では無いのにと思っていました。けれど、そう言ってしまいたくなるのはわかるなと感じます。多分きっと人生史上いちばん自由を感じる時期な気がするからです。バイトを何個もかけ持ちして苦学生で、勉強も大変という大学生ももちろん居るけれど、まあそれも含め自分の興味のある学部の勉強、サークル、バイト、趣味を世の中の時間にはあまり囚われず自分の時間で動ける気がします。平日の昼間に自分の講義やバイトが入ってなければディズニーにだって行けてしまいます。
今だって、私はこれを一人暮らしの家のベランダで座り込みながら書いています。さっきまでは映画を見ていました。すごく楽しいです。1人で好きなお店や喫茶店に行ったり、本読んだり美術館に行ったりします。その時間は歩いていると思わずスキップをしてしまいそうになります。あー私今すごくたのしいし、幸せだし、満たされてると感じます。
そう思うことが多くなったことで、やっと最近気づきました。自分は自分が想像するよりマイペースな人間であるということです。周りの長年の友人や家族にこれを言ったら何を今更と笑われるかもしれません。
現在、私は、サークルに所属しています。福祉的なボランティアの活動がメインで、基本的に真面目な活動です。皆さんちょうどいい熱意を持っていて素敵です。案外肩の力を抜いて出来ます。遊びに行くほど仲のいい先輩も出来ました。
ずっと授業を受けてきていなかった私ですが、案外講義は楽しくて、高校からの友達とも時々遊んで充実しています。実家では、弟も通信制の高校に通い始め、バイトも始めるそうです。家族関係も良好。私には暖かい帰る場所もあります。
それでも、何より満たされてると感じるのは1人で自分の世界に籠ってなにかをしている時です。そういう恵まれた人に囲まれば囲まれるほど、1人でいるのがすごく楽しくなります。
良いものは失ってから気づくということわざは有名ですが、誰もがなんとなく納得し、共感しているからこそ浸透している言葉だと思います。私が、ひとりの世界に引きこもる時はそれを楽しく気づける時間です。その良いものから一旦離れて”失ってみる”んです。そうすると、あー私はこんなに良いものを持っているんだということを自覚できる。このことわざの文脈だと、もう良いものは本当に失われて戻ってはこないということになりますが、私はそんな辛い思いをせずにそれが良いものだと自覚が出来る。そして、そんな良いものを一旦放置して自分だけで時間を楽しむというのはなんて贅沢なんだろうとも感じれます。
このひとりの世界、時間が満たれたものである人生であり続けられたらと思います。
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