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sdgs②留学の衝撃/SDGsは、「意識が高い」ではなく、「当たり前」

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留学と、レジ袋

10年ほど前に留学した時、私は「エコがこんなに一般的なの?」と驚いた。日本では最近になって、レジ袋が有料化したというのに…と。


当時からオーストラリアではレジ袋は有料で、それを知らなかった私は、買い物をする予定もないしと持っていかなかった。


そこで有料だと知って驚いた。さらにはホストマザーから、「あなた、何考えているの?」と、呆れられたことに、さらにびっくりした。


今の日本でも、レジ袋を買っただけではそんな反応はされないし、テレビでは芸能人が普通にレジ袋を貰っていると、言っている。


「別に●円だし、ゴミ袋を買うより安い」と。留学先では、通用しない発想だろう。日本は、ある意味とても自由な国なのだ。


タバコへの反応の違い


タバコを吸って車を乗っている人にも「非常識極まりない」と怒っていた。当時の私からすれば「別に普通では?」と思えた。


でも正しいことを知らないから、そう思ったのだ。今だって、室内のタバコの法律が制定されたけど、近くの駅では吸えるスペースが屋外にあって、透明の仕切りがあるのだが、なぜだか天井がないのだ。


部屋のように密閉されていないために、その道を歩くたびに、煙いなぁと思う。本を読むと、副流煙が良くないことは嫌でもわかるから、どうして密閉されていないんだろう、学校もあるから子供達もいるのに、それに駅は誰もが通る場所なのに…と、モヤっとしている。


最近までファミリーレストランも分煙ではなかったから、子供の頃は煙いなぁと、思っていた。


去年の2月に、喫煙自由な喫茶店であることを知らないまま、とある店に行ったら煙に慣れていなすぎて、長くいることができなかった。外国人も、無理という人が多いらしい。日本は、遅れて変化がやってくるようだ。


幼稚園で、パソコンを使っていた


向こうの幼稚園に行く機会があった。中に入ると、3歳くらい園児がコンピュータを打ち込んでいたのだ。それでゲームみたいな宿題をやっていたのだ。嘘だろう!と、唖然とした。日本は遅れているのかもしれないと確信した。今は、日本でもパソコンを使うのかもしれないけど。


当時、日本は凄いですよーブームが来ていて、クールジャパンとか言われていたから、そういうものだと思っていたのだ。


関係ないけど、あのムーブメント(?)は一体どこに行ってしまったのか。別に日本のことをdisりたいわけではない。


Facebookの流行


向こうで当時、Facebookが流行っていた。もう思い出せないかもしれないけど、当時それを使っている子は周りにはいなかった。


実名を書くの?危険だなぁ、くらいの感じ。日本では流行らないね、なんて思っていたのに、帰ってきて数年くらいしたら流行り出したのだ! 


日本はトレンドに敏感だし、すぐ流行りの食べ物にしても上陸するイメージがある。だから、サービスが普及しないのは、日本には向いてない考えだからなのだ、と思っていたのに、どうやらただ遅れていただけだったようなのだ。


世の中が、ちょっと良くわからなくなった。クールジャパンのはずなのに、と。


日本と、ハイテク化


だから、今日本は、AI化やキャッシュレスもそこまで進んでいないけれど、中国のハイテク社会や、アメリカの変わることを推進する社会を見て、


「それ、大丈夫なの?」「ほら、失敗してんじゃないの、そんなの危険に決まってるのに」なんて、一挙手一投足を見て、懐疑的なことを言っていても、いずれは使って「便利だよなぁ」なんて言いながら、


「昔って、どうやって生活したんだろう」なんて、のほほんとしだすのが、容易に想像がつく。


スマホもこんなに普及するなんて思っていなかったし、最初は「贅沢品」なんて思われていたけれど、今や「必需品」。当時批判していた人もいたはずだけど、今では普通に使っていることでしょう。


それどころか、「俺は最初っからいいと思ってた」なんて、記憶も勝手に書き換わっている可能性すらある。

常識というものは、日本だけの常識なのかもしれないと、思えてきた。


常識って、なんだろう? と思った、あの日


というのも、向こうで腹痛になった時に、医務室で薬を貰ったのだ。「headache」とか言いながら、「no, no, stomachache」と言い直して、苦笑いしていたら、少し元気にもなったのだけど。


薬を飲んで、ふぅー、と一息ついて気がついた。「あ、学校で欧米の薬は飲んじゃいけません、副作用があります。絶対に飲まないでください」と言われていたことに。


責任を取りたくないということもあるだろう。口うるさい先生で、小言をいつも言われていた。彼女のキンキンした声が蘇る。「うわぁ、やっちまったなぁ、どうしよう」と思いながらも、親に電話をした。医務室の先生に「ここの国の薬は良くないと言われました」などと、言うのは失礼な気がしたのだ。


「まぁ、大丈夫でしょ」と、言われた。とりあえず時間をおいた。薬がダメって、痛い時はそんなこと考える余裕なんてないわぁ、なんて思いながら。


結論、本当に何事も起こらなかったし、副作用もなかった。たまたまかもしれないけど、と思いながらも、頭の中では違うことに思い至る。「常識ってなんだろう。正しさとは?」

正しさは、曖昧だ


国によって法律も違うから、日本でいい事をしても、海外ではダメなことだってある。大切なのは、柔軟な心だけど、今までの勉強では「ペリー=黒船で来た」みたいな、日本サイドの視点だけを暗記してきたのだ。


これからの時代は、みんなが正しいといっているから信じるなんて通用しないのかもしれない。


現地に住むアジア人も同じ薬を貰っているはずなのだ。テレビでワクチンのことをやっている時にも思った。怖がらなくてもいいことを怖がっていたり、むしろ怖がるべきことを怖がってないのでは、と。


洗濯マグちゃんが、効果ないというニュースが以前あった。普通に主婦向け雑誌では「落ちましたー、しかもエコです」なんて取り上げられていた記憶がある。実際は生態系にも良くないとか、どうとか。


正しさのない時代に、正しさを考える


今までは、信念などなくてもやってこれたけれど、ここからは「やっぱりリモートワークをする」「週に1日だけの仕事」「都会よりも田舎」「海外に行く!」「この人の発想は、危険かもしれない」


「この記事は信憑性に欠けるな」など、正しいかはわからないことを、たくさん選択しなくてはいけない。

そして答えはない。みんなが不安だからか、本が売れたりするし、私もたくさんの本を読むけれど、やっぱり答えなんてない。今、出版社は苦労しているから、売り上げを増やすために、たくさんの本を出すようになったらしい。


数打てば当たるみたいに。そして、多少のヤバそうなものを校閲する余裕もないと。ヘイト本は売れるから、増えたとか聞いたことがある。


本も間違えることがある。一人の思考を愛しすぎて、偏らないようにしたい。カリスマみたいな人は魅力的だけど、ただのペテン師の可能性もある。耳障りのいい言葉は、嘘かもしれない。本当に難しい時代だ。

海外の流れは、遅かれ早かれ、日本に来る


この流れを考えたら、海外のように、砂糖やジャンクフードなどの身体に悪いものへの課税が、いずれかは始まるかもしれない。世間を見れば、どこもかしこも甘いものか、油もので溢れている。


こういう誘惑を振り払うのは大変だ。当たり前のようにcmを打ち、webの広告もある。普段カップ麺は食べないけれど、家族が食べていることがある。しかも、油でギトギトにマヨネーズみたいなもの。


あの匂いを嗅いだら、それは食べたくもなる。だが、食べると途端に、半分で良いくらいの量だなぁ、と食べるのがキツくなるし、そんなに私食べたくなかったなぁ、ただのマヨネーズだけみたいな味に、別に美味しくもないな、と後悔する。


周囲の人間に影響されるから、成功したければ、成功者と付き合えなんていうけれど、まさにそう言うことかもしれない。ただ、表参道の洋服屋に行く服がないみたいに、そもそもそういう人たちと付き合うのは、山の上の仙人みたいなイメージなのだ。


そこにあったら、人は影響される。音楽家の家の子供などに、音大に行く人が多いみたいなものと一緒だ。


エコと、物欲と


宿題のために、コピー用紙を少し使って印刷しただけで、「もったいない!」と、冷ややかな視線を浴びせられた。日本では、このご時世になってようやくペーパーレス化しそうな段階だ。


必要もないものを、わざわざプリントしていた。留学先の学校に比べて、通っていた日本の学校は、いつも膨大な量の紙のプリントをくれた。

そもそも海外では物欲が起こらなかった。ドイツで暮らしている人も「とにかく私は何も買いません。それに、ドイツ人も物を買わない国民性なので」と言っていた。アメリカや、中国などは消費文化があるけど、ヨーロッパは物を買わない。


日本の、デフレに気づいた


今考えると、日本はデフレだなぁ、と思うことがあった。当時はデフレについては、ピンときていなかったのだが。オーストラリアでは、食べ物が高いなあ、お土産もノートもそんなにするの?と、思ったのだ。


日本安いなぁ…便利だなあ、なんて思うくらいだったけど、今考えると良くないことなのだ。物価の上昇は当たり前なのだ。


最近ノートの整理をしていて、10年前のカフェ巡り(当時から、カフェ巡りが好きだった)を見たら、ケーキも500円だし、都会のカフェのコーヒーの値段も700円、とほとんど変わっていないことに衝撃を受けた。


なのに、今では700円のコーヒーなんて恐れ多いのは、やはり賃金だけが安くなったんだ…と、肌身を持って実感したのだ。


昔は、よくファミレスも行っていた。けれど今では、高級だなぁと思う。この間某高級ファミレスのハンバーグのチラシを見たら4000円だったのだ。パフェも950円。到底難しい。




日本は、一人当たりのCO2の排出量が、ベスト5に入る。なのに、いささか悠長ではありませんか?

長くなった。この話は、後日したい。



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