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呪文と咆哮

 

突然の雷鳴に身を強ばらせたきみは、耳を塞いで、ごめんなさい、と繰り返すから、ぼくは世界ときみが遮断するように覆い被さって、きみにとっての盾になれたらいいのに、と祈りながら、大丈夫だよ、を唱え続けた。この愛のひとつひとつが、いつかのきみの糧になるといい。護りたい誰かを癒せるといい。

 

11:48am

 

守りたい人たったひとりを守れたなら 上出来だ



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