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2020-11-22文フリ東京出店記録②

さて12時。一般入口がひらく。ひらいてすぐの場所にマスク、COCOAアプリの確認、おでこの検温センサー、手指消毒がある。それらを済ませたひとたちが入場してくる。会場内の人数を調整するためか、人々の胸にはアルファベットのシールが貼られている。

「最初の一冊は自分で売りたい」勿論そんな思いはあった。しかし出店記録①にもあるように、わたしのブースは一般入口の目の前。わかりやすいけれども、とりあえずはいったん通り過ぎる位置である。わたしだってそうする。それでも連日のTwitter定期ツイート、思いつく限りのSNSでの告知(当note、インスタ、pixiv)のほんの少しでもの効果と、文学フリマWebカタログにて「気になる!」と押してくれた数名のかたのことを思っていた。
しかし人々はわたしの目の前をまろやか〜に通り過ぎていく。あっという間に13時をまわり、わたしはLINEに「とりま1時半に交代で」と打ちこんでいた。

ブースをはなれたわたしは、ふだん穴ぐらのなかで生息している故、すっかり人に酔ってしまっていた。確かな記憶はないが、お昼を食べた休憩所に少したたずんだり、お手洗いに行ったりと落ち着かないどうぶつだった。だからお手伝いさんから届くLINEを見る余裕なんて無かった。

ひと言で言うと《お客さまに本を売る体験第一号》は、お手伝いさんだった。まあわたしはふらついていたので、それはしかたのないことである。

兎にも角にも詩集を買ってくださったかた、ほんとうにありがとうございます!!!

ってアレ、、詩集を買ってくれたのはお手伝いさんが〈第一号〉だった、、ごめんね。やっぱり少し正気じゃないのかも。

イベント開始から2時間ほど経過すると、会場全体が落ち着いてくるのを感じた。当ブースにも立ちどまってくださったり、無料配布の8頁折本をもらってくださったり、サンプル本をひらいてくださるお客さまがぼちぼちとあらわれはじめた。他の出店者の皆さんも書いていたけれど、たとえ商品が買われなくとも、お客さんが作品について質問してくれたり、何気ない話をしてもらえるだけでと〜っても嬉しい。だから一般参加者のかたは来場後お目当てが買えてちょっとお散歩モードになったら、気になるブースには臆せず立ちどまって見てって欲しいな〜と切に願う。

初出場なのにわたしは、買ってくださった人たちに「どこでこのブースを知ってくださったのか」というアンケートを取りたかった。ので、この記事のトップ画像の机上お品書きの裏に、こんなものを用意していた。

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ちなみに⑦は、いわゆる友だちとか、関係者枠である。
わたしのつたない予想としては、事前に試し読みサンプルを流していたので、Twitterかnoteが多いかな?と思っていた。しかし実際は⑥、この会場だった。そしていちおう思慕的な詩集なので、購入層は女性かなとも思っていたが、会場で買ってくださるかたには男性も少なからずいらした。こういった即売会に慣れていて、購入する御自分なりのルールが確立されているようにもお見受けした。
また、★ポスターを見てのジャケ&タイトル買い(サンプル本も見ずに)★パッと見てときめいたので!★さっきもらった8頁折本が良かったので、、と様々なお言葉を頂戴した。

お代を受け取って本をお渡しするとき、わたしは立ち上がって、ふかく頭をさげた。とくに意識はしていなかった。ただただ「ほんとうにありがとうございます」って思った。

わたしが会場の雰囲気に慣れてからは、それまでにお話したブースのかたへ、名刺代わりに無料配布の折本を渡しに行った。とっさの行動であったが、こういうことが出店者同士の交流のきっかけになることがあるかもなぁと感じたので。

.......わたしは文章をほぼ勢いだけで書くのでこんな感じの仕上がりになっていく。長い文章は考えても転げ回っても書けない。だから筋がとおった小説や評論はこの先もとうてい書ける気がしない。

いったん息抜きに、行きの駅前のベンチでお手伝いさんを待っていた時の《目の前の風景》を貼っておく。倉庫のような建物のあいだでもシンプルに感じる、あおく高い空であった。

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