本をよむために電車にのりたい
電車の中は読書がはかどる。
このことにどれくらいの人がうなずいてくれるのかわかりませんが、
少なくともわたしはそう感じています。
片道4時間かけて、電車でひとり旅をしたことがあります。
あのとき、旅のおともだったのは「銀河英雄伝説」
全10巻の長編SFです。
進行方向を向いている2名がけの席、窓ぎわ陣取って、
窓の外の山や田んぼの景色と、本の中の宇宙空間をいったりきたりしていました。
あの電車旅は、目的地での思い出も相まってとてもいいものでした。
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電車の中は読書がはかどる。
だったら、読書のための電車旅があったらおもしろいなと思う。
この先は完全に「あったらいいな」の妄想です。
イメージは観光列車でしょうか。
ああでも、観光列車というと、ごうかな食事や内装のイメージがつよいので、ちょっと違うかも。
電車を、目的地までの移動手段じゃなく、読書のための空間にするんです。
車内限定で貸出自由の本棚を置いて、フリードリンクもついていて。
座席にクッションが置いてあってもありがたいかもしれません。
行き先は温泉がある土地やおいしいご飯が食べられるところだったらさらにうれしいですね。
とにかく、景色と読書をたのしむ電車旅。
そんな妄想です。
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そういえば、つい昨日すきな言葉を見つけたのであわせて書きます。
電車に乗っている間は、いわば人生のつなぎの時間なのだ。
乗物に身を乗せて目的地までの時間は人間にとってなにやらエキストラ・タイムなのだ。
ある意味で人生の無為の時間ともいえる。つまり、所在なく自分の心を休業状態にしている時なのだ。
「ひたすら面白い小説が読みたくて」児玉 清
「エキストラ・タイム」の言葉に、なんだか妙に納得しちゃいます。
この本は、小説の巻末にある「解説」ばかりがのっている本です。
つい先日、もつにこみさんの記事を読んで、思わず古本で買いました。
勢いで買って、とりあえず知っている本の解説から読むことにしました。
解説文といいながら、軽快で読みやすく、おもしろい。
もっとお堅い文章だと身構えていたのですが、そんなことはありませんでした。
ちなみに、先ほど紹介した文は有川浩さんの「阪急電車」の解説です。
この小説大好きなんです。読み直すたびに、共感できる登場人物が変わっていきます。
そうそう、この小説、「阪急今津線」が舞台です。
ここにも、電車と本のかかわりを見つけて、なんだかうれしくなります。
本を読む場所を探しがちなわたしでした。
たいしたものはお返しできませんが、全力でお礼します!! 読んでくださり、ありがとうございます!