脱サラ・起業「13年経ってわかったこと」
なんだか、天気がグズグズするこの頃。この週末は少し天気も回復して、子どもたちも元気に出かけています。
今日は子どもが塾なのですが、実は平日にも塾があり、送り迎えと仕事を両立する毎日。私も、どこにでもいる普通の親の一人。ただ、送り迎えをしながら仕事(私の場合は経営ですが)ができるのは、コツコツと基盤を積み重ねてきたからです。
何が起業のトリガーになったのか
起業を目指したり、興味があったり、あるいはすでに起業していて何かに悩んでいる人に役立つかもしれないので、ちょっと今日は起業してから13年経った今、感じていることを書いてみます。
私はもともと、経営者の父のもとに生まれ、その頃は非常に裕福でした。ただその後、16歳の頃に父が家を出ていき、一気に生活が変わりました。母は働き詰めで私と妹を育ててくれました。
ただ、今思い返してみると、親戚がほぼみんな商売をやっているんです。祖父母は店舗を50年経営してきたし、父も経営者。当時はそれが普通で、考えもしなかったのですが、私が起業に興味を持ったのも自然な流れだったかもしれません。
私が起業した理由は、そうした幼少期や思春期の体験が大きいと思う。
もともと、親戚が経営者だらけ
父が出て行った後、めっちゃ貧乏になった
母が必死で育ててくれた
そんなことから、お金や自由を渇望していた
学生時代に、経営者を見てビビッと来た
起業を志す最初のきっかけなんて、個人的な部分が大きいから、他人から見れば不純だと感じるものもあるんだと思うんです。
ただ、事実として、私は裕福な家庭に生まれながら、父が出て行った後めちゃくちゃ貧乏になって、そんな生活を支えてくれた母を助けたいと思った。学生時代は懸命に働きながら学校に通い、その中でたまたま経営者と接する機会があり感銘を受けた。
もともと、大人になるまでに裕福と貧乏の両方を味わった経験があって、貧乏の方が後に来たので、お金や自由も欲していたのは隠さないで書いておきます。
そんなきっかけや動機など、不純だと思われても、だから?と思われても、そこはどちらでも良い。
大切なことは一つだけ。実際に私は起業した。これに尽きる。
あったのは当時23歳という若さゆえの根拠のない自信と、1000円にも満たない所持金のみ。
それでも、実際に動き始めた。
起業前にやっておけば良かったこと
そう、はっきり言って見切り発車で起業したんです。今、思えば。
途中の経緯は少しあるけど、省略するとして、とにかく起業ってのがどんなものかもよく調べずに、大変申し訳ないことにせっかく就職した会社を辞め、起業してしまったんです。
ただ、当時はフリーランスとかいう言葉も「何それ?」ってくらい一般にも浸透していなくて、いろいろと困ったんですね。
事業そのものは、今振り返ると1年目から良い感じでした。お金がなかったので、自宅にあったボロッボロのパソコンで(Windows XP。笑)、オンラインでサービス業を始めたんです。
最初はあれこれ苦労したけど、振り返れば1年目の終わりの時点では、大量の顧客リストと、食べていけるなという基盤はありました。
ただ、事業(やっているサービス)以外のところで、わからないことだらけだった。
税金のこと
各種届け出のこと
経営者としての交渉や契約の準備
予算などの組み方
そもそも、経営って何?
やっぱり、当時の私のように、ただ見切り発車で起業してしまった場合、まずは「お金を稼ぐ」ってのに意識が100%向くんですけど、経営ってそれだけじゃないのを知っておくべきだった。
たとえば、そもそも経営ってどんなことを考えるべきなのかを少しでも勉強しておけば、それをしなかった場合に比べて、未然に防げる問題も多い。
事業を作って、収益を上げるという意味では、マーケティングの知識はあると本当に可能性が広がる。それに、参入しようとしている業界の知識は起業前にぜひとも熱心に学んでおいてほしいです。
事務処理系としては、税金のこととか、開業届や登記のこととか、その事業をする上で必要になる商談や契約のやり方とか、そのための書類とか・・・。そういうことも当然、本当は事前に学んでおくべき。
はーーー????そんなの当たり前じゃん!
って思った人が正解!
でもね、今は特にフリーランスとか副業とか当たり前になっている時代だからこそ、私のように見切り発車のような起業をする人も多いと思うし、こういう準備をしないリスクを身をもって体感するのは経営を始めてしばらく経った頃だから。
だから、正直に私の体験を書いておけば、少しそういう人たちの未来のリスクを軽減できるかもと思って書いています。
売上のためにすぐに必要になること
先ほど書いた準備もさることながら、やっぱり起業したら何よりもまず、売上がないことには始まらない。
私の場合、この辺は得意というか、「なんとかするための方法を考えられた」のだけれど、最初の売上を作る上で必要になるのが、、、
何を売るのか
提供してリピートしてもらう仕組み
どんな提案が成約率を高くするか
どうやって集客するか
という4つの要素。
これは何も、最初の売上に関わらず、その後もずっと大切なことでもあります。
何を売るかだけど、これは今の時代、資金がなくても売れるものはいっぱいある。ご存知のようにSNSを運用するのはコストがかからず、それでいてSNSから売上を上げることができる。このnoteも販売プラットフォームとして使える。
私の場合、経営の考え方が安全運転第一みたいなところが昔からあり、
今もやっているのですが、最初から会員制サービスみたいに継続して利用してもらえるサービスがあれば、売上の目処が立ちやすいなと考えていました。
当時は、このnoteみたいなプラットフォームはなかったし、SNSもまだまだ流行っていなかったので、独自のメール講座を作って最初は無料開放することで、一気にお客様(正確には見込み客)を集めました。
そのあと、その人たちに有料の継続サービスを提案して最初の収益基盤を作ったんですね。
今の時代は、集客も販売もプラットフォームを活用するのが早いですよね。例えば、noteでもいいし、他のSNSでもいいし。
「でも、SNSはそんなに素早くマネタイズできません」と思うのなら、クラウドソーシングとかに応募していくと、仕事はすぐに獲得できる。
だから今の時代は、最初の売上を出すのには可能な条件が揃っているので、まずはそこに取り組みつつ、その中で先ほどの4つの条件、
何を売るのか
提供してリピートしてもらう仕組み
どんな提案が成約率を高くするか
どうやって集客するか
これについて、継続して売り上げられるように仕組みづくりを進めていくと良いと思うんです。
収入と生活スタイルとビジネスモデル
最初の方に書いたように、私の場合は自分の家庭と(当時は独身でしたが)、自分の母親の生活費を確保したかったので、収入も普通のサラリーマンよりは少し多く見積もる必要がありました。
子供の頃に、こちらも先述した事情により、一時期かなり窮屈な生活をしていたので、自由なライフスタイルというものにも正直なところ、憧れがありました。
私の場合、もともと資金がなかったからオンラインサービスから始めたというのもあったけど、やりながら「この方法なら自分が目指す生活も実現できそうだな」ということも大切にしながらビジネスを楽しんで作ってきました。
ここはちょっと難しくて、そのせいで事業が疎かになってはいけないし、お客様に迷惑がかかってはいけないし、自分が頑張らない理由になってはいけない。
起業すると、誰も自分を叱ってくれないから、常に私は「仕事が第一。自由にできるからこそ、責任を持つべき。」だと言い聞かせてきました。そこだけは起業してから13年間、変わっていないです。
どんなご商売でも、起業をすれば、仕組み化することによって、自分の理想の生活も手に入れられます。
あまり詳しく書くつもりはありませんが、私自身も起業したことによって良い思いもたくさんしてきました。あんなに貧乏だった頃の自分が見れば驚くような生活をしていると思います。
ただ、それを長く続けられるのは、当然、それなりの努力が伴っているから。部分的に切り取れば「旅行しながらパソコンで高収入って、ふざけんな」と思われるかもしれませんが、私にとってはそれに見合う努力はしています。
サラリーマンの頃より、たくさん働いています。
朝、太陽よりも早く起きて仕事をすることもあります。
夜、家族の寝顔を見たあとに「よっしゃ、もう少しだけ」と頑張る時があります。
みんなが連休の時に、打ち合わせをすることもあります。
誰も見ていないところで、悔しくて泣くことがあります。
だから、感覚的には「ラッキーで手に入れた生活」ではなく、「当然、手に入った」くらいの感覚です。
でも、大切なことはそれを支えてくれているのはお客様の存在であること。
心から感謝しています。
そう、最初の頃は、何度だってサラリーマンに戻りたいと願った。
経営3年、5年、、、その頃になると「もう戻れない」という不安が押し寄せてきた。
だけど、経営13年の今、「じゃあ、もう1回人生があったら、起業はやめておくの?」と聞かれたら、
「そんなわけないじゃん!やるに決まっている!」
というのが感想です。
良い思いもたくさんした。けど、数だけで言えばそれよりも辛いこともたくさんあったと思う。
でも、なんで続けるか?って、
そりゃ、好きだからだよ
それが正直な気持ちなんです。
起業が教えてくれた「仕事の楽しさ」
起業の理由なんて、人それぞれ。
別に最初から、しっかりとした理由がある人ばかりじゃないと思う。
私も、当時は当時なりに考えていたつもりだったけど、今こうして記事を書くにあたり振り返ってみると、甘い考え方ばかりだった。
でも、1日、1日、1日と、毎日ビジネスをすることを楽しみ、苦労し、たまに嫌いになり、やっぱり好きで、続けてきた。
自分のビジネスって、子供と同じ。
最初は手がかかる。何をするにしても、とにかく大変。
でも、少しずつ成長が見えてくる。世話した分だけ成長してくれる。
そして、手を離しても、歩けるようになる。親にも自由が訪れる。
起業したことによって、良い思いもしたし、起業していなければ不可能な生活も手に入れた。正直なところ、そんな生活に浮かれた時期も若い頃はありました。
だけど、大切なことは、ずっと支えてくれるお客様の存在。
これから来てくれるかもしれないお客様の存在。
今日も、私に仕事を与えてくれるお客様の存在。
13年、「ありがとうございます」という気持ちだけは、少しも燻ることなく持ち続けてきた。
だから、今は、自分の生活なんかより、お客様のために力を尽くせることが仕事の本当の楽しさなんだと心から思う。
たぶん、その言葉を起業する前の自分に言ったところで、「そんなの当たり前じゃん。誰だってそう言うよ。」と思っていたと思う。
でも、初めて自分の事業で、売上を手にしたその日のことを、私は忘れていない。
最初の売上は700円の売上だった。2011年の11月。
脱サラしたばかりで、不安でいっぱいだった頃だった。
もう、守ってくれる会社も何もない。どうしよう。そんな気持ちだった。
その700円の売上は、午前9時に発生した。私はオンライン上でビジネスをしていたから、直接お客様の顔を見たわけではない。
だけど、心の底から「ありがとうございます!」と涙声で言ったのを覚えている。あの時の気持ちは忘れない。
自分にお客様が一人でもいてくれること。
それがいくらであろうと、お金を支払っていただけること。
ましてや、私を信頼して、先々に対して契約していただけること。
その重み、ありがたみ、意味、価値、、、
起業してみないと、本当の意味ではわからなかったかもしれない。
少なくとも、私にとってはそうだった。
もちろん、どんな宝物を手に入れるかは、人それぞれ。
だけど、もし、起業してみたいとか、何かにチャレンジしてみたいと思う人が、これを読んでくれていたら、言いたいことは一つだけ。
やってごらん。やってみたいなら、もうやるしかない。
もし、そのチャレンジが起業なら、この記事の前半に書いたことを少し参考にしていただければ良い。もしそれ以外のチャレンジでも、今後の記事で、何か応援になるようなメッセージも書いていきたいです。
読んでくださって、ありがとうございます。
私は、挑戦する人を応援しています。
お客様のために、今後も力を尽くします。
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五十嵐
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