自分のスマート度を試す?ホテルで最新技術を体感 「プリンス スマート イン 恵比寿」
プリンスホテルが、新ブランド「プリンス スマート イン」の一号店を恵比寿にオープン。20代、30代のデジタル世代をターゲットとし、新しいICTやAI技術を導入。コロナ禍もあり、注目が集まりそうとのことで出かけてきました。
仕事場所を選ばないフリーランスの人たちでも、コロナ禍で「新しいことへの挑戦」が減っているものです。ちょっと普段と目線を変えて、スマートな滞在にチャレンジしてみるのもいいのでは? 新たな発見や、自身の仕事へのヒントも得られるかもしれません。
スマートな滞在は「予約時」からスタート
宿泊予約サイトから予約も可能ですが、スマートフォンを客室のキーとして利用ができる「スマホキー」の利用は、プリンス スマート インの公式アプリからの予約のみ。SEIBU PRINCE CLUBへの会員登録(無料)、アプリのダウンロードなど、やや初回は手間ではあるものの、宿泊予約自体はスムーズ。QRコードが発券されるので、当日スマホを持参すればOKです。
公式サイトからの宿泊ごとにスタンプが貯まり、10スタンプためると1泊プレゼントの特典も
素敵なカフェ時間を手ぶらで堪能
「プリンス スマート イン 恵比寿」は、JR恵比寿駅と東急東横線代官山駅の中ほど。セレクトショップや隠れ家的な飲食店なども多い好立地です。ホテルは大通りから入ったところにあり、静かで安心感のある環境です。
ロビーは、センスのいい椅子が置かれ、リビングのようなくつろぎ感
入り口を入ると、正面にロビーとフロント、翌朝に朝食(無料)を頂ける人気の「ダカフェ」が目に入ります。
チェックイン機で、まずは宿泊者専用のロッカーへ荷物を預けてみることに。
操作は、チェックイン機で「コインロッカー」のボタンを押し、予約時に発行されたQRコードをかざすだけ。ロッカー用のレシートが発券されるので、あとはロッカーの案内にそって操作します。スーツケースも入る大きなロッカーも無料で利用できるのはありがたい!
利用は、チェックイン前のみ(チェックアウト後は不可)
1階にあるダカフェの本店は愛知県の八百屋さん。中目黒にテイクアウト専門店があるという縁でホテル内にオープンし、朝食の提供を行うことになったそう。「八百屋が作る本気のカフェ」という通り、フルーツサンドや様々な果物を使った飲み物が豊富。早めについたらチェックインの時間まで、ゆっくり過ごすのもおすすめです。
写真はアボカドのシェイク。美味で癖になる味!
人気のフルーツサンド。午前中に売り切れる日もあるといい、その時は翌朝チャレンジを!
チェックインをしたら、自分で鍵を発行。スマホキーの使い心地は?
チェックインは15時から。チェックイン機で「チェックイン」を選択し、QRコードをかざします。渋谷区の条例でいくつか追加で入力をする項目がありますが、数分でスムーズにチェックインは完了。鍵(スマホキー)は、スマートフォンの公式アプリ上で、チェックイン手続き後に自身で発行します。
スマホキーの画面
フロント横のカウンターには、紙袋に入ったアメニティ、お水、室内着があるのでピックアップし、荷物をロッカーから出し客室へと向かいます。
お水はプリンステルのオリジナル「ASAGI」ブランドで、硬度7mg/ℓという希少性の高い天然の超軟水。アメニティにはマスクや除菌シートなども。
※化粧品はないので、持参が必要
エレベーターでも、鍵をかざさないと宿泊階へはアクセスできずセキュリティ面も安心。スマホはカバーを外した方が感度がいい
客室に到着して、ドアの指定場所にスマホをかざすも……反応しない!
反応しなかった理由は、必ずアプリのスマホキーの画面を出す必要があるからでした。慣れればなんてことはないけれど、最初は忘れてエレベーターに乗ってから、あたふたとスマホを操作する場面も。他にお客さんがいなくてよかった。
今回はデラックスツインの客室へ。21平米の広さですが、採光が大きくとられていること、収納が壁掛けになっていること、バスタブがなくシャワーブースのみなので、とても広く感じ、開放感もあります。ベッドもセミダブルのサイズでゆったり。ベッドがやや高めなのは、下にスーツケースなど大きな荷物を収納できるようにとの配慮から。未就学のお子さんは添い寝無料とのことですが、十分対応できます。
デスクはあまり大きくなく、椅子は背もたれがないタイプ。長時間のデスクワークには向かない。ベッドでリラックスしながらクリエイティブな仕事をするのが〇
洗面のアメニティには、今治のバスタオルが。シャンプーなども香りも上品で品質の良さがうかがえる。唯一コップが室内になく、取りにいかなくてはいけないのが不便で改善が必要にも感じた
シャワー室とトイレは全室セパレート。シャワー室にはレインシャワーの設置もあり快適。
ちなみに一般的な客室の広さは約13平米。数字をみるとちょっと狭い?と思うかもしれませんが、天井が高く広く使えるように工夫があるので圧迫感はありません。
シングルの客室の中には、2面採光の宙に浮いたような不思議な感覚が味わえる客室も。こちらは開放感いっぱい。(指定はできないそう)
シンプルながらも心地よい客室で、スマートスピーカーと戯れる
客室は紺と白を基調に、壁には臭いの吸収や湿度調整もするという「スカンディアモス」のグリーンがお洒落。テレビは43インチの大画面。YouTubeの視聴、Netflix やamazonプライムの会員なら、映画などの視聴もでき快適です。
そして全室に多言語対応のスマートスピーカー「アレクサ」が設置されているのがこのホテルの大きな特徴。音楽スピーカーとして利用できるのはもちろん、テレビの電源をつけたりYouTubeへアクセスしたりするなどのテレビの操作からホテルのサービス案内までアレクサにお願いできます。その他の質問にも答えてくれるので話し相手にもいい!
館内の案内はテレビで網羅。館内にはコインランドリーもあり利用状況もわかる。コンセントやUSBなどの数は多く、枕元の照明の操作もシンプルながらシチュエーションにあった適切な照明に切り替え可能。照明はアレクサでの操作もOK
ちなみに、「アレクサ、好きな音楽は?」と聞いたら、「プリンス」と答えたのは、プリンスホテルだからでしょうか?それとも偶然?
デラックスツインの客室には、スマートミラーも設置。天気やニュースなどを表示したり、音楽を流してくれたりしてくれます。男性だと歯磨きしながら、ニュースをチェックしたり、音楽を聴きながら身支度を整えるというのもできそう。
私の場合、顔と情報画面が重なってしまったのが残念!背が欲しい
フロントロビーでも、最新技術を体感
夕食やお出かけ情報は、1階のフロントにあるMAP型のデジタルサイネージでの提供もあります。なんとサイズは85インチ!宿泊者も情報を書き込むことができ情報が蓄積され、情報を介してつながることを想定しているそう。
両手で拡大も可能。MAP上では時刻表通りに電車も走り、見ているだけでも楽しい
そしてフロントの片隅にいるのが、複合型サービスロボット。本体前面のデジタルサイネージで、プリンスホテルの衛生・消毒基準「Prince Safety Commitment」をPRしながら、定期的に清掃や巡視を行うのだそう。毎晩23時には、巡回するとのことで行ってみると、おお~、頑張っていました。
障害物をよけながら巡回。カメラが内蔵されており、離れていても様子がわかるという
人気カフェで朝食。スマホキーのチェックアウトは5秒で終了
翌朝、楽しみにしていた朝食へ。なんと6:30~11:00と提供時間が長く、テイクアウトも可能と自由度が高いのもスマート。ビジネスホテルなどでは、無料の朝食を用意するところも多いですが、人気カフェでいただけるのはテンションがあがります。
朝食券などはなく、スマホキーを見せるだけでOK。飲み物は、プラス料金でカフェオレや生オレンジジュースに変更も可能
メニューは、ホットサンド(ハムもしくはツナから選択)とコーヒーとシンプルですが、どちらも丁寧に作られているのが感じられて美味しい。カフェの定員さんも、とても気持ち良い対応で、朝からいい気分。
客室に戻りチェックアウトの11時まで、ゆったりと寛ぎます。チェックアウトは、スマホのアプリで「チェックアウト」ボタンを押すだけ。フロントに立ち寄ることなく完了します。
慣れれば便利を実感。顔認証も始まる⁉
日本流の「おもてなし」もいいけれど、時間や効率を重視したサービスは、若い世代を中心にニーズは高まり、非接触のサービスは、コロナ禍において増えていくことは間違いありません。デジタル世代には抵抗がないだろうスマホキーの操作も、滞在の最初はとまどっていた私。ただ慣れればスムーズだし、常に持ち歩くスマホに情報が集約されている心地よさを実感(※実は根っからのアナログ派。今回の滞在を機にちょっと改心しました。きっかけは大事)
スタッフも常駐しており、わからないことがあればサポートをしてくれるのも心強い。
プリンス スマート イン 恵比寿は、若いスタッフが多く親しみやすい。制服の靴はスニーカー!
今年中には熱海、京都の開業が予定されていますが、「プリンス スマート イン」では、その時々、最新のIT技術をどんどん取り入れていくとのこと。流行に敏感なデジタル世代にとっては、いち早くそういった技術を試す楽しみもありそうです。熱海開業時からは顔認証でのチェックインも始まる予定で、どんなふうになるのか楽しみ。
現在は公式アプリトライアルキャンペーンも実施され、1泊1名朝食付きで7500円~とお得。
この機会に、これからのホテルや新しい技術を体感してみてはいかが?
プリンス スマート イン 恵比寿
HPはこちら
※ダカフェは、外来の利用もOK
■旅行ジャーナリスト 村田和子
「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド🄬」を提唱。著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。50歳を迎え、現在は「人生100年時代を楽しむ旅」を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年よりNHKラジオ「Nらじ」月一レギュラー。
トラベルナレッジ 代表
HP:旅ブログ
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