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『14ひきシリーズ』の絵本作家が惚れた里山で、秋の”ワーケーションwith Kids”を体験

仕事を抱えたまま、行ってきます!

新型コロナウイルスの感染状況がようやく落ち着きを見せ、行楽地にも徐々に人手が戻りつつあるようですね。
屋内で過ごしてばかりだった子どもを連れて遠出したい。でも仕事が溜まっていて、のんびり旅行する余裕もない。皆さんの中にも、そんなふうに感じている方がいるのではないでしょうか。

そんな方々に、仕事を抱えたまま親子で自然に浸れる、とっておきのおすすめスポットがあります。栃木県那珂川町(なかがわまち)です。私、フリパラ編集部の児玉は昨年秋、同町の担当者に声をかけていただき、親子でモニターとしてワーケーションツアーに参加(そのときの体験記はこちらにまとめています)。「今年の秋も、”ワーケーション with kids”を開催する」ということで、3家族で行ってきました! そして、2度目の滞在で分かったのは、那珂川町の新たな魅力でした。

日本の里山を描いた絵本作家が、惚れ込んだ景色がある

那珂川町といえば、天然あゆが多く生息する清流・那珂川や、夕日を眺められる馬頭温泉郷、別称「夕焼け温泉郷」などのスポットが知られています。さらに有名なのが美術館。江戸時代の浮世絵師、歌川広重の作品を集めた「馬頭広重美術館」や、古い小学校の校舎に開設した「もう一つの美術館」などがありますが、今回子どもたちに大人気だったのは、「いわむらかずお絵本の丘美術館」でした。

いわむらかずおさんといえば、世界で1500万部を超えるロングセラー絵本「14ひきシリーズ」の作者。そこでは、14ひきのネズミ一家の生活を通して、竹やぶ、田んぼ、池、おがわ、畑など、日本の原風景が描かれているのですが、那珂川町はその風景が今でも広がっているまちなのです。そんな那珂川町でどんな体験をしたのか、写真とともに詳しく紹介していきましょう。

1日目:ひみつ基地、水遊園、まが玉作り、昔話まで

地元の人たちの交流場所「あったらもんだ」

初日の金曜日、まず最初に子どもたちが訪れたのが、地元のご夫婦が趣味で作ったという「あったらもんだ」です。ここは、地元の人たちに「ひみつ基地」として親しまれており、バーベーキュー、焚き火、焼き芋など、老若男女が集う場所とのこと。

そんな地元愛に溢れるご夫妻が、この日のために用意してくれたのは、採れたての鮎の塩焼き、きのこで出汁を取った「おでん」、もいだばかりの柿、新米のおにぎりでした。

寒い中、外で食べる「おでん」は最高!
卵があるメスとオスでは味が違う。「どっちが美味しい!?」と盛り上がりました
鮎を頬張る子どもたち。いつもより食が進んでいる気がするぞ!
もぎたての柿。お土産ようにもたくさんいただく

お腹が満たされた後は、淡水魚水族館として有名な「なかがわ水遊園」

「あれは何の魚?」と興味津々!

次は、地元の資料館「なす風土記の丘資料館」で体験できる、古代のアクセサリー「まが玉」作り。四角い石に楕円を書いて、削り続けること数十分。ツルツルの「まが玉」が完成しました。

まが玉の歴史や作り方を教わりました
ヤスリを使って、石を削ります

仕事終わりに「美人の湯」で疲れを癒す大人たち

「美人の湯」と言われるだけあって、肌がツルツルに

さて、子どもたちが楽しんでいる間に、親は何をしていたのでしょうか。宿の一階で仕事したり、部屋に戻って資料を読んだり、読書したり……。子どものお迎え時間や夕飯の準備も気にせずいられるので、仕事や自分時間に没頭できました。
そして、大人たちは子どもが帰る前に、早々と温泉へ。「子ども不在で、こんなにゆっくりお湯に浸かれたのは何年ぶり!?」という喜びの声も聞こえました。
那珂川町は、温泉でも有名なのですが、宿泊先「元湯東家」のお湯は「美人の湯」と言われており、本当に肌がすべすべになる湯質でした。

そして、子どもと合流し、自然の恵みが詰まった「田舎のごちそう御前」をいただいた後は、地元の「語り部さん」たちによる子どもたちのお楽しみタイム。

リズムカルに話してくれる「語り部さん」

「語り部さん」とは、その地域ならではの暮らしや文化を残すために、地元の言葉で物語として語り継ぐ活動をしている人たちです。世代間交流や地域交流を目的として、地元の有志約十名で十年以上活動しているそうです。さすが語り慣れているだけあって、子どもたちも真剣に話を聞き入っていましたよ!

2日目:縄張り漁、そば打ち、川遊び

翌日も親子で別行動。旅館の入り口で別れた後に、子どもたちが向かったのは、地元で有名な「縄張り漁」です。
このように、網を川に放り投げて、魚を一気に捕まえます!

地元の投網名人の技に子どもたちの目は釘つけ!
初めて、生きた魚を触れました!

続いて、そば打ち体験へ。そば処「御前岩物産センター」のベテラン職人が、子どもたちを指導してくれました。

そば打ち体験。薄く伸ばすのが難しい!

午前中、お仕事をしていた大人たちも合流して、子どもたちが打ったそばをいただきました。

普段の「おそば」よりも太めですが、その分、歯応えが増して美味しいと評判

お昼ごはん後、子どもたちは目の前の川へ。気づいたら、石投げに夢中でした。寒くて川に入れなくても、川遊びはできるようです。

しばしのワークタイム

午後は親子で絵本の丘美術館へ

仕事が片付いたあとは、久しぶりの親子タイム。大人が子ども時代に読み親しみ、子どもにも読み聞かせたのが『14ひきシリーズ』。絵本の世界観に入り込んだような丘の上の美術館に心が弾みます!

名前の通り、丘の上にある美術館

夕飯はみんなでバーベキューへ。
那珂川町名産の茶色豚は、脂も甘くて絶品!ソーセージもあり、子どもたちは大喜び!

お肉も野菜も新鮮

食事のあとは、”ワーケーション with Kids”恒例の花火タイム。寒さに負けず、子どもたちは元気です!

「もっとやりたかった!」と子どもたち

3日目:廃校を利用した「もうひとつ美術館」へ

さて、早いものであっという間の最終日。お昼の出発時間まで過ごしたのは「もうひとつ美術館」です。
併設しているカフェで、お仕事をしながら、子どもたちは校庭で遊びました。この日はお預かりはありませんでしたが、子どもたちはもう小学生。目が届く範囲で遊んでくれる分には問題なく、安心して過ごせました。

普段できない「重要だけど緊急度が低い仕事」をしたくなる
美術館にあるセレクトショップ。見ているだけで楽しい

いかがでしたでしょうか?
自然あふれる那珂川のまち、子どものことを一番に考えたアクティビティ、親が仕事を持っていける環境があることを知っていただけたと思います。

【募集】12月24日〜26日まで、クリスマスを冬の那珂川で過ごしてみませんか?

12月に開催される冬の”ワーケーション with Kids”は、季節が変わるため、今回記事でご紹介した内容とすべて同じにはできません。
ですが、那珂川町の「ヒトとコト」をつなげて面白いアクティビティを常に考案してくれる観光協会の戸松さんが、きっと参加する親子を最大限にもてなしてくれるでしょう。

「那珂川でお待ちしています!」と語る、観光協会の戸松さん

さて、冬の那珂川町で、どのような子ども向けのアクティビティが生まれるのか。昨年参加して以来、戸松さんのホスピタリティに魅了されている一人として、楽しみでなりません!

ご応募はこちらから!

執筆:児玉真悠子
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・ フリーランス協会 地方創生チーム&フリパラ編集部
株式会社ソトエ代表取締役、一般社団法人日本ワーケーション協会公認ワーケーションコンシェルジュ。ビジネス系出版社を経て、2014年にフリーランスの編集&ライターとして独立。以降、子どもの長期休暇中に、自身の仕事を旅先に持っていく生活へ。各自治体の発信業務に関わる中で、「地域・大人・子ども」にとって三方良しの親子ワーケーションの可能性を感じ、株式会社ソトエを創業。現在、「親子deワーケーション」の企画・運営・発信事業を通じて、仕事と子育てをどちらも大事にできる暮らし方を普及すべく邁進中。twitterは@mayukoda

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