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『天然の植物から作る注目の素材ヴィーガンレザー5選』~本革より安価で、合皮よりも高品質~

こんばんは。
林です。

サスティナブル素材が注目を集めているのと同様に、動物愛護の観点からヴィーガン素材にも注目が集まっています。
今回、私の目を留めたのは「ヴィーガンレザー」
本革よりも安価で、合皮よりも本革に近く軽量、なおかつ耐久性がある素材です。

ヴィーガンレザーの注目の秘密と、様々な原料から出来る素材についてご紹介します。

ヴィーガンレザーとは?近年注目のエシカル素材の魅力

様々な素材が溢れているこの世の中。
革素材と言っても、本革や合皮などもありますが
まずはヴィーガンレザーの魅力についてご紹介していきます。

軽い
一番の魅力と言っても過言ではないぐらいの魅力が軽さです。
同じサイズの本革と比べても見分けがつかないほどの軽さと、質感。
毎日使うようなバッグにおすすめです。

水や汚れに強い
大々的に発表していませんが、多少濡れても問題ありません。
耐水性があるので汚れが付きにくく、お手入れが簡単ということも魅力のひとつです。

動物に優しい
植物性の材料から作られているので、動物愛護の観点からも注目を集めています。
革=動物という概念が変わる時代が来るかもしれません。

耐久性がある
耐水性があるのでシミや色落ちがしにくいです。
本革よりは耐久性に劣りますが、使い方次第で10年は持ちます。
合皮の寿命は長くて5年と言われることを考えるとかなり長持ちします。


”ヴィーガンレザー”植物由来の素材5選

”ヴィーガンレザー”といっても種類は多くあり、様々な植物から作られています。
今回はピックアップして5種類の素材をご紹介します。

りんごのヴィーガンレザー

りんごジュースの生産工場から出るりんごの絞りかす(皮や芯)をアップサイクルしたレザーです。
イタリアの大きなりんご果樹園では、毎年大量のりんごが廃棄されていることが問題視されていました。
りんごの絞りかすを乾燥させ、パウダー状に分解し、樹脂と配合することで革になります。
このパウダー状の粒子が有機組織を作るため、ほかの合成皮革と比較すると通気性があります。撥水性もあるため、少しの水濡れなら耐えられます。

関連記事:アップルレザー(アップルスキン)とは|りんごの芯や搾りかすを生かした新素材

パイナップルの葉のヴィーガンレザー

ロンドンの会社、「Ananas Anam(アナナス・アナム)」が開発したヴィーガンレザーです。
Pinatex(ピニャテックス)は、パイナップル生産大国のフィリピンで、毎年廃棄されている膨大な量のパイナップルの葉に注目して作られました。
パイナップルの葉の繊維には耐久性があり、美しく発色する特徴を持っています。

関連記事:新時代のヴィーガンレザー! パイナップル由来のピニャテックス(Piñatex)とは

サボテンのヴィーガンレザー

「Desserto(デザート/デセルト)」は、メキシコの企業「ADRIANO DI MARTI」が開発したサボテンレザーです。 サボテンは生育に使う水が少なく、さらに二酸化炭素を良く吸うため、環境保護の観点からも注目されています。 硬くしっかりとしたサボテンの表面は本革と遜色ありません。摩擦にも強く耐久性が高いため、長年愛用できるおすすめのヴィーガンレザーです。

関連記事:サボテンレザーとは|サステナブルな未来を実現する新素材

ぶどうのヴィーガンレザー

「VEGEA(ベジェア)」は、ミラノのスタートアップ企業「VEGEA(ベジェア)」が開発した素材です。イタリアの蒸留所では、ぶどうを原料にした蒸留酒「グラッパ」を製造しており、その過程でたくさんのぶどうの絞りかすが出ます。そのかすをパウダー化してオイルと混ぜ、オーガニックコットンなどをベースに塗布して製造されます。

関連記事:廃棄ぶどうから生まれた革新的バイオ素材

きのこのヴィーガンレザー

アメリカの企業「BOLT THREADS(ボルト・スレッズ)」社が手がけるきのこレザー「mylo(マイロ)」は、きのこの地下根系の菌糸体マイセリウムから作られています。 菌糸体マイセリウムは約2週間で成長し、無限に再生可能です。環境にやさしくサステナブルな素材であることから、近年では有名ブランドも取り入れ始めています。

関連記事:マッシュルームレザー(ヴィーガンレザー)「Mylo™(マイロ)」と、新しい「つくる」を、つくる


~最後に~

本革よりも安価で、合皮よりも高品質な素材”ヴィーガンレザー”
今回ご紹介していない素材も多くあり、まだまだ可能性を秘めています。
そこまで認知がされていないですが、このサスティナビリティの時代です。
すぐに一般化することでしょう。

私もヴィーガン素材やサスティナブル素材についての知識や知見を蓄えているところで、これからどんなコラボレーションをしようかと心を躍らせています。

素材の良さを活かした自社製品・ブランドを作るも良し。
加工を重ねて新たな素材を生み出すのも良し。
出来ることは無限大です。

有難いことに、私の周りにはセンスの塊とも言える仲間が数多くいます。
ただの思い付きを具体的なタスクに落とし込み現実にしていく天才たち。
その仲間はセンスに奢らず、毎日努力をし続けている姿に心動かれる毎日で、本当に幸せ者だと思っています。

私も負けてられないですね。
日々チャレンジ。


林文臣


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