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意志と活力 自助論四、五章

自助論では、意志と活力の重要性について書いています。

どんな分野であれ、成功に必要なのは秀でた才能ではなく決意です。
あくまで精一杯努力しようとする意志の力なのです。

人間の意志は、方向などお構いなしにしゃにむに突き進んでいこうとします。
私たちは、意志に正しい目標を与え、適切な方向に舵を取らせるようにすることが大事なのです。


イギリスの奴隷制度廃止を行ったファウエル・バクストン庶民院議員は、幼少のころ、学校ではちっとも勉強をせず、劣等生で怠け者だと思われていました。
宿題は友達にやらせて自分は遊びまわっているような子供でした。

その時、ガーニー家という社会的地位が高く、同時に教養豊かで博愛心にとんだ名家の人々と出会い、この出会いが彼を変えていきました。
ガーニー一家は、彼に教養を高めるように強く勧め、そのかいあって彼は、ダブリン大学で優秀な成績で卒業するまでになりました。

やがてバクストンは、ガーニー家の娘と結婚することになりました。
その時、プリシーラ・ガーニーというガーニー家の一人が、死の床でバクストンを呼び寄せ「奴隷解放の仕事をあなたの人生の目標にして欲しい」と切望しました。
彼女を敬愛していたバクストンは、彼女のプリシーラという名前を娘につけ、その遺言を守り、庶民院議員として奴隷解放にいそしみました。
そのかいあって、その娘が結婚した1834年8月1日はイギリスにおける奴隷解放の日に制定されるまでになりました。


偉人と取るに足らない人間の違いは、その人間の旺盛な活力と不屈の決意を持っているかにかかっています。
ひとたび目標が定まったら、あとは勝利か死のいずれしかないとの覚悟を持って努力していくことが重要です。

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