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「許せない」のトリセツ

心と身体が良い感じに緩んできたり、内面に深く向き合う時期が自分のバイオリズムや天の流れで訪れたりすると、それまで心の奥にしまっておいたドロドロとした感情が堰を切って溢れ出すことがあります。

私は今年、それを何度も体験して、まさに「解毒」の1年だったなと思うのですが、そこで新たに心得たことがあって。

「誰かや何かをゆるせない」という気持ち

これね、めっちゃ苦しいよね。

あの時、ああ言ったのが許せない
こういう扱いをしてくれなかったのが許せない
その人の存在そのものを許せない
許すぐらいなら、死んでしまった方がマシだ(ぐらいの強い怒り)

様々な形、様々な深度の”許せなさ”がありますよね。それは、誰かと比較して辛さや苦しみの度合いを測ることなんて、できない。

私も、過去に起きたことをこんなにグチグチネチネチ許せないだ何だかんだって言ってる自分が本っっ当に嫌だなって、心底自分を軽蔑してた時がありました。
「許せなさ」という感情と、その波に飲み込まれている自分に対する嫌さで泣けてくる、というか。

だけど一方で「許せない」という感情や状態を選んでいるのもまた自分の選択なのだな、そういう段階に居るのだな、と冷静に見る目もあるので、俯瞰しているもう一人の自分もいる、という感じ。


でも、許せなさでメラメラ燃えている時って「それも、あなたが選んでるんだよ」っていう正論なんて全く耳に入らないし、入らなくて当然。むしろ、入らなくていいんです^^。

本当は許せなくてたまらないのに、”許せた風”な感じにしている人の方がよっぽど辛くて苦しいし、私は敏感に察知するので「ほんまかいな」と突っ込みたくなること多々。

「許せないんじゃ!」って口にできることが、まず素晴らしいこと。想いと言葉が一致してるから循環できるし、まずその状態を認めてあげることがスタートなんですね。

許せなさの根源①「矛盾」に対する嫌悪

他人から見れば「いや、許せばええやん」と思う事でも、自分にとってはここまで許せないとメラメラ燃えるのは、なぜか。
そんな「許せなさ」を味わってきて、根っこはこれかー!と自分の中で体得したことがあります。

許したい(理想)のに、許せない(現実)
そんな矛盾している自分、白黒ハッキリつけられないでいる自分が嫌

これです、ここですよ。矛盾しているのが嫌。
つまり、グレーな状態になっていること自体が嫌なんです。

決めきれない状態や白黒ハッキリつかない状態自体が、ものすんごく不快で、それに対する嫌悪感が「許せなさ」に混じっている。

特に今は、インスタントに答えが出すことが当たり前になっていて、「どうしても正解がない人と嫌!」って人が多いから、尚更この耐性は薄れてきているなぁと自分を見ても感じますね。

だけど本当は、グレーで留まって居られる力って、ものすんごく大事。本当に大事。この力があるかどうかで、心身の健全度が変わるなと思うぐらい。


許せなさの根源②思考と感情のぶつかり合い

許せないことへの許せなさって、ここに尽きるなぁと思うんですよ。
イラストで見ると、こんな感じ。

「許すのが正義」と言い張る思考と、「許したくない」という感情のファイト(笑)

「許したい」というのは理想でもあるけど、”思考的な正解”でもあるんですよね。

私の父親が『友人から、もう亡くなった奥さんのことは忘れなよと言われてさ~』と話してくれた時があったんだけど、「よく平気でそんなこと言えるな!そんな言葉忘れていい!」って言い放ったことがあります。

許すとか、忘れるとかって、世の中的正解みたいなところがあるんだよね。気にしない方がいいんだ~みたいな。感謝せねば教も、この類に入る。


だけど、感情はその思考に押しつぶされることはあっても、死なない。絶対に生き残るのです。それぐらい感情のエネルギーって強い。

「許せない」という感情の下には、計り知れない怒りも、悲しみも、憎しみも、絶望も存在してる。
それを亡き物にしたくないから「許せない」の波が押し寄せてくる。異常じゃなくて、正常な働きなんです。

それを、思考という名の”世の中的正解”で打ち負かそうとするから、ますます辛い。疲れる。エネルギー消耗、ハンパない。

そこに気付いた時「はぁ~そっかぁ、一人で”許さねばプロレス”してただけだったんかい」と思って、ふわっと力が抜けたのですよ。

やっぱり矛盾するけど、結論はコレ

そんな「許せない」への対処法は、やっぱり矛盾するけど(笑)

「許せない」を、気が済むまでやり切る

これだけなんです。これ以外に、近道も何もないと思う。

私もこれをじっくりやってて、本当に何の抵抗もなく自然と消えていく感覚を味わってるので、声を大にして言いたい。ラクになるよ^^。
私たちが思ってる以上に、身体って優秀で完璧なんだなって感動するの。


ヒーリングや波動を扱う類のことで消せることもあるらしいけど、私は、外からいくら力を加えようと、自分の中にある力がそれに勝つことはないと思っています。

というか、外のものが人間に勝ったらこの世はとっくに終わっている。魔術的なコントロールに近いし、近寄りたくない^^;
(そういうのスピリチュアル界隈の一部ではあるらしいので、くれぐれも気を付けて下さいね)

私たちの内側には、
「許せない」を扱える力もあるし、
「許せない」を成仏させる力もあるし、
「許せない」を成仏させた後に大事なことに気付く力もある。

辛い感情、苦しい感情が悪者なんじゃなくて、
それを亡きものにせずに扱える自分という存在がとてつもなく凄いのです。


▽▽続編はこちら▽▽(2022年12月追記)

具体的にどうすればいいんか?について言及しておりますので、是非に。


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