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瞑想する建築

以前、キューピーハーフの CM にも出てきた
フランク・ロイド・ライトの 「落水荘」――。

森の奥深く、水の流れる邸宅にて、福山雅治が
手に持ったサラダにマヨネーズをつけ、
かぶりついていました。

サラダはクールだ。

火を使わない。

電気を使わない。


そんなキャッチコピー(ナレーション)も、何となく説得力があったような・・・。実際、夏場に火を使わない料理って、ホント助かるので。


懐かCM ですが、ありました。↓


ところで、私にとっては、福山氏よりも、この「落水荘」が、かなりかなり印象的でした。

というのも、この CMの何年か前に、

愛知県の明治村にある「帝国ホテル中央玄関」を訪れて以来、
(その風格ある建築の中で飲んだコーヒーも最高だったけど・・)

フランク・ロイド・ライトの設計建築に興味を持ち、彼の伝記的なビデオなど観ていて、

その中で知った「落水荘」を、いつしか自分の (空想上の) 瞑想空間のように、ちょっと思っていたからです。

室内というより、この外観イメージ。

豊かな森の中。滝。 
大量の水の落ちる音。
大量のマイナスイオン・・・

ペンシルバニア州 1936年建立


ところで、

この邸宅は、本物の滝の上に建てられていて、リビングの階段から直接、水辺に降りられるそう。
アインシュタインが来た時、服を着たまま、水に飛び込んだらしく・・笑。けど、はしゃぐ気持ち、わかるような気がします。


目を瞑り、イメージでこの空間に入っていくと
私の場合、α 波が出やすくなることを発見(何となくです)

それに加え、

垂直に落ちる、大きな滝の音・・・
それは、日頃のストレスや不要な思考なんかを
粉砕しながら、流し去ってくれるような、
そんな強い響き。

浄化のエネルギーも充満。そんな感じがするスペースなのでした。



ちなみに、

アメリカの百貨店経営者に依頼され、
別荘として、ライトはこれを設計しましたが、

「滝の上に、家を建てるなんて聞いたことがない。私が建ててほしいのは、滝を眺める家だっ!」

と、ラフスケッチを見た依頼主から、不満をぶつけられたそう。

それに対し、ライトは、

滝を眺めるのではなく、滝と共に暮らすのです」と、諭すように言ったのだとか。(スケールが違う・・・)

結果的に、百貨店王もその家族も、この別荘がたいそう気に入り、休日ここへ来るのをとても楽しみにしていたという。。
(ちなみに、現在は観光地として見学可能)


ライトが目指していた建築は「住む人を自然に近づけること」。

日本の浮世絵を収集していた彼は、自然の風景が描かれた浮世絵や、日本の伝統文化(侘び寂びとか)からもインスピレーションを多大に受けたらしいです。

海外のアーティストには、そうゆう人が少なくない。昔の日本人の自然との共生から育まれる美意識って、何かすごいのね~。って改めて思います。



いつの頃からか、瞑想しなくなった私ですが、これを書いているうちに、涼を取りにも兼ねて、落水荘を訪れたい気分になってきました(バーチャルで・・・)。

クールな食物を食べながら、この暑さも乗り切らなくては。
皆様もどうぞ、ご自愛の程!


お読み下さり、ありがとうございます。


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