お金の勉強を始めた話

主婦になり早4年。
我が家の家計は夫に任せていたものの、夫自身はお金に対して知識が深いわけではない。
仕事柄、相続やら年金やら税金については多少分かるような様子ではあるが、それも素人の域である。

かく言う私は、「なるようになるさ」というちゃらんぽらんスタンスで20代を過ごしてきたが、時代はそうも甘くないといよいよ分かってきた。岸田政権になり、有りとあらゆる増税案が加速しているニュースはこんな私の耳にも入っている。
「増税も何も今の税額がいくらか分からないから比べられないじゃないの。」という、無知ゆえに話についていけないありさまであったので、世間のニュースに耳を傾けることができるくらいまでの知識を身につけようと思い立った。

ファイナンシャルプランナーという職業をご存知であろうか。年金や税金、金融資産に不動産までの知識を持った、お金に関する人生設計のスペシャリストである。
彼らには、自宅購入時に一度お世話になったが担当してくださった方がとても親切かつ的確なアドバイスをしてくださり、感銘を受けた。
彼ほどにはなれないが、彼を目標として勉強を始めてもいいかもしれない。と2023年1月実施のファイナンシャルプランナー検定3級(国家資格)の受験を決めた。

お恥ずかしい話だが、大学卒業以降「合格を目的として」勉強をしてこなかった私。テキストに書いてある内容がすんなり頭に入ってこないと言う頑固脳になっていた。
3級は合格率が高く国家資格の中でも取得率がかなり高い資格であったため油断していたが、日頃勉強しない人間にとって「新しい知識を身につけること」が容易でない事はすぐにわかった。
若者が学ぶより時間がかかる事は、テキストを手に取った時から覚悟していたがいざ始めてみると気が重い日もあった。

とは言うものの、知れば知るほど「あぁ、こう言う事だったのか」と気付かされることもあった。
現在加入している生命保険だけでは将来の貯蓄を安定させる事ができないことや、確定申告時にあやふやでこたえていた所得税についてスッキリと理解する事ができた。
将来直面するであろう相続や贈与に関する知識も身につけられた時はホッとした。

頑固脳ではあったが意外と勉強も進み、3級試験は無事に合格した。
ここで終わりにしてもいいが、3級だけでは物足りず当初の目的も達成できないと感じ2級の受験も決めた。2級の試験は5月である。
2級の合格率もその他国家資格に比べて高い事で知られているが、3級合格後間髪いれずに受験した方が合格率が上がると聞き、5月に受験することにした。

2級の勉強の方は3級に比べると段違いで難しく、知識を身につけられてホッとしている余裕もなかった。
しかし3級よりも深掘りされたその内容を身につける頃には、報道番組で議論される税金のアレコレに対して噛み砕いた説明も聞かずに議論の良し悪しを理解する程度にまでなった。
半年前までちゃらんぽらんだった人間が、よくもここまで成長したものである。
さらには、一生関わらないであろうと思っていた経済新聞の為替情報のページも読み解くことができるようになったのだから「学び」というものは計り知れない。

さて、5月の試験も終わり結果は無事に合格となった。
1級試験の受験資格の中に「実務経験」があるため、私のファイナンシャルプランナーへの歩みはここまでとなる。

先日より、岸田政権ではサラリーマン増税に関する動きを見せている。2023年10月からはインボイス制度も導入され「働く人たち」にとって大きな動きとなるはずである。
半年前までの自分では聞き流していたものだが、今はそうではない。
「必要な知識」は人それぞれであるが、お金に関する知識は「持ち合わせていて損はない」と考えている。

お金の在り方について、夫に任せてきりであった私が家計を任されるようになったのは数ヶ月前だ。
今であれば、将来の資産についても予測できるほどとなった。
1人でも多くの人が知識を取り入れ、資産について考えられる世間になればいいと思っている。

#私の学び直し

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