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飲食不況

友達が働いている有名な持ち帰り専門のデリが12月26日で全店舗撤退を決めた。友達もそれに伴い解雇される。

この店はデパートなどにも出店していて、名物のたまごサンドはテレビでも紹介されるほどだが、さすがに新型の疫病には勝てなかった。

一度働いているところを見に行ったが、丁寧で愛想が良くて、彼女に最適な仕事だと思った。その働きぶりが認められて店長にまで上り詰めたが、実際はワンオペで休みもなく、給料も手取り17万円程度と低く、将来設計が出来る仕事ではなかったようだ。

飲食の世界は絶対に需要が無くならないため、多くのプレーヤーが参入する。しかし数年後生き残っているのは資金力のある大手のチェーンと運に恵まれた店ぐらいだ。

競争が厳しいだけに、労働環境も悪くなりがちだ。低賃金長時間労働はどこもやっているし、社会保険に加入していないところや「労働基準法を守っていたら潰れる」と真顔で言う経営者ばかりの世界だ。
ホワイトを標榜してテレビに出まくり、本も出していた関東地盤の立ち食いそばチェーンも不正が明らかになり、真っ暗闇だ。

このそばチェーンは社長(現:会長)の本を読み共感してアルバイトをしてみたが、休憩時間はない、サービス残業は多いと昔からブラックだった。だから1週間で逃げたが、それは正解だった。
店内は禁煙なのに従業員が厨房で隠れてタバコを吸っていたり、他店の店長が毎日タダでそばを食べに来たり、一番嫌だったのは24時間演歌がかかっていることだった。
だけど、まかないだけは好きなものを自分で調理して食べられたのでカツ丼を作る技術は身につけた。

友達がうまく再就職できるか心配だ。

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