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考えることで溢れている世の中、夜の過ごし方

世の中が考えることだらけなので、「考えない」目標をひとつ、立ててみました。

明日締め切りの企画書、SNSの返信文章、今日の夕飯のおかず、昨日読んだネット記事、来月の旅行で行ってみたいお店……と時系列もジャンルもお構いなしに脳内にふわりと入っては出て、また入ってを繰り返す考え事たち。たまにふと、小学生時代にお気に入りだったワンピース、とかいう謎のものまで浮かんでくる。

人間の脳みそは、ミステリー。情報過多であり24時間どこにいてもつながっていられるこの世の中が、その謎を複雑にしている。

スマホもパソコンもどんどんスペックが良くなるから、ますます色んなものが手に入って、色んなことができるようになる。

私たちもなんとなく、それを駆使している気になっているけれども果たして、人間の脳みそはどこまでついてきているのだろうか。

少なくとも、私のちっぽけな脳みそには、ちょっと休憩が必要なんじゃないかという診断。もちろん年初に記した目標たちのどれもが、頭を働かせて叶えていくもの。でも、今年はその中にひとつ、あえて「頭を働かせない」目標を入れてみた。

と、書くとなんだかハードルが上がってしまった。

いたって簡単なこと、「毎日音楽を聴く時間を持つ」という目標。

そんなこと、毎日通勤中にやっているよ、なんて声が聞こえてきそう。でも、そういうことではないのです。何かをしながら音楽を聴くのではなく、座って、音楽だけを集中して聴く時間を持つ、ということ。

以前から自分のメンテナンスのためにやっているヨガや瞑想が、最近とてもやりづらくなりました。うっかりしていると、頭の中で、さっき書いたメールの文面とか家の本棚の模様変えのこととかを思い浮かべていたり。これではいけない、頭をリラックスさせる時間を作らなくては。

そんなわけで今年は、ぼーっと音楽を聴く時間を持つことを決めたのです。夜、暗い部屋でぼーっと聴くのがポイント。その時間は、色んなことを考えないで、他のものに目線を送らないで、ただ、音、歌詞を辿って何かを想うだけ。

そこに明確な意味内容がなくていい。

私はほとんど音楽を享楽することができない。意味内容のないことの不安に耐えられないのだ。 ー三島由紀夫 「小説家の休暇」より

三島由紀夫はこう書いているけれども、私は今、「意味内容のあることが、世の中にありすぎる不安」の方が大きいと想うのです。

読んでいただきありがとうございました😊 素敵な一日になりますように!