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大学生という何者でも無い存在のエネルギー

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母校、北海道大学の学園祭「北大祭」が3年ぶり(4年ぶり?)に昨日から始まっています。
内地(本州)の大学の学園祭と言えば秋ですが、北大はこの時期。
梅雨前線も北海道まではなかなか上がらないので、爽やかな新緑の中、開催されます。

例年、一年生はクラスで何か出店することになっており、私もクラスの学祭委員になってしまたので、たい焼き屋をやりました。
クラスのみんなもそんなに真剣にやりたいわけでもなく、アンコとカスタードを準備して学祭っぽい安い値段で売っていました。
途中でクラスの一人が自宅でリンゴを細かく刻んで甘く煮てきた、と持ってきたので、それを中身にして売ったりもしましたが、赤字でした。
ただ、大学祭前にクラスのみんなから集めた運営資金を、大学裏の人と馬だけがいる動物園に行って、平日の道営●馬で運用した結果、資金を1.5倍にできたので、それで賄うことが出来ました。

ちなみに例年行列が出来るのは広島県人会のお好み焼き。
ただし、初日の半日くらいは技術がまだまだなので二日目からが美味しかったことを覚えています。

2年生や3年生の時はコンビニバイトをしていて、社員さんが北大祭の時期に弁当やおにぎりを多めに発注しようとするので、ビールやアルコールを多めに入れよう、と提案しました。
ただ社員さん曰く、北大祭はそんなに美味しい食べ物は出ないし、屋台でお腹を膨らまそうと思ったらお金がかかるから、絶対に食べ物系がいい、と言われ、アルコールは通常発注でした。
過去の実績からもそうだったのでしょうが、中の学生の感覚としては、アルコールは屋台でたのむと高いから、外で買っておきたい。それに屋台を運営している側も休憩時間や終了直後にスタッフが飲みたいはず、と思っていました。
結果としては、ビール類は補充が追いつかず、裏のストックヤードの箱の物が売れていく始末、食べ物は大量の売れ残りが出ていました。
私の見込みとしてもさらにずれていたのが、アルコールを提供していた屋台が、売れすぎて手元の在庫がなくなり、大急ぎで買いに来た、というものでした。

私がいた頃からも、学生の飲酒による死亡事故が起きていたこともあり、2005年からは飲酒禁止となりました。

こうなると、利益率が高い商品が少なくなるということもあり、なかなか初めての学園祭出店で黒字になるということは難しいだろうと思います。

コラムを書いていると、大学時代の同級生がメッセージをくれて、「メインストリートを歩いただけで、若人の熱気に当てられてお腹いっぱい胸いっぱい」と写真を送ってくれました。
仲間と目的が無くても集まっているだけで楽しい、という時間を過ごしている人達のエネルギーは凄いだろうな、と写真を見ても感じました。

あの頃、同級生だった面々で、今でもFacebookで繋がっていたり、時折連絡を取る何人かがいます。
公務員も都道府県庁、政令市、地方市と様々、民間企業に勤めたけど、数年で大学に戻った人や雑誌ライターになった人もいました。
大学で研究を続けて、今は国立大学の准教授になっている人もいます。

私が生まれた1978年はちょうど「失われた10年」の頃に大学卒業にぶつかり、非正規雇用になった知人も多くいます。
そうした中で大学の友人のほとんどは、正規雇用か大学院進学でした。
しかし、今もその頃のままの職が続いている人はほぼ見かけません。
事情は色々とありますが、みんな職を含め変化していってます。

変化に身を置くことができたのは、今は何らか肩書きを持つ身であっても、あの頃何者でも無かった仲間達と過ごした時に浴びたエネルギーの塊が、今も自分の背中をまだ押してくれているからではないかと思います。

そんなことを書いていたら、友人達に会いに行きたくなりました。
北海道に会いに行こうかな。

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