ノウハウコレクターからの脱却
これから何かを学びたいと考えているみなさんに、少しでもお役にたてればという思いで書きました。
社会人になってからこれまで、「学ぶこと」に1000万円以上のお金を投資しました。学ぶ側だけでなく、教える側でも20年近くの経験があります。
両方を経験し、私が学んだ中から2つの学びと、いま学んでいることを紹介したいと思います。
学歴ロンダリング
マネーロンダリングはみなさんご存じかと思います。悪いことして得たお金をきれいなお金に洗浄するという意味で使われます。
学歴ロンダリングとは、卒業した大学よりレベルの高い(偏差値の高い)大学院に進学し、最終学歴をよりよく見せるといった意味で使われます。
学歴を聞かれるときは最終学歴を聞かれることが多いので、自身の経済価値をあげる方法として注目されました。私は、2005年4月(32歳)に働きながら大学院に入学し、2007年4月(34歳)に卒業しました。「学歴ロンダリング」という書籍がでたのは2008年なので、少しだけ時代を先取りした形となりました。
今でこそ、社会人が働きながら大学院に通学するのは珍しくないですが、当時は社会人を受け入れる大学院も少なく、卒業したあとの転職活動では、「働きながら大学院を卒業したの? すごいですね」と、ほとんどの企業で言われたことを思い出します。
結果として学歴ロンダリングに成功しましたが、もちろんそれを目的として大学院に通学したわけではありません。大学院を選んだ理由は、30歳のときに金融機関へ転職し、自身の無知に気づいたからです。
「無知の知」
ソクラテスの名言とされていますが、「自分に知識がないことに気づいた者は、それに気づかない者よりも賢い」という意味だそうです。
大学院での学びは人生において大きな分岐点となりました。
負のスパイラルから脱出
大学院を卒業してからも学びに対する意欲だけは強く、あれやこれや手を出しましたがその多くが身につかなかったです。読者のみなさんはいろんなセミナー、講座をわたり歩いたりしていませんか? まさに私がその状態でした。
49歳のとき広告で目にしたのが、4つの大学が連携して行っていた産学連携教育イノベーター育成プログラムです。その中に「インストラクショナルデザイン指導力育成コース」がありました。「インストラクショナルデザイン」とは、「教育設計」のことです。
当時は短期大学で非常勤講師や、企業での研修講師をしていたこともあり、受講者のやる気、モチベーションをあげるにはどうしたらよいかということを考えていました。
約半年ほどの講座でしたが、これを学んだことでなぜ私が学びの負のスパイラルにはまっていたのかよく理解できました。
「ノウハウコレクター」だったのです。
これまで私が参加してきたセミナーや講座は「インプット」のみ、もしくはアウトプット10%未満のものばかりでした。よく考えてみると、大学院で修士課程を卒業するには修士論文を書く必要があります。
教授から教えてもらうインプットはほとんどなく、研究の方法を教えてもらい自身でアウトプットする必要がありました。
これから何か学びたいと思っている人に、ぜひ知っておいてもらいたいことがあります。選ぶ基準は、80%以上アウトプットができるものを選択すると間違いないということです。奇しくも私が学んできた中で費用対効果が高かった2つの学びはともに大学が提供してくれたものとなります。
師匠に出会う奇跡
私が師匠と呼べる人は社会人1年目に配属された住宅展示場の店長です。今があるのはまちがいなくその師匠のおかげです。28年前に赤ペンで丁寧にフィードバックされた日報はまだ手元にあります。
50歳になり師匠と呼ばれることはあっても、自分が師匠と呼べる人はもう現れないだろうと思っていました。
昨年末、「書く」仕事の依頼を本格的にうけるようになりました。28年営業をしてきた私は「話す」スキルはあっても「書く」スキルがなかったので「セールスライティング」の基礎を学べる講座を探していました。資料を取りよせたり、無料セミナーに出てみたり。
講座を選択する基準はもう明確にありましたので、「アウトプット」中心のものをかたっぱしに調べました。当時はnoteの存在をよく知らなかったので今思えばnoteで調べたらすぐにたどり着けたのにと思っています。
最終的に選択したのは、「ものかきキャンプ」です。「まよまよ」先生こと、野口真代さんが主宰されています。まだ卒業していませんが、「私の学び直し」にどうしても参加したくて卒業できるかどうかわからない状態で書いています。
まだ2回講義が終わっただけなので内容をお伝えすることはできませんが、これまでいろいろなことを学んできた中で一番の学びを得ることができています。インプット量も半端ないですが、想像以上のアウトプット量はつねに脳が汗をかいている状態です。
セールスライターのスキルを学ぶ目的で入りましたが、現役の取締役営業本部長として仕事をする上でマーケティングやweb解析、顧客心理など多岐にわたって役に立つことばかりで目からうろこが何枚もおちまくりの状態です。
たくさんの同期生や兄姉弟子さんたちが師匠のことをお伝えされているので、note検索で「#ものキャン」と検索してみてください。まさかこの歳になっても師匠と呼べる人と出会えるとは思っていませんでした。
「ノウハウコレクター」にならないこと
「弟子になる」気持ちで取り組むこと
2つは「学びの道しるべ」
以上が「私の学び直し」です。
これから何か学びたいと考えているみなさんに、少しでもお役にたてれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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