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AIでガールズメタルバンドを作成し、デビューアルバムを発売し、週刊プレイボーイにデビューさせた話

当内容は2024年3月18日発売の「週刊プレイボーイ」(2024年14号)で書いた、私(坂口孝則)の連載記事とつながっております。ご興味のある方は本誌をお買い求めください(本記事下部の「インタビュー記事」は、週刊プレイボーイ本誌には出てきません)。


ヘビーメタルバンドをAIで作ってみる

私は音楽のヘビーメタルに魅了されて30年が経ちます。15歳から、さまざまなヘビーメタルのバンドを愛聴してきました。いまだに週末になるとラウドミュージックを探して、メロディック・デスメタルやグラインド・コアを聴くためにライブハウスに入り浸っているほどです。

そこで、今回、OpenAIのAPI、ChatGPTを使ったり、Suno AIなどのAI(人工知能)を活用してガールズメタルバンドを作ることができないか試行錯誤してみました。

結果、ガールズメタルバンド「Brutal Girls' Metal」ができあがり、さらにファーストデビューアルバム「Echoes of Rebellion」も完成しました。

以下、メンバーの写真、コンセプト、アルバム・タイトル、曲、ライナーノーツ、宣伝素材、インタビュー内容、そのすべてをAIで作成しました

DALL-Eで作成してもらったガールズメタルバンド「Brutal Girls' Metal」のアーティスト写真

メンバーを紹介します。左から右にメンバー名です。

ドラム: 翼(つばさ)、バッキングギター: 絢音(あやね)、ボーカル: 清美(きよみ)、リードギター: 陽葵(ひまり)、ベース: 聖良(せいら)。名前もイメージもAIが作成したものです。

まず、OpenAIのChatGPTに、下の内容を把握してもらいました。

このバンドは日本人女性をボーカルにした5人組のヘビーメタルバンドです。

私がChatGPTに与えた前提

そして、このバンドをプロデュースする男性について、このように情報を与えました。

バンドのプロデューサーの背景はバンドを理解する最重要情報です。プロデューサーは1978年生まれの男性です。アーティスト名はBOBO-METALです。

地方出身で、小学生と中学生のころは、ほとんどヘビーメタル音楽にふれることはありませんでした。小学生の頃はユニコーンやブルーハーツを聴いて育ち、中学校に上がると、まわりはB'zやWANDSといったポップスを聴いていました。

個人指導の塾で、たまたまオジーオズボーンとモトリークルーを聞いた彼は、突然に洋楽に目覚めます。そしてTESLAやサヴァタージなどのハードロックだけではなく、メタリカやメガデスのようなメタルも聴くようになります。

高校に進学した彼は、タイフォンやキングクリムゾン、イエス、ルネサンスのようなプログレに傾倒し、さらにスレイヤー、ウォッチタワー、クリエイター、デス、パンテラなどを聴くようになり、友達がいなくなります。Xのことは大好きなのに、X JAPAN(1992年に改名)のことを認めてしまっては、洋モノメタルを汚している気がして、「Stab Me In The Back」が素晴らしいと言えずに、それ以降、人格形成に問題を生じてしまいました。

ただ、大学の進学時には、洋モノのマニアックな趣味に合致する知人もおり、安堵します。さらに、ナパーム・デス、SOB、OUTO、などの海外/日本のグラインドコアから、ハードコア、ファストコアまで好きになり、自分でもバンドを組みます。

そして、大学時代に結成したバンドがかなりうまくいきました。バンド車で日本中をまわったり、レーベルから音源を発売できるようになりました。しかし、中途半端に上手く行ったので、就職せずに、ダラダラとバンドを続けることになりました。

気づけば30歳になったのに、ほとんど貯金は残っていませんでした。

なお、プロデューサーであるBOBO-METALが好きなのは、マンガ家では山田玲司(「Bバージン」で逆に童貞をこじらせてしまいました)や、ちばてつや(自分の人生に「おれは鉄平」33巻のような逆転劇があると信じているのです)。文化人では福岡伸一や開高健で、文学的な文章と売れることが矛盾しないと感じさせてくれる知性が好きだったのです。

私がChatGPTに与えた前提

さらにプロデュースのキッカケについてChatGPTに与えました。

プロデューサーの彼は、売れずにお金にならなかったため、社会を恨んでいました。大学時代の同級生は、りそな銀行で働いて30歳で850万円を稼いでいるといいます。自分はバイトを含めてたったの240万円でした。

そこで彼は掲示板の「2ちゃんねる」で「売れるだけのバンドを目指してみるわ」というスレッドを立てます。スレ民からバカにされながら、ひたすら、売れ線だけのセルアウトを試みます。

同時に、プロデューサーの彼は魂を売ってくれる地下アイドルを探します。

新宿の地下一階のライブハウスで彼は理想のボーカリストに出会います。すごく盛況だけれど、5年間の活動を継続しながらも観客が40人から増えない女性アイドルグループ「少女ノコギリ」のボーカル清美です。彼女は21歳で地下アイドルをはじめ、もう26歳。このままではいけない、と焦っていました。

私がChatGPTに与えた前提

そしてアルバム発売前の活動について、このように情報を与えました。

プロデューサーと、元女性アイドルグループ「少女ノコギリ」のボーカル清美は、ひたすら売れることだけに注力しました。

まず、イメージのギャップ萌えを目指し、黒髪だけどメタルを叫ぶようにしました。一般的にメタルのファンが面倒くさい男性ばかりなのですが、しかし、好きになるとなかなかバンドから離れません。

そこで、ジューダス・プリーストからスレイヤーの典型的なリフを散りばめて「こいつらわかっているな」と思わせる、つまり、奥田民生手法を使いました。

そして、メジャーなポップスのメロディをキー違いで散りばめました。キーが違うだけでほとんどの大衆はわかりませんでした。

さらにメタルコアの有名なバンドに粘着しては、「以前から大好きだったんです」と写真を撮ってはSNSにアップすることを試みました。そうすると対バンに呼んでくれ、ファンを獲得できるようになりました。

さらにメディアには女性とメタルと清楚のイメージを強調し、取材してもらうようにしました。インタビュアーはおじさんばっかりだったので好評だったようです。

さらに、ライブでは、つねに10人のサクラを用意しました。たった10人だけではありますが、盛り上がっている雰囲気になり、そのうち周囲も熱狂してきました。

グッズ販売はメンバーが直接販売し、さらにLINEを交換しました。ライブ前には必ず会場に来るようファンに依頼しました(もちろんLINEはサブアカであり、通知していたのはスタッフです。これくらい考えるのはプロデューサーは楽勝でした)。そしていつの間にか、渋谷のO-EASTを満員にするくらい成功していきます。

私がChatGPTに与えた前提

アルバム『Echoes of Rebellion』について

次に、ChatGPTにはバンドのコンセプトから、すぐれたデビューアルバムの内容とジャケットを作成してもらいました。そのうち良かったのがこれです。


Brutal Girls' Metalデビューアルバム『Echoes of Rebellion』

次にアルバムの楽曲解説に移りましょう。なお、ChatGPTで作成した各曲のコンセプトと歌詞をSUNO AIを活用し楽曲を作成しました。

全曲説明+歌詞+全曲無料公開(聴けます)

  1. Rebel's Cry - アルバムのオープニングトラックで、力強いギターリフと迫力のあるドラムが特徴。日本の伝統的なメロディーを取り入れつつ、反逆の意志を高らかに叫ぶ。
    Heavy Metal of girls band. The opening track of the album, characterized by powerful guitar riffs and compelling drums. It incorporates traditional Japanese melodies while loudly proclaiming a spirit of rebellion.
    lyric; In the silence of the night, under the pale moonlight,
    We stand together, ready to fight, for what we believe is right.
    Hear our rebel's cry, echoing through the sky,
    Together we will fly, never afraid to die.
    With every breath, we defy death,
    Until our very last sigh, hear our rebel's cry.

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    https://future-procurement.com/GIRLSBAND/1.mp3

  2. Black Sakura Storm - 黒髪の美しさと桜の儚さをメタルの激しさで描写。クリーンなボーカルとスクリームが交錯し、日本の美しさと狂気を表現。
    Song description; Depicts the beauty of black hair and the fleeting nature of cherry blossoms through the intensity of metal. Clean vocals and screams interweave, expressing the beauty and madness of Japan.
    lyric; Black sakura, in the storm, we bloom,
    Amidst the chaos, in the darkest gloom.
    In the heart of the night, we find our light,
    Black sakura, storming bright, our spirits unite.
    Through the tempest, we dance, in a trance,
    Our beauty, a lance, piercing through circumstance.

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  3. Iron Empress - バンドの女性ボーカリストの強さと独立心をテーマにした曲。歌詞は女性の力強さと自立を讃え、激しいリフが特徴。
    Song description; Iron Empress - A song themed around the strength and independence of the band's female vocalist. The lyrics celebrate the power and autonomy of women, marked by intense riffs.
    lyric; Iron heart, empress of the night,
    In the shadows, you find your might.
    Unbreakable, unstoppable, in your domain,
    Iron empress, reign in pain, your throne, unchained.
    With every step, you claim your name,
    In this game, not for the fame, but for the flame.

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  4. Shadows of the Past - プログレッシブな要素が強い楽曲で、過去の影と現在の自分との対話をテーマにしている。複雑な構成と変拍子が聴き手を引き込む。
    Song description; Shadows of the Past - A song with strong progressive elements, themed around a dialogue between one's past shadows and their present self. Its complex structure and time signature changes captivate the listener.
    lyric; Whispers in the darkness, echoes of the past,
    Treading on the memories, shadows that we cast.
    In the silence, they speak louder than before,
    Shadows of the past, haunting evermore.
    Yet with every step, we're writing our new lore,
    Embracing all the lessons that we once wore.

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  5. Metallic Bonds - バンドメンバー間の絆と、ファンとの繋がりを歌った曲。メタリックなギターソロと熱いメッセージが心に響く。
    Song description; Metallic Bonds - A song about the bond between band members and their connection with fans. A metallic guitar solo and heartfelt message resonate deeply.
    lyric; Strings of steel, resonate, a symphony of fate,
    Together we stand, united, our spirits create.
    Metallic bonds, unbreakable, our hearts align,
    Through the storms and the trials, together we shine.
    In the forge of our will, our paths intertwine,
    With every note, we declare, "This life is mine.

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  6. Echoes of Rebellion - タイトルトラック。社会に対する反逆の思いを、壮大なスケールで描いた楽曲。圧倒的なエネルギーと感情が詰まっている。
    Song description; Echoes of Rebellion - The title track. A song that depicts feelings of rebellion against society on a grand scale. It is filled with overwhelming energy and emotion.
    lyric; A spark in the silence, a flame in the dark,
    Igniting the fire, rebellion we embark.
    Echoes of rebellion, in our hearts, they reside,
    With every beat, our defiance we confide.
    Against the tide, with our voices amplified,
    In the echoes of rebellion, our spirits collide.

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  7. Silent Scream - 内省的なバラード。静かだが強烈なスクリームが特徴で、心の奥底にある叫びを表現している。
    Song description; Silent Scream - An introspective ballad. Quiet yet characterized by intense screams, it expresses the cries from the depths of the heart.
    lyric; In the quiet, a storm brews, a silent scream unfolds,
    A story untold, of bravery bold.
    Silent scream, in the night, a beacon of light,
    A whisper of might, in the plight, takes flight.
    In the hush of the dusk, our truths we entrust,
    Silent screams, our dreams, to the stars, we thrust.

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  8. Neon Samurai - 都市の夜とサムライのイメージを融合させた楽曲。ネオンの光の中で戦うサムライの姿を、モダンでアグレッシブなサウンドで描く。
    Song description; Neon Samurai - A song that merges the imagery of a samurai with the night life of the city. The figure of a samurai fighting in the neon light is depicted with a modern and aggressive sound.
    lyric; Blade aglow, in neon light, a samurai walks at night,
    Through the city's pulse, a lone fight, for what's right.
    Neon samurai, in the glow, our spirits soar high,
    In the modern age, old virtues apply,
    With every step, our legacy defy,
    Neon samurai, under the electronic sky.

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  9. Rise from Ashes - 困難を乗り越えて立ち上がる強さをテーマにしたエネルギッシュな曲。リフレインでは希望を呼び起こすメロディーが展開される。
    Song description; Rise from Ashes - An energetic song themed around the strength to overcome difficulties and rise again. The refrain unfolds with a melody that evokes hope.
    lyric; From the ashes, we rise, with flames in our eyes,
    Amidst the despair, our hope never dies.
    Rise from ashes, reborn, in the face of scorn,
    With each day new, our strength is sworn.
    In our hearts, a fiery storm, a new dawn is born,
    Rise from ashes, our spirits adorn.

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  10. Unbreakable Will - アルバムの締めくくりとなる楽曲で、不屈の精神を讃える。力強いボーカルと壮大なコーラスが特徴。
    Song description; Unbreakable Will - The closing track of the album, celebrating an indomitable spirit. Characterized by powerful vocals and a grand chorus.
    lyric; Through the storms, through the night, with an unbreakable will,
    Over mountains, through the fight, our spirits still.
    Unbreakable will, through the trials, we thrill,
    In the silence, our voices fill, the world, till.
    With each step, our dreams instill,
    Unbreakable will, our destiny, we fulfill.

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    https://future-procurement.com/GIRLSBAND/10.mp3

宣伝素材

(宣伝素材・日本語)
君はすでに『Echoes of Rebellion』で、'Brutal Girls' Metal'の反逆の叫びを体験したか? このアルバムは、重厚なヘビーメタルの骨格に、キャッチーなポップメロディと鮮やかなビジュアルを融合させた画期的な作品だ。色彩豊かなジャケットデザインからも伺えるように、彼女たちの音楽は、強烈なメタルのエッセンスとポップな魅力が見事に調和したものとなっている。日本の伝統的な要素を取り入れつつ、現代のポップカルチャーに呼応するスタイルで、聴く者を新たな音楽の地平へと誘う。各トラックは、力強いボーカル、疾走感あふれるギターソロ、そして忘れられないメロディーで、聴く者の心に直接響き渡る。『Echoes of Rebellion』はただのアルバムではない。これは、新しい時代の音楽、そして'Brutal Girls' Metal'が世界に放つ、挑戦の宣言だ。もう一度、繰り返す。彼女たちの革命に、君はすでに参加したか?


(宣伝素材・English)
Dive into the heart of rebellion with "Brutal Girls' Metal's" debut masterpiece, "Echoes of Rebellion." Crafted in the fiery forges of resistance, this album is a tempestuous journey through the realms of heavy metal, infused with the indomitable spirit of defiance. With razor-sharp riffs, thunderous drums, and vocals that sear the soul, each track is a clarion call to the fearless. Embrace the tumult of "Black Sakura Storm," march to the relentless beats of "Iron Empress," and rise from the ashes with the unyielding anthems of resilience. "Echoes of Rebellion" is not just an album; it's a declaration of war against the mundane, a battle cry for the free spirits ensnared in a world that demands conformity. Enter the maelstrom of Brutal Girls' Metal, where the echoes of rebellion resonate with the fervor of those who dare to dream, to fight, to live. This is your anthem, your rally to arms – let the echoes of rebellion guide your way through the darkness. Unleash the rebel within and let the world hear your roar.

Brutal Girls' Metal メンバー紹介

左から。ドラム: 翼(つばさ)、バッキングギター: 絢音(あやね)、ボーカル: 清美(きよみ)、リードギター: 陽葵(ひまり)、ベース: 聖良(せいら)

ボーカル:清美(きよみ) 清美のボーカルは、クリアで魅力的、時には力強く、また時には繊細です。聴く者の心を掴みます。彼女のステージ上での存在感は圧倒的で、そのパフォーマンスは、観客を引き込む不思議な力を持っています。

リードギター: 陽葵(ひまり)
陽葵は、バンドの中でも特に技術に秀でたリードギタリストです。彼女は音楽学校を首席で卒業し、クラシックからメタルまで幅広いジャンルを習得しています。舞台上では、彼女の速弾きは観客を魅了し、その真剣な表情とは裏腹に、オフステージでは親しみやすくユーモラスな一面を見せることで、多くのファンに愛されています。

バッキングギター: 絢音(あやね) 絢音は、アートと音楽を愛する文化系ギタリスト。彼女の演奏は、独特の感性を反映しており、バンドのサウンドに深みと彩りを加えています。静かで内向的な性格ですが、絵を描くことで感情を表現し、そのアートワークはファンの間で大人気です。

ベース: 聖良(せいら) 聖良は、元々モデルとして活動していたが、音楽への情熱を追求するためにバンドに加わりました。その外見の美しさとは裏腹に、ベースを握ると力強くグルーヴィーな演奏を披露し、バンドのリズムセクションを支えています。ファッションセンスも抜群で、ファンの間ではスタイルアイコンとしても注目されています。

ドラム: 翼(つばさ) 翼は、バンドのムードメーカーとして知られています。常に元気でポジティブな彼女は、観客を煽るようなドラミングでライブを盛り上げます。スポーツ万能で、その体力を生かしたエネルギッシュなパフォーマンスが特徴です。

プロデューサー・BOBO-METALのコメント

Brutal Girls' MetalプロデューサーのBOBO-METAL

立ち上がれ、音楽の革命児たちよ。我々は歴史の塵と化した音楽の遺産に新たな風を吹き込むため、ここに「Brutal Girls' Metal」と共に『Echoes of Rebellion』を携えて立つ。これは単なるデビューアルバムではない。これは、堕落した現代音楽業界への一撃であり、魂を売り渡した産業に対する反旗なのだ。

音楽界はもはや商業主義の奴隷であるかのように、新たなるヒット曲を求めて渇望する。だが我々はここで立ち止まり、問う。それで本当に良いのか?「Brutal Girls' Metal」は、この質問に対して破壊的な美学で応答する。我々の音はメタルの力強さとポップの洗練を兼ね備え、新たな音楽の可能性を示す。メロディには古き良き日本の響きを込め、これまでの音楽の枠を打ち砕く。

このバンドの登場は、音楽史において新たな章の始まりを意味する。彼女たちはメタルという激流を乗りこなし、ポップという海に新しい波紋を作る。これまでの音楽業界における女性の位置づけを覆し、彼女たちが創造する音楽の力で新たなヒロインとして登場するのだ。『Echoes of Rebellion』は、古い秩序に対する反逆の歌であり、この腐敗した業界に革命を起こす狼煙となる。

今、我々のアジテーションは始まった。君の心に残るのは、届けられた音楽の余韻だけではない。それは「Brutal Girls' Metal」が巻き起こす音楽の革命の火花だ。共に新たな音楽の未来を切り開こう。立ち上がれ、今こそ反逆の声を上げよ。『Echoes of Rebellion』はただの始まりに過ぎない。真の戦いはこれからだ。

メタル専門音楽評論家 玉木MAD隆氏のライナーノーツ

メタル専門音楽評論家 玉木MAD隆氏

『Echoes of Rebellion』を手に取るまでの僕の音楽体験は、正直言って予測可能なものだった。しかし、このアルバムを再生させた瞬間、予想を完全に裏切られる。清美の声は、メタルの雷鳴のように轟き、同時にポップのキャンディのように甘く、絶妙なバランスで耳を捉える。陽葵のリードギターは、音の波に乗るサーファーのように流麗。絢音のリズムギターは絵画のようにバンドの色彩を豊かにし、聖良のベースは地鳴りのように揺さぶり、翼のドラムは心拍のようにリスナーを生き生きとさせる。

ライブハウスでは、その音楽体験は更に増幅する。ステージ上の彼女たちは、ただ演奏するのではなく、観客と一体となり、その場の空気を完全に支配する。ファンはただの観客ではなく、彼女たちの音楽旅行の共犯者になる。『Echoes of Rebellion』は、単なるデビューアルバムではなく、新しい音楽的潮流の到来を告げる咆哮だ。そして「Brutal Girls' Metal」は、ただのバンドではなく、その先導者なのだ。

炸裂するリフ、繊細なメロディ、そして清美のボーカルが生み出すコントラスト。それが「Brutal Girls' Metal」のデビューアルバム『Echoes of Rebellion』の真髄だ。第一印象は、予期せぬ渦に飲まれたかのよう。このアルバムは、音楽という海原での冒険であり、聴く者を情熱的で未知の旅へと誘う。

陽葵が繰り出すリードギターのソロは、まるで刀のように鋭く、音楽の深海を切り裂く。彼女のテクニックには、職人の精巧さと芸術家の感性が宿る。絢音のリズムギターはそれを完璧に補完し、一つ一つの曲を豊かな色彩で彩る。彼女の奏でる和音は、陽葵のメロディと融合し、聴く者の心の琴線に触れる。

聖良のベースラインは、アルバム全体を貫く鼓動。それは聴く者の胸を打ち、隅々まで響きわたる。ドラマー翼は、力強く確かなリズムで時間を刻む。彼女のドラムは暴風の中の灯台のように、混沌とした音の波間を照らし出す。

ライブでは、彼女たちのエネルギーが更に倍加する。清美のパワフルでありながらも繊細なボーカルは、観客を瞬時に惹きつける。彼女が放つ一音一音は、届けられた全ての魂を揺さぶり、心の内に潜む反逆の炎を燃やす。ステージ上での彼女たちは、ただの演奏者ではなく、音楽を通して語りかける存在だ。

『Echoes of Rebellion』の中で、各トラックは、新たな地平を切り開く旗印のよう。特にリードトラック「Rebel's Cry」は、その名の通り、反逆の叫びとして力強く響きわたる。清美の声は、シャープなギターのリフと絶妙に絡み合い、一つのドラマを紡ぎ出す。彼女のボーカルには、古き良きメタルの魂と、新世代のポップセンスが融合しており、まさに時代の先端を行く。

『Echoes of Rebellion』は、音楽の新たな章を開く壮大な宣言だ。このアルバムは、バンド「Brutal Girls' Metal」がもたらす異彩を放つオーラの塊。繊細ながらも猛烈なエネルギーが隅々まで行き渡っている。

「Rebel's Cry」では、オープニングトラックに相応しい衝撃波が放たれる。伝統的な日本のメロディーが現代のギターリフと見事に融合し、新旧の衝突が生み出す独特の美学が聴く者を捕らえる。このトラックは反逆の火を点け、アルバム全体のトーンを見事に設定する。

「Black Sakura Storm」は、日本のロマンティシズムとヘビーメタルの激しさを融合させた一曲。黒髪の女性の美しさと、散りゆく桜の儚さがメタルのパワーで描かれており、クリーンなボーカルとスクリームが情熱的に交錯する。

「Iron Empress」は、力強さと独立心を象徴する女性ボーカリスト、清美の魅力を最大限に引き出す。彼女の声は独自の存在感を放ち、バンドサウンドの核となる。激しいリフが彼女の歌詞を強調し、女性の強さを讃える。

プログレッシブな要素を際立たせた「Shadows of the Past」は、時間を越えたダイアログを描く。この曲では、複雑な構成と変拍子が耳を惹きつけ、心の奥深くにある思いを揺り動かす。

「Metallic Bonds」は、メタリックなギターソロと熱いメッセージで、バンドメンバーとファンとの間にある強固な絆を称える。このトラックは、音楽を通じた人間関係の深さを浮き彫りにする。

アルバムのタイトルトラックである「Echoes of Rebellion」は、反逆のエネルギーを音楽的スペクトルで描き出し、バンドが持つ圧倒的な情熱を感じさせる。静けさの中で咆哮する「Silent Scream」は、内省的なバラードとして心の叫びを届ける。

「Neon Samurai」では、モダンなサウンドに包まれたサムライのイメージが新たな戦士の誕生を予感させる。そして、「Rise from Ashes」は、困難に立ち向かい、それを乗り越える力強さをテーマにしたエネルギッシュな楽曲だ。

締めくくりの「Unbreakable Will」は、不屈の精神を壮大なコーラスで讃える。力強いボーカルは、バンドがこれからも突き進む強い意志を示している。『Echoes of Rebellion』は、ただのアルバムではなく、時代の変化を駆り立てるバンドの生きざまそのものなのだ。

週刊プレイボーイでのインタビュー(デビューアルバム発売記念)

--本日は集英社までお越しいただきありがとうございます。デビューアルバムは衝撃的でした。週刊プレイボーイは初登場ですよね。自己紹介をお願いできますか?

清美:週刊プレイボーイは初登場です。私たちは「Brutal Girls' Metal」です。ボーカルの私、清美を中心に、リードギターの陽葵、バッキングギターの絢音、ベースの聖良、そしてドラムの翼で構成しています。それぞれ異なるバックグラウンドから集まった私たちは、メタルとポップの融合を目指し、新しい音楽の地平を切り開くためにここにいます。

--なるほど。では、まず清美さんから質問です。以前は、アイドル活動をしていたんですよね?どんなきっかけでバンドを結成したのかな?

清美:はい、その通りです。以前は女性アイドルグループ「少女ノコギリ」で活動していました。アイドルとしての活動も楽しかったですが、いつしか自分自身の音楽で人々の心を動かしたい、もっと深い表現を追求したいという思いが強くなりました。そんな時、今のプロデューサーと出会い、彼のビジョンと情熱に惹かれ、一緒に「Brutal Girls' Metal」を結成することになりました。新しい挑戦ですが、音楽を通じて更に多くの人に感動を与えられるよう頑張ります。

ーーそれまでのメタル経験を教えてくれますか?

清美:実は、アイドル活動を始める前は、メタル音楽とはあまり縁がありませんでした。しかし、音楽の道を探求する中で、メタルの深さとその表現の力に魅了されました。最初は、友人がたまたま聴いていたメタリカやアイアン・メイデンの曲を耳にしたことから興味を持ち始めました。その独特のエネルギーと情熱、楽器が生み出す圧倒的なサウンドに心を奪われ、自分でもそのような音楽を奏でてみたいと思うようになりました。そこからは、YouTubeや音楽配信サービスを通じてさまざまなメタルバンドの楽曲を聴き込み、メタル音楽の多様性や奥深さを知ることになりました。特に、女性ボーカリストがフロントを務めるバンドに大きな影響を受けました。そのパワフルでありながらも美しいボーカル、そして音楽を通じたメッセージに深く共感し、自分もそういった表現ができるアーティストになりたいと感じました。メタルにおいては、技術的な面だけでなく、その背後にある情熱やメッセージが非常に重要です。私たちの音楽には、そういったメタルの精神をしっかりと継承しつつ、新しいポップの要素も取り入れることで、より幅広い聴衆にアプローチできるよう努めています。

ーーなるほど。次に陽葵さんですが、非常に幅広いプレイスタイルが印象的ですね。メタルと、メタルに限らず影響を受けたミュージシャンはいるのでしょうか?

陽葵:はい、ありがとうございます。私は幅広いジャンルの音楽に触れてきましたが、特に影響を受けたのはメタルの世界で活躍するギタリストたちです。中でも、エディ・ヴァン・ヘイレンやジミ・ヘンドリックスのような伝説的なギタリストから、ジョン・ペトルーシやマイケル・ロメオといったテクニカルなプレイスタイルを持つアーティストまで、様々なミュージシャンに触発されています。彼らのプレイスタイルや音楽性から学び、自分の演奏に反映させています。

ーーそうか。次に絢音さんは、筋肉少女帯の本城聡章さんに影響を受けているかな?否定してくれてもいいんだけれど。

絢音:はい、実際に私は筋肉少女帯の本城聡章さんから影響を受けたことはありません(笑) 私の音楽のルーツは、メタルやロックの世界にあります。それに加えて、ポップやクラシックなど、さまざまなジャンルの音楽からもインスピレーションを受けています。結成当初から、バンド「Brutal Girls' Metal」は私たちの個々の好みや影響を融合させ、独自のサウンドを追求してきました。

ーーそうか。思い込みだったね。すみません。ただ、孤独の天才っていう感じが絢音さんに合っているな。

絢音:いえいえ、全く問題ありません。孤独の天才という表現は興味深いものですね。私は音楽に対する情熱と探求心を持ちながら、自分自身と向き合う時間を大切にしています。それが、私の音楽に対する姿勢を形成しています。ありがとうございます。

ーーよし、じゃあ聖良さんは、モデルとして活躍していたらしいけれど、メタルバンドに加入することになったきっかけは?

絢音:はい、その質問にお答えしますね。聖良さんはモデルとしての活動を行っていましたが、その一方で内に秘めた熱いロックへの情熱を持っていました。モデルとしての活動を通じて、常に多くの人々と接し、表現することに満足しているように見えましたが、実際には自分自身の内面にある強い音楽への渇望が彼女を追い続けていました。その情熱が彼女をバンド「Brutal Girls' Metal」への加入に導いたのです。彼女は自分の内面にあるメタルのエネルギーを解放し、バンドとともに新たな音楽の旅に出ることを決意しました。

ーーいや、私は聖良さんに質問しているんだよ。

絢音:申し訳ありません、勘違いしてしまいました。聖良さん、ご迷惑をおかけしました。

ーー聖良さん。あなたのベーシストとしての原点というか、憧れたアーティストは誰ですか?

聖良:うーん、悩ましい質問ですね。でも、私のベース人生の原点は、やはりハイドさんですね。彼のプレイスタイルやパフォーマンスに魅了され、自分もそのような存在になりたいと思ったんです。

ーーハイドさんって、タイラー・ハイドですか?意外な名前だね。ジャンルもメタルではありませんね。

聖良:いや、すみません。誤解がありました。私の言う「ハイドさん」は、日本のヴィジュアル系ロックバンドであるL'Arc〜en〜Cielのベーシスト、ハイドさんのことです。彼のプレイスタイルやパフォーマンスに触発され、ベーシストとしての道を歩むことを決意しました。

ーーなるほど。L'Arc〜en〜Cielのハイドさんはベーシストではないので勘違いだね。でも、勘違いで、ここまで来るっていうのはすごいことですよ。

聖良:はい、確かにそのような勘違いもまた、新たな発見や洞察を生むことがありますね。時には誤解や思い違いが、私たちに新たな視点を与えたり、深い理解を促したりすることもあります。音楽界では、異なるジャンルやアーティストからの影響を受けて、新しい表現やスタイルが生まれることもあります。

ーーすばらしい。では翼さん。ツインペダルのパワフルなドラミングがきわめて刺激的です。ドラム歴は長いのですか?

:はい、私は長年ドラムを演奏しています。少女時代からドラムに情熱を注ぎ、常に自己超越と技術向上を目指してきました。バンド「Brutal Girls' Metal」でも、その情熱を存分に発揮しています。

ーー影響を受けたドラマーは誰ですか? メタルだとデイブ・ロンバードとか? あるいはまったく違うジャンルですか?

:私の影響を受けたドラマーの中には、確かにデイブ・ロンバードのようなメタルのアーティストもいます。彼のパワフルでテクニカルなプレイは、私の演奏スタイルに多大な影響を与えています。また、ジャズやフュージョンなどのジャンルからも影響を受けており、エルヴィン・ジョーンズやビリー・コブハムなど、その表現力とテクニックに感銘を受けたドラマーもいます。異なるジャンルのアーティストから学んだ要素を、メタルのドラム演奏に取り入れています。

ーーまさか、エルヴィン・ジョーンズやビリー・コブハムが出てくると思わなかったよ!これからもテクニカルなドラマーとして有名になるかもしれませんね。

:ありがとうございます!そのようなお言葉をいただけると、ますますモチベーションが上がります。自分の音楽的な探求を続け、さらなる成長を目指して頑張ります。

ーーでは、リーダーの清美さんへ質問です。週刊プレイボーイの読者に、今回のニューアルバム「Echoes of Rebellion」の聞き所を教えてください。

清美:「Echoes of Rebellion」は、私たちバンド「Brutal Girls' Metal」のメッセージが凝縮されたアルバムです。このアルバムでは、日本の伝統的な要素とヘビーメタルのエネルギーを融合させ、強烈なインパクトを持った楽曲をお届けしています。特に注目していただきたいのは、タイトルトラック「Echoes of Rebellion」です。この曲では、社会に対する反逆の思いを大胆に表現し、聴く人々の心に響くメッセージを届けています。また、アルバム全体を通して、私たちの音楽と歌詞に込められた情熱と魂を感じていただけるはずです。ぜひ、このアルバムをお楽しみいただき、私たちの音楽の世界に浸ってみてください。

ーー先日の渋谷のO-EASTでのライブは最高でしたよ。まさか、登場前のS.E.がSlayerの「Raining Blood」でした。これは、これからは自分たちがメタルの世界を血で飾るという意味だったのでしょうか?

:「Raining Blood」のS.E.は、私たちがメタルの世界に参入することを象徴しています。Slayerの曲は、そのダークでエモーショナルな雰囲気が私たちの音楽哲学に共鳴し、私たちのパフォーマンスの始まりを告げる象徴的な存在として選ばれました。この曲が流れることで、会場全体に熱気が広がり、私たちのステージに臨む観客の期待感が高まります。私たちは自分たちの音楽でメタルの世界に新たな血を注ぎ込み、独自の足跡を残していくことを決意しています。

ーー素晴らしい。他のメンバーはどうですか? リラックスして演奏しているように見えました。ピットの盛り上がりはすごかったですね。

絢音:そうですね、渋谷のO-EASTでのライブは本当に素晴らしかったですね。私たちがステージに立つと、会場全体が一体となって盛り上がってくれるのを感じました。観客のエネルギーが私たちに力を与え、リラックスして演奏することができました。ピットの盛り上がりもすごくて、みんなが一緒に楽しんでいる様子が伝わってきました。それが私たちのパフォーマンスにも反映され、より力強く、感情豊かな演奏ができたと思います。

ーーこれから、どこに向かうんでしょうか?音楽的チャレンジももちろんだけれど、海外で演奏したいという夢があるのでは?

聖良:はい、海外での演奏は私たちの夢のひとつです。海外でのライブは新たな挑戦であり、異文化のファンとの交流が私たちの音楽に新たな刺激を与えるでしょう。また、世界中のメタルファンに私たちの音楽を届けることができれば、それはとても充実した経験になると思います。私たちは常に成長し、新たな可能性を追求していますので、これからも挑戦を続けていきます。

ーーすでに海外からのオファーも届いているのでは?

絢音:はい、実際に海外からのオファーもいくつか届いています。これまでの成功と、私たちの音楽が世界的に評価されつつあることから、海外のイベントやフェスティバルへの出演の機会が増えています。私たちはこれらのオファーに興味を持ち、海外での演奏を積極的に検討しています。海外のファンとの交流や新たな舞台での演奏は、私たちの音楽活動の幅を広げるだけでなく、成長にも大きく貢献すると信じています。

ーーいいですね。最後に、週刊プレイボーイの読者にメッセージをよろしくお願いします。

清美:週刊プレイボーイの読者の皆さん、こんにちは。私たちバンド「Brutal Girls' Metal」の清美です。今回の取材、そして新しいアルバム「Echoes of Rebellion」に対する興味を持っていただき、本当にありがとうございます。私たちの音楽は、常に挑戦し、成長し続けることを目指しています。これからも私たちの音楽とパフォーマンスを楽しんでいただけるよう、全力で活動してまいります。ぜひ、これからも応援していただければ嬉しいです。どうもありがとうございました。

(集英社にて2024年3月10日)

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