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嬉しいこと、それから。

 だいぶご無沙汰となってしまいました。
今回は、先日の投稿でも書きました「小学校での金融授業の依頼」について、書いてみたいと思います。


実施までの経緯

 まず、こちらを受けることなった経緯ですが、上に貼りましたリンク先の投稿にも書きましたように、自治体の生涯学習課にて登録していた「生涯学習ボランティア」を通じての依頼でした。

 自分としては、若年層を含めた金融教育への取り組みは重点項目に挙げている分野であり、登録からわずかな期間での依頼は願ってもないものでした。あまりのレスポンスの速さに逆に不安になってしまったぐらいです。

 しかし、まだ経験がない自分に依頼してもらったことに、改めて緊張と責任を持って対応する決心をし、気を引き締めました。

 依頼主である小学校の要望としては、

  • 「税金の使いみち」をテーマとする。

  • 小学生(5年生)が対象のため、その年代でも理解できるような内容にする。

  • 子どもが対象のため、飽きずに積極的に取り組めるような構成にする。

という内容でした。

 「小学生で税金か~・・・なかなか難しそうだな。」
これが、最初にお話を伺った際の偽らざる感想でした。

 税金を納めているという意識はないであろう年代の子たちに、果たしてどのような内容や構成なら、学校側の要望をかなえられるだろう。
・・・そもそも学校側もだが、何より子どもたちが理解し、それを今後に活かしてもらえるような形にすることが一番大切だな。

 そこからは、先方の担当となっていただいた先生とともに、打ち合わせを重ねていきました。

やり方は?・・・座学じゃ飽きるだろう・・・
だったらどうする?・・・やっぱり「体験する」要素を取り入れよう!・・・
じゃあ、具体的には・・・

なんてやり取りをさせていただきました。

 そしてたどり着いたのが

チェックポイントを回り、そこで「課題」に挑戦して、ポイントを獲得していくクラス対抗の”スタンプラリー型オリエンテーリング”

という形でした。
(ちなみに「オリエンテーリング」とは本来、自然の山野において、地図上に指定されたいくつかの地点(ポスト)を地図と磁石を用いて発見・通過し、できるだけ短時間でゴールまで到達することを競う競技のことです。)

 具体的には、

  1. スタンプカードを持参し、各チェックポイントに用意された「課題」に挑戦。
    (「課題」は、税金の使いみちに関したクイズやパズル、間違い探しなどその場で調べたり考えたりするもの。)

  2. 「課題」をクリアしたらスタンプをもらって次のチェックポイントへ移動。
    (スタンプは、正解しても間違ってももらえるが、ポイントが違う。)

  3. 最終的にポイントを多く獲得したクラスが優勝。

という形式にしました。

 さらにそこには、正解時のボーナスとして「疑似通貨」を用意し、チェックポイントを回り終えた後、全員参加の「最終問題」に取り組んでもらう際の「ヒント」購入に使えるということにしました。
 これは、「正解=税金への理解に対する”還付”という意味を持たせ、その還付金を税金の理解を深めるためのヒントを得るために、改めて”納付”する」という発想から取り入れました。(そこまでの意味を汲んで理解してくれるかは、難しいでしょうが・・・)
 その「最終問題」には正解時のポイントにボーナスポイントを加えることによって逆転のチャンスが生まれ、より白熱した取り組みになることを狙いました。
 しかも、「ヒント」購入用の「疑似通貨」については、手元に残った分をポイントへ交換することにしたので、各グループは置かれている状況により「作戦」を立てることもできるので、戦略性を持たせ緊張感を持って臨めるようにしました。

 また、最近の小学生は授業でタブレットを使用しているので、それを持ち込ませて、ネットで調べたり計算に使用したりしてもらいました。
 これは、「理解してもらうのが目的」であって、「正解することが目的」ではないからです。

 人間の「理解」は「記憶の定着」と「自身の納得感」からくると自分は思っています。
 そのうち「記憶の定着」には、「感情を伴うことで定着しやすい」そうです。皆さんにも思い当たる節があるかと思いますが、昔の出来事で割と簡単に思い出せることというのは、けっこう感情に結びついたものが多くはないですか?
 嬉しかった、頭にきた、悲しかった、楽しかった、面白かった、悔しかったetc・・・
思い返してみると、感情が昂ったきっかけがあるのではないでしょうか?

 そういう点からも、「正解が分かって嬉しい!」「間違っちゃって悔しい・・・」という感情の昂りが起こっているところに、知識の解説を行うことで「なるほど、そういうことか!」「だから間違えてしまったのかぁ~」といった、自分なりの”納得感”を導き出すことで、「理解」へと繋がって欲しいと思い、このような形にしました。
 もちろん、そこからさらに子どもたちなりに「知りたい欲求」から「自分で調べてみる」というところまで喚起できれば言うことないなという、ちょっと欲張りな期待も込めました。

 そうした事を打ち合わせの中で形にしていき、準備を整えて本番に臨みました。

当日を迎えて

 打ち合わせによる実行計画作成、事前の準備と確認を終え、いざ本番!
・・・だったのですが、やはりそこは初めての試みと自身の経験不足が露呈し、至らぬところがあちこちに見えてきました。

 実施中、特に感じたことは、

思った通りには進まない!

ということでした。

 やってる最中に気付いたのは、「タイムスケジュールはあらかじめ決めておいても、いざ実施してみると想定通りの時間進行にならない」ということでした。
 講義やセミナーと違い、時間に対するイニシアティブをこちらが握れているわけではないので、今回のように「体験する」という形にした上に、「理解」という点に重きを置くとなると、どうしても取り組む側(今回の場合、子どもたち)に合わせた進行にしなくてはならないので、想定外のことが起こりやすいであろうということは、ある程度見込んでいました。
 その上で想定時間を決め、タイムスケジュールを組んだつもりでしたが・・・正直、想定が甘かった・・・と言わざるを得ない感じでした。

 そのせいで、1番の肝としていた「最終問題」の時点でかなり時間を押しており、そのせいで解説が満足な形では出来ず、触りとまとめだけというだいぶ端折った形にせざるを得ない結果になってしまいました。
(まあ、これは後で見返してみて気付いたのですが、用意した解説用資料の内容が、知って欲しいの気持ちが強すぎたのか結構細かい内容にまで触れていたので、膨大な量になってしまっていたのもあるのですが・・・)

 「これで果たして、子どもたちの理解へつなげられたのだろうか・・・」
終わった時の正直な感想です。

「授業」を終えて

 改めて思うことは、「人に伝えること」の喜びと難しさでした。
みんなの「分かった!!」「やった~!」という声が聞こえるたびに、「良かった~」と嬉しくなる反面、後半の忙しなさと出題して下さった先生方からのご意見からも、もっと綿密な計画と余裕を持たせた時間配分が大切なのだと分かりました。

 積極的に取り組んでもらえたのに、「理解」にまでつなげられていないのなら、それはただのレクリエーションであって、「お金の授業」ではなくなってしまう。でも、やはり楽しんで取り組める要素は必要・・・
 これは子どもに限らず、学生や社会人の方々に対してでも必要な要素だと思っています。だからこそ、そのバランス感覚を養うためにも客観的な視点と冷静な指摘を糧とし、活かすことが大事なのだと、今後の活動への決意として改めて心に誓いました。

 そうすることで、自分の目指す「FPを知ってもらう」「信頼されるFPになる」ことへつながっていくと思っています。

 今回も最後までお読みいただき、誠に有難うございました。

*ちなみに今回の取り組みには、地元地方紙の「上毛新聞」様が取材に来てくださいました!
もし可能な方は、3月1日付け上毛新聞もご覧いただければと思います。


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