時間が都会よりもゆったり過ぎていく場所へ
大都会で暮らしていると、いつも時間に追われているような気がしてしまう。
毎日、毎日、単調な日々の連続。
そんな平凡な日々から抜け出して、旅に出かけたくなることがある。
行きたい場所は、時間が都会よりもゆったり過ぎていく場所。
はじめて訪れた石垣島で感じたこと
これまで、さまざまなところへ旅行に行った。
その中で、いちばん時間の進み方がゆったりと感じられたのは、
沖縄県の石垣島だった。
2019年3月、はじめて石垣島へ出かけた。
それまでずっと行きたくて、でもなかなか行けなくて、
3年越しぐらいでようやく出かけることができたのだった。
それまでは、テレビで芸能人が石垣島を訪れるのを見たり、友人から話を聞いていたりしていたのだが、
石垣島は私が想像していた以上に、海と山と緑が広がる、何もないところだった。
思ったよりも観光客は少なく、レンタカーで道を走っていても、街中でなければ対向車も少ない。
「ほんとに何にもないんだ…」
と思ったのだけれど、
この何もない感じが、私のハートに火をつけたように思う。
宿泊するホテルのすぐ横にあるビーチで、夕暮れの時間を過ごした。
周りにいる人たちはなぜか無口で、波の音が聞こえるだけ。
なんだか時間が止まったみたい。
時間が止まっているように感じられるひととき。
もしかしたら、こういう時間は私たちにとって、とても大切な時間かもしれない。
命の洗濯
いつも仕事や家事に追われ、息つく暇もなく、やらなければいけないことばかりの毎日。
それがやりがいのあることばかりだったらいいのだけれど、
何だかうまくいかないことが多くて、気持ち的に疲れ切っていたのだと思う。
そんなモヤモヤした気持ちを抱えて石垣島へ行き、静かに波の音と夕日の景色を見ていたら、
それまで、自分の胸の中に溜まっていたわだかまりがスーっと消えて、モヤモヤしていたことが、どうでもよくなっていくことに気づいた。
これこそ、「命の洗濯」といえるのかもしれない。
翌日から最終日までは、石垣島の観光地を訪れた。
どこへ行っても時間が全然過ぎていかなくて、
人がいても全然気にならないほど静かで、
ほんとうに、都会では考えられないほど、
ゆっくりと時間が過ぎていった。
海の景色を眺めていても、
カフェでお茶をしていても、
時間はほんとうに、静かにゆったりと過ぎていく。
無駄なことは何も考えず、
家族ととりとめのない会話をしていても、
感情はいつも穏やかで、
その場にいることが愛おしく感じられるほど。
ほんとうに、命の洗濯ができたのだと思う。
もう一度行きたいあの場所へ
石垣島にあるものは、多くは自然。
楽しくてワクワクできる観光地があるわけではない。
けれども、逆に何もないからこそ、
時間の過ぎていく速度が都会の半分くらいに感じられるほど、
私をゆったりと穏やかな気持ちにさせてくれた。
かつての私にとって「一度は行きたいあの場所」は、石垣島。
それを実現した今、石垣島は
「もう一度行きたいあの場所」になっている。
浜辺で海を眺めたり、
感じのいいカフェで過ごしたり、
特に何をするわけでもない。
ただ、命の洗濯をしにいくだけ。
今はコロナ禍で、思うように旅行へは行けなくなった。
ましてや、大好きな石垣島へは、しばらくは行くことを遠慮したほうがいいだろう。
けれども、私にとって第二の故郷といってもいいほど、
のんびりゆったり過ごす時間を与えてくれて、
命の洗濯までしてくれた石垣島。
また、旅行へでかけられるようになったら、
次もまた、命の洗濯をしに石垣島を訪れたいと思う。
そして、ゆったりと過ぎていく時間を感じながら、
今度は理想のライフスタイルのことを、じっくり考えてみたい。
もしかしたら、
都会では考えられないような素敵なアイデアが浮かぶかも。
大好きな石垣島。
次に訪れることができる日を、今は静かに待ちたいと思う。
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