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【投資初心者必見!】FPひろき式資産運用の順番と株式投資の位置付け

こんにちは。FPひろき(@FP_Hiroki)です。

「投資の必要性はわかったのですが、何からはじめていいかわかりません。」
「投資初心者ですがどのような株を買えばいいのですが?」

このようなお悩みをよく耳にします。

そのような投資初心者のために、投資における理想的な順番株式投資の位置づけについて、私なりの一般的な結論を申し上げます。

それはひとまず、

[投資=株式だけではないので、株式運用は後回しでも良い]

というものです。

さらに深堀りして、投資初心者にとって具体的にどのような順番で投資していくのが理想的なのか。

また個別株投資とは、一体どのような位置づけにしていくかについて、考えて行きたいと思います。

ご一読いただけたら嬉しいです。

投資初心者はこの順番を抑えておけば問題ない

FPひろき式投資初心者における基本的な投資順の型とボリューム観 / FPひろき作

投資初心者といえども、それぞれ置かれた立場が異なるため、すべてを画一化できるとは思っていません。
しかしそれをあえて無視した形で、一般論として無難な投資の順番をご紹介いたします。

1.長期積立投資

給与収入などは定期積立分散投資に充てるのがマスト

給与所得や不動産所得がある人であれば、その定期的なフロー収入の一部を長期積立分散投資に充てるのがベターであると考えます。

それは個別株投資を安心して行っていくためのベースになるものと考えるからです。

定期積立投資は「ドル・コスト平均法」を活用することで時間分散効果が期待でき、同時に複利効果を最大化できる強みがあります。

ドルコスト平均法とは
意味
毎月など定期的に、同じ「購入額」(1万円など)で買い付ける方法。ドルコスト平均法。
解説
値上がり・値下がりする株式や投資信託の購入単価を下げるために定期的に一定金額ずつ買い付ける方法。購入時期を分散することで価格変動リスクを低減させる効果がある。定期的に一定額を投資すると、株価が安いときは多く、株価が高いときは少ない株数を購入することになり、結果として1株当たりの購入価格は平均化されます。

引用:日本証券業協会
出典:SBI証券

積立投資で期待される複利効果などについては、あらためて取り上げたいと思います。

乞うご期待ください。

2.コア・サテライト戦略

出典:仙台銀行

多かれ少なかれ、預金口座にはお金を置いていると思います。
昨今、預貯金より投資で…と言われがちですが、私は将来のことを考え、預貯金する習慣が付いている日本人は、本当に素晴らしいと思います。
また預貯金があるからこそ、その一部を投資にあてがえると考えますと、預貯金だからと軽視するわけではありません。

しかしこれだけは覚えておく必要があります。

それは現在、低金利物価上昇局面にあるいうことです。

現在の預金金利が0.001%(2023年10月8日現在)が大手銀行の普通預金金利の相場水準とします。

しかし2023年6月消費者物価指数は、前年同月比3.3%の上昇です。

そうなりますと、低金利の預金金利で銀行にお金を預けていたとしても、その間に世の中の物価は約3%も上がっていることになります。

たとえば1,000万円預けていた人は、この一年間に30万円ほど価値を下落させたことになるのです。

もっとわかりやすく言いますと、昨年1,000万円分買えたものが、今年は970万円分しか買えません。

その意味を理解しますと、預貯金だけに頼ることはお金を減らしているということに気が付かされます。

なので預金の価値を下落させるこの低金利物価上昇リスクに勝る運用が必要になるのです。

そうなりますとやはり預金の一部は、金利物価上昇リスクに負けない運用をしていくことが望ましいことは明白です。

投資初心者であればはまずは、複数の投資信託やリスクが比較的小さいとされる債券を保有して「コア・サテライト戦略」を意識することをおすすめします。
それにより自分にとってバランスの良い資産の割振り方が、自ずと見出せると考えますがいかがでしょうか。

そのためにもまずは、投資対象資産のリスク度を知ることが極めて大事になります。

出典:みんかぶ

まずは1のフロー収入による長期積立投資と2の預貯金などのストック資産をコア・サテライト戦略をとって手持ちの預貯金の一部を資産運用に割り振ることで、“守りの投資”の型を作り上げると良いでしょう。

いわばここまでの型までを「ほったらかし投資」と言い表せるのかもしれません。

そしてここからが、多くの投資初心者にとってのオプション的な扱いと言えるのかもしれません。

3.個別株投資(国内)

出典:LINE証券

さて多くの投資初心者にとっては、ここからはおまけと考えていいでしょう。

個別株投資は一つの銘柄で一定程度のリスク分散ができている投資信託とは異なり、一企業に投資をすることから、かなりのリスクを伴います
投資先企業が倒産をしてしまえば、保有する株券も紙切れになりかねません。

それを回避する意味でもリスク分散と企業分析が非常に重要になるわけです。
その企業分析には膨大な情報量を精査分析する技量と経験が必要です。
個別株投資において自信と根拠に裏付けされた投資行動を取るには、やはりそれ相応の時間を要することになります。

なのでまずは「ほったらかし投資」をしている間に、個別株投資に向けた準備をするのが理想的であると考えます。

また個別株投資といっても、短期から長期にいたるまで、様々な手法が存在します。それに伴って投資との付き合い方が異なってくるため、個別株投資と言っても一括りにできないものがあります。

出典:マネリテ!

投資初心者にはまずは、個別株投資とは一体どのようなものか、などの整理と覚悟が求められます。

またたとえ始めるとしても、まずは少額投資からはじめることを強くお勧めします。


以上のことから多くの投資初心者にとって、

投資=株式投資

と考えがちだったと思いますが、実は投資初心者にとっての株式投資はオプション的な扱いであったことに気付いていただけたはずです。

しかしそれも保有金融資産をどれだお持ちなのかによって異なることから、一概に言い切れないことも同時にお伝えしておきます。

4.個別株投資(海外)

海外株式はリスクが大きいので、まずは1株から購入することを推奨する

個別株投資は国内投資に収まりません。
アップルやAmazonそしてマイクロソフトの圧倒的な存在感を理由に、米国株式を購入したいと考える人もいることでしょう。

国内株式と異なる点は、為替相場の影響を受けるということです。
企業分析に加え、為替相場などのファンダメンタル分析がさらに重要度が増すことも覚えておく必要性があるでしょう。

投資初心者であれば、海外株式はリスクが大きい資産であるため、投資におけるアセットアロケーションはそこまで大きくする必要はないと考えます。

また税制面で国内株式と異なる部分があるため、そこへの理解が求められます。

5.コモディティ(金・銀など)、不動産

ゴールドが高騰する背景として、BRICS新通貨の裏付けに使われるからとも言われている

4まで作り上げ、さらに余裕があるというのであれば、コモディティや不動産などの現物資産で運用することもお勧めします。

これらも運用益が期待できる一方で、それ以上に分散投資面での効果の期待がかかります。

それはアセットアロケーションの一部に、コモディティをわずかでも加えることで、より安心して投資と向き合えるようになるからです。

コモディティの注意点としては、非課税制度を使えないことや、運用益は譲渡所得としての扱いになるなど、株式や債券などと比較しますと税制面で不利となる場合が多い点です。
また複利効果の肝となる配当所得などの中間所得が無い点も、しっかりと抑えておかなくてはなりません。

それゆえ投資の主役にするには、どこかコスパが悪い側面があります。

不動産投資にいたっては、コスト面や手間などとの兼ね合いを、自身のライフスタイルやライフプランと照らし合わせることが重要になります。

このあたりの特徴をしっかりと理解したうえで投資をすることを推奨します。

6.デリバティブ商品

デリバティブ商品(金融派生所品)にはいろいろ種類があります。
内容までは割愛しますが、先物オプションそしてスワップ取引などがその一例です。

これらは投資初心者にとっては、極めて投機に近いいわゆる"遊び投資”という位置づけでいいと思います。

それは商品特性があまりにも複雑なために、投資初心者がすべてを理解し切れるとは到底思えないからです。

仕組債の不適切販売が記憶に新しいところですが、いわばそれと同じと考えてもらって結構です。

デリバティブを活用した仕組債ですが、当然これも投資初心者が理解できるものとは到底思えません。

良くわからないものへの投資は避けるべきだ、という鉄則は投資初心者にとって極めて重要になります。

7.FX、暗号資産

実態が掴め切れない暗号資産だが、ブロックチェーン技術の活用には期待が掛かる

これも6と同様の考え方で差し支えありません。
FXは瞬発力は大変魅力的ですが、本格的に利益を追い求めるにであれば、常に相場を見る環境にある人こそにおすすめです。
その環境にない人が利益を上げていくことは極めて難しいと言わざるをえないことから、ご自身の生活スタイルとの兼ね合いとよく相談してから始めることが大事になります。

また課税面においては、3年間の繰越控除があるなどの優遇措置もありますが、基本的には雑所得であるため、NISA制度のような大きな税制的なメリットまでは享受できません。

暗号資産に関しては、実態がまだまだ掴み切れていないというのが私の評価です。

なお余談になりますが、暗号資産で使われるブロックチェーン技術は、将来社会における有効な技術として大きな可能性を秘めているものと評価しています。

前のめりになりすぎて大損失を出さないために

よくわからないものに投資しないことは鉄則

投資初心者にとってよくわからないものへの投資は厳禁となります。

しかし昨今、資産形成は必須という世論に引きずられるかのように、投資をはじめる投資初心者が見受けられるようになりました。

しかし多くの投資初心者が以下についての整理ができていません。

  • 投資のリスク

  • 投資と投機の違い

  • 投資する投資商品への理解

  • 投資する動機

  • 今後の投資戦略とシミュレーション
    …などです。

また先述したとおり多くの投資初心者は、

投資=株式投資

と思い込んでいる人も少なくありません。
株式投資は身近な存在であるのと同時に、比較的リスクの高い投資商品であることへの理解が必要となります。

投資初心者はまずは「ほったらかし投資」を目指すところから始めてみてはいかがでしょうか。

投資初心者には投資初心者に最適な投資手法がある

投資初心者は「長期投資」と「分散投資」を意識することが大事である

最後にまとめておきます。
投資初心者には投資初心者にあった投資手法や投資戦略があります。

ポイントは「時間を味方に付ける」ことと「分散投資でバランスを重視する」点にあります。

また保有金融資産と時間にかなりの余裕がある投資初心者以外は、基本的には短期トレードはリスクが高すぎます。短期トレードで利益を安定してあげていくためには、やはり相応の勉強と経験が必要になることを覚えておきましょう。

勉強と経験を積んでいくうちに、気が付けば投資初心者ではなく投資上級者になっており、「短期投資における再現性」も身に付けていることと思います。

そこを目指す意味でも、投資における安心感と安定感の担保となる長期投資と分散投資を意識するところから取り組んでみてはいかがでしょうか。

長期投資がなぜそれらの担保になるかについては、近いうちにシェアいたします。
乞うご期待ください。


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