#2 バレエに種類があるって知ってた??
こんにちは!!
ただのバレエ好きのあゆみです🩰
前回の話から続くので、
よければ前回のnoteを読んでからみていただけると嬉しいです!!
⇩⇩⇩前回の記事はこちら⇩⇩⇩
バレエ=クラシックバレエじゃないの??
現代を生きている私たちにとって、この認識はある意味正解です。
バレエを習っている方は「クラシックバレエ」を習っていると認識されている方も多いと思います。
しかし!!!!
歴史を紐解いてみると、バレエにはいくつかの種類があると言えます。
その数5つ。
思ったより多くないですか?笑
宮廷バレエ
ロマンティックバレエ
クラシックバレエ
バレエ・リュス(ネオクラシックバレエ)
現代バレエ(コンテンポラリーバレエ)
このように時代の移り変わりによって分けることができます。
※後半2つは人により呼び方が違うこともあります。
今回はこの5つの時代をざっくりまとめていきたいと思います!!
1. 宮廷バレエ
〈期間〉16世紀終わり〜17世紀
〈場所〉イタリア🇮🇹、フランス🇫🇷
〈特徴〉上演時間が長い、庭全体を使いフォーメーションを楽しむ。
宮廷での踊り・たしなみとして、貴族の間で始まり広がっていたのがこの宮廷バレエ。
誰かに見せるためというより、貴族としての礼儀作法の1つだったんです。
そのため、衣裳も踊るために着替えるようなことはせず、
女性も男性も、当時(ルネサンス期)の貴族が着ていた衣服でそのままバレエに参加していたみたいです。
今のバレエのような公演的なものより、式典に近かったと考えられています。
「自分の権力と財力を見せびらかすためのバレエ」
2. ロマンティックバレエ
〈期間〉19世紀前半
〈場所〉主にフランス🇫🇷(デンマークも🇩🇰)
〈特徴〉この世のものではないものがテーマ。スターダンサーの登場。
〈代表作〉『ラ・シルフィード』『ジゼル』『コッペリア』etc
「ロマンティックな作品が多いからロマンティックバレエっていうんでしょ??」
残念ながら違います。
ロマンティックバレエ=ロマン主義時代のバレエ
という意味です。
この世には存在しない or 自分と離れている、妖精や幽霊や異国情緒などをテーマにした作品がたくさん誕生した時代です。
そして
それらの異世界感を生み出すために生まれたのが
ロマンティックチュチュ
トゥシューズ(ポアント)
などという今のバレエに欠かせないものたちもこの時代に生まれました。
3 .クラシックバレエ
〈期間〉19世紀後半
〈場所〉ロシア🇷🇺
〈特徴〉グランバレエの完成(幕物のバレエ)。ダンサーのテクニックも爆上がりの時代。
〈代表作〉『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』『白鳥の湖』etc
この時代は、覚えてほしい名前が2人
P.I.チャイコフスキー
マリウス・プティパ
逆にこの2人だけ覚えていただければこの時代を語るには十分です。笑
それぐらい、この2人がいなければ、誰もが知ってる演目の「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」は1つもできていなかったと思うと、ちょっと震えますね。
そして、この時代になると、ダンサーもどんどんできることが増え、
32回のグランフェッテ
グラン・パ・ド・ドゥ
などという見せ場が生まれたのもこの時代!!!
女性ダンサーの足捌きをもっと見せたーーーいという願望から生まれたのが
クラシックチュチュ
です。
ジリアン・マーフィーもアンヘル・コレーラも少し前のダンサーですが、テクニック抜群な2人なので、よければ見てみてください。
4. バレエ・リュス
〈期間〉20世紀前半
〈場所〉ロシア🇷🇺
〈特徴〉セルゲイ・ディアギレフという男と、一流のアーティストのコラボ
〈代表作〉『ペトルーシュカ』『牧神の午後』『火の鳥』etc
この時代を築いたのは、
セルゲイ・ディアギレフというプロデューサー(興行師)。
ダンサーでも音楽家でもないという驚き。
(彼自身は、作曲の師であるリムスキー=コルサコフに才能の欠如を言われてしまっていたらしい。笑)
さらに、
バレエリュスというのは、
ディアギレフが率いるツアリングカンパニー(=本拠地を持たずに旅をしながら公演をするカンパニー)のことで、ロシアをはじめとし、ヨーロッパ各国からアメリカなどを回りました。
そして、バレエリュス=ロシアのバレエという意味で、ディアギレフのカンパニーは正式名称を持たなかったというのだからこれもまた驚き!!!
バレエ・リュスが活動していた期間はたったの20年。
しかし、この期間で彼らが残した勲章は数しれない。
例えば、バレエ・リュスは、
その時大活躍していたアーティストとどんどんコラボをしていきました。
音楽家:ストラヴィンスキー
衣裳:ココ・シャネル
舞台装置:パブロ・ピカソ
などなど、名だたるアーティストとコラボをし、衣裳や舞台装置にまで革命を起こしていった。
以前、バレエリュスのコスチューム展を見にいったことがあるのですが、、
クラシックバレエの時代には考えられないほど、カラフルでビビットでした!1
最後に忘れてはならないのが伝説のダンサー/振付家たち
ヴァーツラフ・ニジンスキー、ジョージ・バランシン、レオニード・マシーン
などを輩出したのもこのバレエリュスです。
まさしく 「奇跡のバレエ団」
5. 現代バレエ
〈期間〉20世紀半ば〜今
〈場所〉全世界
〈特徴〉バレエの多様化
ディアギレフの死と共にバレエリュスは終焉を迎えますが、
その後、バレエリュスの血を引いたバレエ・リュス・ド・モンテカルロが誕生します。
これが今世界各国にあるバレエ団の源流になったと言われています。
そこから、新たな振付家の誕生により
ドラマティックバレエ 『ロミオとジュリエット』など
タンツテアター ピナ・バウシュ
無機質な作品 ウィリアム・フォーサイス
などバレエ業界の新たなジャンルの作品が生まれて行きました。
正直この時代まで来ると、紹介したいことが多すぎるので、そのうちゆっくりいろんなバレエ団や振付家などを紹介していきたいと思ってます!!
まとめ
5つのバレエいかがでしたでしょうか???
私が更新していくこのnoteでは、クラシックバレエではなくバレエと表記するのは、
クラシックバレエを1つの時代・種類として捉えているからです。
もし今度公演を見にいくときに、「今日の演目はどこの時代の物なのかなぁ?」と考える一つの指標にしていただけたらすごく嬉しいです☺️
次回からは、各時代についてもう少し深掘りしていきまーす!!
よろしければサポートお願いいたします! いただいたお金は書籍購入と舞台鑑賞に使わせていただきます。